■S-O-O-N / 岡崎友紀 (ワーナーパイオニア)
スキャナーの完全不調から解像力が落ちているんで、こんな画像しか撮れないというお詫びを本日はしなければなりませんが、そこはとにかく岡崎友紀のホットパンツ姿に免じて、ご容赦下さいませ。
いやいや、であればこそ、これは発売された昭和56(1981)年のカリフォルニアはサンタモニカビーチのムードがダイレクトに感じられるジャケ写であり、岡崎友紀が歌ってくれるA面曲「S-O-O-N」こそ、当時最先端のハリウッド系AORの歌謡曲的展開♪♪~♪
その極みつきであります♪♪~♪
ご存じのとおり、岡崎友紀はサイケおやじの世代にとっては永遠のアイドルでなければならないはずが、やはりひとりの女性であれば、結婚は必然であり、しかも相手が「ソニー」創業者の御曹司でしたから、その現実はファンなればこその悲嘆と諦めであり、祝福と羨望の盾と矛でした。
そして昭和53(1978)年、彼女は表舞台からセミリタイアされたのですが、時が流れた昭和55(1980)年夏、突如してラジオを中心にヒットし始めた素敵な歌謡ポップス「ドュー・ユー・リメンバー・ミー」が「Yuki=岡崎友紀」であったという真相は、感涙乱舞の大事件!
あぁ~、当時を思い出しても、せつなくなるほどの感情の昂りは、なんと表現すればよいのでせう♪♪~♪
まあ、とにかくそこに岡崎友紀の存在を確認出来るだけでも、これは絶対的なものだったんですよっ!
しかし冷静になってみれば、サイケおやじは決して「ドュー・ユー・リメンバー・ミー」を完全に肯定していたとは言い難いのです。
そりゃ~、確かに安井かずみ&加藤和彦による楽曲は最高レベルに出来上がっています。ただし肝心の岡崎友紀のボーカルが「Yuki」という匿名性(?)を貫くという大義名分があったにせよ、必要以上にフェイクされており、狙いが当時再評価されていたフィル・スペクター流儀の「音の壁」ミエミエのサウンド作りが、いやはやなんとも……。
お叱りを覚悟で書かせていただければ、同時期には既に大滝詠一がようやく我国で認められた奇蹟の大ヒットアルバム「ロング・バケイション」を実質的に完成させており、諸事情から発売は翌年春に持ち越されましたが、昔っからフィル・スペクターにリスペクトしたレコードを作っていた大滝詠一の胸中や如何に!? というような穿った気持もサイケおやじにはあるのです。
そしてなにも岡崎友紀の素晴らしい、その唯一無二の歌声を潰さずとも、堂々と稀代の名曲「ドュー・ユー・リメンバー・ミー」を歌うべき!
ど~しても、そんな拘りが募るばかりの頃、きっちり「落とし前」をつけてくれたのが、この「S-O-O-N」というわけなんですよ。
あぁ~~、聴くほどに作詞:住野裕之&作編曲:岩倉健二のセンス良さに嫉妬してしまうですよ。もちろん岡崎友紀の素っ気無いほど素敵なポップスフィーリングは言わずもがな、まさにこのジャケットにして、この歌ありっ! てなもんですよ、実際!
ところが私生活での彼女は前述した御曹司との結婚生活が、この頃に破綻……。
ファンとしても喜んで良いのか、それとも??!?
なぁ~んていう気持が正直なところでしたが、この「S-O-O-N」を含む新作アルバム「ソー・メニー・フレンズ」のジャケ写に登場している彼女の姿態は、とにかく衝撃的であった事も付け加えおきますし、ちょいと後にはここでの制作者のひとりだった岩倉健二と再婚したわけですから、これはその狭間の微妙な独り身だった岡崎友紀に接することが出来る貴重(?)なレコードと思いたいわけです。
ということで、岡崎友紀は何時の時代も最高ですよぉ~~~♪
それが本日の結論ではありますが、個人的には所謂バツイチ期がとても好きです。
人は誰でも悲しい思い出、嫌な出来事は忘れてしまいたいはずですが、逆にそれを人生の味わいとして蓄積する事も、決して無意味ではないのでしょう。
この「S-O-O-N」を聴きながら、そんな事を思ってしまうのも、サイケおやじの本音であります。
加藤は安井かずみの作詞を即興で鼻歌のように作ったそうです。
加藤はあの軽い歌い方が特徴ですが、それも移ったとも言っています。
友紀さんの歌の恋愛に関するものは、殆どファルセットです。
二枚目シングル「花びらの涙」もすでに裏声です。
本人は地声だと強すぎると言ってます。
私もこの歌は後追いですが、よくよく考えてみると、恋愛の歌だからだ、と思う様になっていました。
このLPには地声での歌も入っていますが、後年の友紀さんはそちらの方が珍しいという事を添えておきます。
ただS-O-O-Nの頃の友紀さんのアルバムもありますが、好きじゃありません。
どうやらドラマの合間にTを覚えたそうです。
写真集にはもっと大人っぽい姿態が写っていますが、私は大人の岡崎友紀ではなく、可愛い岡崎友紀さんが好きです。
こんな姿は見たくなかった。
久しぶりに「So many friends」を聴いていますが何も感じません、ただただジャケ写が気になるばかりです。
コメントありがとうございます。
貴兄の気持ち、私も分かります。
もちろん昔の岡崎友紀の魅力は絶対的で、「ソー・メニー・フレンズ」のジャケ写のような現実は、やはり受け入れがたいものが確かにあります。
本当は全てを受け入れるのが「真のファン」という論法もあるでしょう。
しかし嫌なものは、否!
と貫くのも、ファンの大切な気持ちだと思います。
そして自分だけの「憧れ」を大切にすることも、人生の味わいなのかもしれませんねぇ。