OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

純愛路線のテレサも素晴らしい

2024-01-29 17:10:11 | 歌謡曲

ふるさとはどこですか / テレサ・テン (ポリドール)

テレサ・テンは説明不要、台湾出身のスタア歌手として鳴り物入りで来日し、その昭和49(1974)年から「空港」のメガヒットを放って以降、既に鬼籍に入られた現在でも不滅の人気を保っているわけですが、殊更我が国における彼女の持ち歌には、なにかしら「濃厚な恋愛」のイメージが強く、しかしながら、残された音源を聴き進めてみれば、それだけでは決してない、なかなか幅広い音楽性を聴かせてくれる楽曲も少なくありません。

例えば昭和52(1977)年に出した本日掲載のシングル盤A面曲「ふるさとはどこですか」にしても、作詞:中山大三郎&作曲:うすいよしのり、そして編曲:竜崎孝路が彼女に与えたのはミディアムテンポの歌謡フォークに仕上がっており、純愛路線とも云うべき歌詞の世界と穏やかなメロディ展開を節回すテレサ・テンの声質にはイノセントな魅力が全開 (^^♪

もちろん、テレサ・テンのイメージを決定的にしているポップス演歌としての味わいも損なわれていないあたりは、絶妙のプロデュースがあっての結果だと思いますし、当時の夜の酒場等々で稼いでいた歌謡フォーク系の弾き語りプロシンガーさえも、好んで演目に入れていたと記憶しています。

ですから、それなりに「昭和歌謡曲」が再発見されている今だからこそ、この「ふるさとはどこですか」をカバー&リバイバルヒットにしてくれる女性歌手の出現を待ち望んでいるのですよ、サイケおやじは (^^)

ということで、このシングル盤を出してから少し後、例のパスポート問題で我が国への入国が叶わなかったテレサ・テンが、各方面の尽力により、再び日本の歌謡界で大活躍を始めた時、サイケおやじは不謹慎にも、この「ふるさとはどこですか」の歌詞を思い出してしまった前科を反省せねばなりません <(_ _)>

ちなみに、参考までに書き添えさせていただければ、その頃の日本と台湾は中国との関係もあり、正式な国交が難しかった事から、彼女同様に東南アジア諸国、例えばインドネシアあたりのパスポートを使って来日していた台湾人が多かったはずでしたから、何故にテレサ・テンだけがっ!?

―― そんな疑問と憤りを感じていたのもサイケおやじの偽りの無い気持ちでありました。

まあ……、そのあたりは諸説混沌と渦巻いて、今日でも解明されていないと思われますが、それはそれとして、やっぱりテレサ・テンは何を歌ってもスタア性を存分に発揮できる天才歌姫だったと思うばかりです。

ということで、アジア地域ばかりではなく、世界各国で制作発売された彼女の音源をコンプリート蒐集するなんて事は不可能ではありますが、ちょいと今年は本気でテレサ・テンを聴いてみる所存であります。


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