OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

まゆみのエレキ演歌だぜっ!

2017-12-07 17:24:21 | 歌謡曲
女ながれ者 / 渚まゆみ (大映)

所謂「ブーム」ってやつは、意想外とも云える途轍もないパワーを発散するのが常だとしたら、そこから生まれ出た有象無象の中には、それこそ破天荒な勢いを保ち続ける諸々が少なくありません。

と、本日もノッケから独断と偏見のサイケおやじではありますが、とにかくその証拠物件をひとつでもご紹介したく、掲載したのは昭和43(1968)年8月に発売された渚まゆみのシングル盤で、特にA面収録の「女ながれ者」は作詞:神坂薰&作編曲:山路進一が渾身の名作!?!

というか、聴く人によっては「迷作」という印象がある事も否定は致しませんが、それでもここで披瀝されるGS演歌とも言うべき和製ロックのグルーヴは唯一無二の凄さですよっ!

なにろしイントロからビシッとキマッたドラミングに導かれての炸裂エレキ節が当時としてはグッと歪みの効いたロック最先端のサウンドであり、そのアップテンポでグイノリの気持良さがたまらないわけですが、それが次の瞬間、演歌保守本流のコブシの入ったテナーサックスの咽び泣きに変転し、そのまんまミディアムテンポのムード歌謡ブルースに繋がっていく流れは、渚まゆみのアルトボイスというよりも、ドスを滲ませた節回しで歌われるメロディラインの下世話さが、如何にも昭和元禄のど真ん中♪♪~♪

極言すれば、シビレるロックが演歌の本質と裏腹に結託し、リスナーの琴線を刺激せんとする、あざとい裏ワザが賛否両論という誹りもなんのそのっ!

サイケおやじにとっては、その瞬間のゾクゾク感に中毒させられているのが本音であり、一頻歌謡曲どっぷりの本篇が披露された後、コーダーに入ってからは再びエレキなロックギターが炸裂し、ドラムスの弾けるビートも全開したアップテンポのパートに戻っていくという、わかっちゃ~いるけどの「お約束」こそが痛快の極みであります。

ちなみにジャケ写にも記載があるとおり、この「女ながれ者」は同年に公開された安田道代の主演作「関東女やくざ(井上昭監督・大映)」の主題歌でありまして、その映画本篇も堂々とDVD化されておりますので、機会があればお楽しみ下さいませ。
 

最後になりましたが、渚まゆみはフェロモン系の女優&歌手として活躍していた芸能界での実績もさることながら、今となってはご存じ、故・浜口庫之助の御令室である事が有名な存在でしょう。

うむ、ハマクラ先生が篭絡されたとしたら、それもムベなるかな、羨ましさと怖さで身も縮む思いのサイケおやじであります。
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