OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

彼女のウナリ&ウネリがあればこそっ!

2023-08-18 16:51:27 | 歌謡曲

今日は咋日の明日だよ / 野平ミカ (ビクター)

中古屋の店頭で邂逅した、その一瞬、森昌子!?

―― かと思ってしまったのが本日の掲載盤でして、しかし、その実態は、サイケおやじが大好きな野平ミカが昭和44(1969)年11月に出した隠れ人気作です。

特に作詞:白鳥朝詠&作曲:鈴木邦彦が提供のA面曲「今日は咋日の明日だよ」は所謂「人生の応援歌」スタイルのポップス演歌で、ミディアムテンポで絶妙の泣き節メロディを含ませる鈴木邦彦が十八番の展開とヒネリの利いた曲タイトルどおりに、せつなくも前向きにやるしかない、そんな人生の機微と哀感、そして希望が歌い込まれた楽曲は、なかなか秀逸だと思いますし、肝心の野平ミカの歌唱が、これまた日吉ミミに通じるウナリ&ウネリのコブシ回しを披露してくれるんですから、たまりません (^^♪

また、それを明るく、勢いのあるカラオケパートで後押しする川口真のアレンジも素晴らしく、だからこそ、気持ち良く節回す野平ミカの歌心がビンビンに伝わってくるんですねぇ~~♪

う~ん、サイケおやじが好きな名台詞(?)に柴田錬三郎が描いたニヒルな侍・眠狂四郎の「明日のために今日を生きてはおらぬ」がありますが、それとは似て非なる前向きな歌詞の世界に共感出来たりするのも、野平ミカの歌いっぷりがあればこそっ!

日々、老い深まるサイケおやじの人生なんて、ロクなものじゃ~ありませんでしたし、すっかり狂った人生設計らしきものを思えば、尚更に彼女が歌う「今日は咋日の明日だよ」が心に滲みてまいります。

これは、このシングル盤をゲットした昭和50年代末頃よりも尚更に深まっている、サイケおやじの偽りない気持とご理解いただければ、幸いでございます <(_ _)>

最後になりましたが、前述した日吉ミミとの関係性について、その彼女が例のウナリ節で大ヒットさせた「男の女のお話」が昭和45(1970)年で、それを指導したのが今や歌謡界の大御所作曲家・岡千秋だったという逸話は以前に拙ブログで書いたと思いますが、それまでの彼女は池和子として「女の別れ」、また日吉ミミに改名しての「おじさまとデート」にしても、正統派にして、フェロモン歌謡もやってしまうという、ある意味じゃ~、流行に流されていた頃が昭和44(1969)年末頃までの実情だった事を振り返れば、同時期に野平ミカが歌った「今日は咋日の明日だよ」は意味深長?

もちろん、これ以前野平ミカが出している「にくいあいつ」で聴かせていたサイケデリックな演歌グルーヴを鑑みれば、この「今日は咋日の明日だよ」におけるウナリ&ウネリのコブシ回しだって、たっぷりと彼女ならではの個性でありましょう。

このあたりの実情、前述の岡千秋先生にお尋ね出来るものなら、嬉しいわけですが (^^;

それにしても、野平ミカ、いいですねぇ~~~ (^^♪

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