OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

これもルパン三世のサントラか!?

2011-01-28 15:42:56 | 歌謡曲

薔薇 / 藤井輝子 (東芝)

現在はそうでもありませんが、昭和40年代は舞台をメインに活動する歌手やショーダンサーといった、所謂レビュースタアが広く一般に認知されていました。

例えば本日ご紹介の藤井輝子は、日劇ダンシングチームのエースとして数々の賞を獲得し、また同時に欧米やアジア各国へも積極的に進出していた第一人者でした。

もちろん長身でグラマーという必要条件は言うまでもなく、また歌唱力の点においても飛び抜けた才能がありました。

しかし、ここまで書いてきた事は、決してサイケおやじがリアルタイムで接し得たものではなく、実は当時、我が家に下宿していた叔父さんが藤井輝子の大ファンであったことから、いろいろなグラビアを見せてもらい、また如何に彼女が素晴らしいかというエピソードをたっぷりと聞かされていたのです。

ただし昭和35(1960)年頃から注目を集めていた藤井輝子が、どの程度のレコードを出していたかは不明ですし、当然ながら家庭用ビデオやDVDが無い時代でしたから、叔父さんにしても生のステージに出かけるか、あるいは唯一持っていた「愛の山河」というLPを宝物として謹聴するしかなかったのが、実に勿体無いところでした。

それが昭和47(1972)年頃になると好転したというか、急に藤井輝子のシングル盤が続けて発売されるようになり、叔父さんもその都度、歓喜の購入を続けていたわけですが、中でも掲載した1枚は最高にヒップなフュージョン歌謡の決定版♪♪~♪

世に出たのは昭和48(1973)年の夏だったんですが、毬まどかの作詞に作編曲を施したのが大野雄二と言えば、ピンッとくる皆様も大勢いらっしゃるでしょう。

そうです、ここで聴かれるアップテンポのメロディとアレンジには、あの「ルパン三世」の予行演習的なフィーリングが横溢しているんですねぇ~~~♪

歯切れの良いリズム隊のグルーヴとダイナミックなブラス、そして流麗なストリングスに彩られた曲メロの劇的な展開は、誰が聞いても「ルパン三世」をモロの感じるはずです。

しかも情熱的な歌詞を余裕たっぷりな節回しで歌う藤井輝子のボーカルは、そのまんま「峰不二子のテーマ」として通用するほどですよ♪♪~♪

ご存じのとおり、大野雄二の本家「ルパン三世」は昭和52(1977)年秋からの放送で発表されたわけですから、そこでは尚更にリズムアレンジ等々がシャープになり、スピード感もアップしています。それに比べると、ここでは過剰に蠢くエレキベースとワウワウ全開のギターが如何にも時代を感じさせ、そのイナタイ雰囲気が賛否両論かもしれません。

しかし曲の良さと藤井輝子の歌いっぷりは永遠に不滅!

結果的に完全な空振りとなったのも、それが時代に先んじたカッコ良さだった所為でしょう。

ということで、大野雄二フリークはもちろん、ルパン三世マニアにも激おススメの隠れ名曲なのでした。

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