■Xanadu / Olivia Newton-John & Electric Light Orchestra (Jet / MCA)
オリビア・ニュートン・ジョンの訃報に接しました。
過言ではなく、1970年代初頭から1980年代前半まで、洋楽の女性シンガーとしての故人はカーペンターズのカレンと双璧の人気があったと思いますし、正統派ポピュラーソングからフォークロックやカントリーロック、さらにはニューソウルやディスコサウンド等々、幅広いジャンルを表現出来た実力派歌手としての活動の他にミュージカルスタアとしての活躍は当時制作されていた、例えば1978年にジョン・トラポルタと共演した大ヒット映画「グリース」や評論家の先生方から酷評されながら、実は洋楽ファンなら大好きなはずの「ザナドゥ(1980年)」等々は、忘れられるものではありません。
ですから、追悼の思いを込めてのご紹介では、どのレコードを取り出そうか迷ったんですが、やはりサイケおやじとして前述したミュージカル映画からメガヒットした「Xanadu」に早朝から針を落としてしまいました。
それは、この楽曲がエレクトリック・ライト・オーケストラ=ELOと共演したド派手な胸キュンポップスである事に尽きるわけでして、もちろん作詞作曲とプロデュースはジェフ・リンですから、手抜かりなんかは心配ご無用 (^^♪
如何にものシンセサウンドとディスコビートにビートルズ由来の曲メロとコーラスが混然一体となった桃源郷で歌うオリビア・ニュートン・ジョンの清々しい躍動感は唯一無二であり、ちょい聞きには大袈裟とも思えるストリングスや曲構成を嫌味無く楽しめてしまうのは、やはり故人の歌心だと思うばかり!
世界中で大ヒットしたのは当然が必然でありましょうが、もちろん、オリビア・ニュートン・ジョンと云えば、1974年の「愛の告白 / I Honestly Love You」、1975年の「そよ風の誘惑 / Have You Never Been Mellow 」等々のMOR系ポップスの大ヒットもありますから、あまりにも躍動的な「Xanadu」は邪道という誹りも確かにありました。
しかし、続けて発売した「Physical」はスティーブ・ルカサーのギターソロが大爆発した産業ロックな傑作として、これまた世界中で大ヒットしたのですから、故人の進んだ道筋は決して間違ってはいなかったわけで、やはり天から授かった美貌と歌唱力を無駄にしなかったのは故人の遺徳と、サイケおやじは心から感謝です。
と、同時に、やっぱりサイケおやじは初期のヒット曲「If Not For You」や「Let Me Be There」あたりのカントリーロックを歌ってくれるキュートなオリビア・ニュートン・ジョンも愛おしくて、大好きです (^^)
あぁ……、彼女の笑顔が永遠に……。
合掌。