■運命 ― さだめ ― / 藤井明美 (日本ビクター)
アッという間に今日は大晦日、早いなぁ~~~。
そんな思いを毎年重ねつつ、歳をとっていくサイケおやじにしても、今年は特別な記憶になるでしょう。
言うまでもなく大震災から原発事故、諸々のバカ野郎の登場と退場、出口の見えない不景気や社会状況の停滞を振り返っていたら来年になってしまうほどです。
しかし、それを「運命」と達観するほど、サイケおやじは人間が練れていませんから、せめてもの救いを目の前に求める事に吝かではありません。
例えば欲しかったレコードの入手に力を入れるとか、性的嗜好の充実に血眼になるとか、まあ、いろいろと仕事以外にエネルギーを費やしてしまったのは例年どおりなんですから、いやはや、お恥ずかしいかぎりです。
それは本日掲載のシングル盤についても例外ではなく、曲タイトル「運命」と書いて「さだめ」と読ませるあたりも何か本日のネタという思惑は隠せませんが、現実としては十数年来探索していたブツのひとつです。
歌っている藤井明美は歌手というよりも、昭和40年代はCMタレントとして有名だった美女で、おそらくはレコードを出したのも、そうした芸能活動の一環だったと思います。
そして昭和45(1970)年に発売された「運命 / さだめ」は当時のラジオ放送では歌謡曲メインの深夜番組でヒットしていましたですねぇ~♪ ただしテレビに登場したことはサイケおやじの記憶には無いので、そのあたりが微妙な裏人気の秘密かもしれません。
で、肝心の曲調は歌謡ポップス~フォーク歌謡の味わいも滲ませながら、実は青江三奈の影響下にある「恍惚のためいき」唱法が印象的な演歌であり、しかしミディアムテンポでドライヴするエレキベースやパヤパヤコーラスが素晴らし過ぎますよ♪♪~♪
コブシがナチュナルに活きるメロディ展開の良さも特筆すべきでしょう。
あぁ~、こういう歌が当たり前に出ていたからこそ、昭和歌謡曲は充実していたんですよねぇ~~♪
ちなみに作詞:みやざきみきお、作曲:新井靖夫に加え、馬飼野康二のアレンジのイヤミの無さは要注意の魅力だと思います。
ということで、今年もサイケおやじの戯言&暴言にお付き合い下さいました皆様には、心から御礼申し上げます。
過ぐる年は良くも悪くも思い出になれば、それはそれで人生の味わいでしょうし、新しい年は、またひとつの節目のスタートにするべく、拙プログを書きながら、サイケおやじは自分なりに精進を積み重ねる所存です。
なぁ~んて、最後になっても格好をつけてしまいましたが、「それらしい」享楽を求める気持、所謂諸事万端へのスケベ心は失わないようにしたいものです。
皆様におかれましても、良いお年をお迎えくださいませ。