OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

これだけでも美しきジャネット

2024-07-08 18:59:02 | 日本のロック

美しい季節 / ザ・ジャネット (東芝)

洋楽中華思想の人達からはバカにされがちな日本のロックバンドにだって、それはそれは素晴らしいグループが多数存在している現実を素直に受け入れる必要性からも、本日は昭和48(1973)年から2年ほど活動していたザ・ジャネットをご紹介させていただきます。

で、掲載したのは、彼らのデビュー曲「美しい季節」を入れたシングル盤で、発売された昭和49(1974)年春からジワジワと小ヒットしたのは、当時勢いがあったラジオの深夜放送やテレビ放送されていたバンドコンテスト番組の影響も大きかった事に加えて、件の「美しい季節」が作詞:阿久悠&作曲:平尾昌晃、そして編曲:東海林修というプロのソングライターから提供された、これが所謂泣きのハードロック歌謡であったからでしょう。

とにかくイントロから激情迸るギターに重いドラムスの響き、さらには刺激的なブラスに情緒満ち溢れるストリングスというお膳立てにキャッチーな曲メロと哀切の歌詞の世界!

そしてボーカル&コーラスの思い込みの強さが、きっちりし過ぎるほどに熱い仕上がりですからねぇ~~♪

掛け値なしに、これがヒットしなかったら日本のロックに未来は見えないと思わせられましたですよ、サイケおやじは (^^♪

しかも、レコードというスタジオで作られた音源ではありますが、殊更ギターが最高に上手くて、圧巻としか言えませんっ!

メンバーは松尾ジュン(vo,g)、佐々木かつみ(g,vo)、大塚ケン(b,vo)、大間ジロー(ds,vo) とジャケットスリーブには記載されておりますが、前述したとおり、スタジオレコーディングには助っ人の参加が当然が必然とはいえ、バンドとしてのヤル気と本気度の高さを上手くまとめ上げたプロデュースも最高じゃ~ないでしょうか (^^♪

しかも、これがジャケットスリーブの記載もウリの「ロンドン録音盤」なんですから、オンタイムのサイケおやじは心底羨ましさを覚えたほどです。

ところが……、こんなに強烈なデビュー曲を出しながら、ちょっと見したテレビ出演時のザ・ジャネットには精彩が感じられず、また以降、数枚出したレコードも当時人気急上昇中だったチューリップっぽさまでも露呈した中途半端な仕上がりで……。

結局は解散に追い込まれたのは、なかなか残念なところでした。

それでもザ・ジャネットは、この「美しい季節」だけでも記憶に残る日本のロックバンドでありましょう。

そしてメンバーだった松尾ジュンは松尾一彦と改名し、大間ジローと共にオフコースに加入し、その全盛期を支えた事は説明不要でしょうか。

ちなみに前述したザ・ジャネットの精彩云々に関しては、今となっては幸運にも2度ほど接した実演ライブで、大間ジローの力感の強いドラムスに瞠目させられた事を付記させていただきます。

ということで現在、どの程度、ザ・ジャネットが評価されているかは知る由もありませんし、オフコースのファンの皆様であれば、相当に馴染み深いバンドとして忘れられていないかもしれませんが、何かの機会に「美しい季節」だけでも、聴いていただきたいと願っております <(_ _)>

うむ、この一瞬の輝きこそが、如何にもロック的!?


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