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サイケおやじの生活と音楽

名曲不滅の理:星降る街角

2023-04-14 18:03:19 | 歌謡曲

星降る街角 / 中井あきら (ポリドール)

日高仁が作詞作曲した「星降る街角」は今やカラオケや宴会の定番人気ソングとして、一番に親しまれているのが昭和52(1977)年からロングセラーの大ヒットになった敏いとうとハッピー&ブルーのバージョンだと思います。

そして本日掲載したのは、あの「思案橋ブルース」で有名な中井あきらが同年に出した「星降る街角」をA面に入れたシングル盤なんですが、これがなんとっ!?!

既に昭和47(1972)年に制作発売されていた同曲のオリジナルバージョンという定説が流布しているそうで、その時は驚くなかれ、B面収録曲だったんですねぇ~~!?!

そして、わざわざ件のオリジナルバージョンをA面に据えた掲載盤を発売したのは、つまりは前述した敏いとうとハッピー&ブルーのカバーバージョンが大ヒットした勢いに事寄せた再発だったというわけですが、実は、ここで尚更に驚かされたのは、中井あきらがオリジナルバージョンを出したのと同時期に、ハッピー&ブルーも競作盤という扱いで、「星降る街角」をA面に入れたシングル盤を出していたという、あまりにも強烈な美しき流れがあったというのは、正に昭和歌謡曲の陰陽と思うばかりです。

もちろん、「星降る街角」は名曲ゆえに数多のカバーバージョンが制作されている事は言わずもがな、本家本元とされる中井あきらのバージョンは早川博二のアレンジによるライトタッチのR&B風味が施され、それはソウルジャズ系サックスプレイヤーのハロルド・アウズリーが自作自演した傑作曲「放蕩息子の帰還 / The Return of the Prodigal Son」のキメのリフを活かした調子のイイ雰囲気に加え、パヤパヤコーラスとかグルーヴィなラテンソウルのリズム&ビードが本当に心地良く、もちろん中井あきらのソフトな節回しも全開という、実に素晴らしい仕上がりなんですねぇ~~♪

一方、同時期に作られていたハッピー&ブルーのバージョンも基本は中井あきらバージョンを踏襲したアレンジになってはおりますが、こちらは幾分テンポが上がっていますし、ストリングスも用いたアレンジとムード歌謡グループならではの男コーラスが別の味わいを作り出しており、これはこれで素敵な仕上がりだと思います。

ちなみに当時のハッピー&ブルーは未だグループ名に「敏いとう」という冠は用いておらず、リードボーカルは鳴海たかし、発売元は「ユニオン / テイチク」であり、後の大ヒットバージョンでキメになっていた「Want you !」の掛け声も入っていないというアレンジは竜崎孝路が担当しているんですが、このシングル盤は入手が聊か難しく、サイケおやじはテイチクから後に発売されたムード歌謡のオムニバス盤に収録された音源のカセットコピーを友人から譲り受け、それを聴いている次第です (^^;

そして、あらためて述べるまでもなく、昭和52(1977)年の敏いとうとハッピー&ブルーのバージョンは、そのヒット性感度の高さは抜群であり、やはりアレンジは竜崎孝路ながら、そのラテンロック風味を強めたあたりは、正に楽しさ優先モードの宴会仕様でありましょう。

また、敏いとうとハッピー&ブルーは結成当時から度々のメンバーチェンジがありましたので、その都度、この「星降る街角」を新録・再録しており、サイケおやじが確認しているだけでも、他に「1981年バージョン」「2012年バージョン」、加えてベスト盤や全曲集が出される時々に応じてリミックス&リマスターされたバージョンが登場しているらしいので、やはり名曲は不滅という証かもしれませんねぇ~、そんなこんなの混乱も (^^;

最後になりましたが、肝心の中井あきらのオリジナルバージョンは最初「旅人の詩」をA面に入れたシングル盤で発売された事は判明しているんですが、サイケおやじは現在でも件のオリジナルシングルを入手出来ておらず……。

良い出会いを求めているというわけです (^^;

う~ん、やっぱり、名曲は不滅っ!


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