■矢車の花 / 北原ミレイ (ＳＭＳ)
結論から申し述べれば、北原ミレイが昭和55(1980)年に出した本日掲載のシングル盤Ａ面曲「矢車の花」は、昭和歌謡の名曲「矢車日記」の改題リメイク作として、これまた素晴らしい仕上がりの傑作 (^^)
とにかく、北原ミレイの歌唱、その節回しに歌詞の世界の「やるせなさ」が、じっとりと染み込んでいる感じで、ミディアムスローの曲調を活かしきった歌心の妙こそは、一般的な彼女のイメージとしての「情念」よりは、深い味わいが楽しめるんじゃ～ないでしょうか (^^)
ちなみに、ここでの編曲は、原ゆう子バージョンと同じく馬飼野俊一が担当しているんですが、前回目立ったドラマチックな仕掛けよりは、歌謡曲保守本流の落ち着いた雰囲気を作り上げているあたりは、ある意味「アクの強い」北原ミレイの歌唱を前提にしたのかと思えば、贔屓の引き倒しではありますが、結果オ～ライと思うばかり (^^)
つまりは全て、「矢車日記＝矢車の花」の楽曲としての魅力に収斂するのかもしれません。
最後になりましたが、サイケおやじが掲載盤をゲットした経緯というか、当時の有線で流れていた「矢車日記」の北原ミレイバージョンを耳にした瞬間、それは既定の方針だったはずが、レコード屋へ赴いても、それが発見出来ず、確かに歌声は「北原ミレイ」と明確に分かっていながら、まさか……！？
曲タイトルが「矢車の花」に改題されていたとは、全く知る由も無かったという顛末がありました (^^;
ですから、なんとも新宿ゴールデン街の風情が漂うイラストのジャケットスリーブが、尚更に「矢車日記＝矢車の花」の歌謡世界にジャストミートしている気分を増幅させられたりしたものです (^^)
あぁ～～、だから昭和歌謡曲には中毒性があるんでしょうねぇ～～♪
