OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

バイク好きの芸

2009-10-06 10:03:59 | 歌謡曲

番長シャロック / 梅宮辰夫 (テイチク)

サイケおやじはバイクが好きです。

これは多分、父からの遺伝でしょう。なにしろ物心が覚束ない頃から、父のバイクのタンク部分に乗せられ、嬉々としている写真が残っていますし、その当時、熱したバイクのエンジンで足に火傷した記憶も生々しいのです。

で、そんな子供でしたから「月光仮面」に熱狂し、「少年ジェット」にシビレたのは言わずもがな、青春時代は洋画の「乱暴者」や「ワイルド・エンジェル」、そして「イージー・ライダー」の世界にどっぷり♪ もちろん16歳で自動二輪の免許を取得してからはバイク乗り回しです。また愛読漫画が「ワイルド7」だったのは言わずもがなでしょう。

そして、中でも特に強烈なインパクトを与えられたのが、東映の「不良番長」という作品でした。

その宣伝ポスターには梅宮辰夫や谷隼人がカッコ良くバイクに乗り、スチールにもアクションとエッチ場面があったのですから、私は直ぐに観たいっ!

と思ったのも束の間、なんと同時上映が「徳川女刑罰史」では、中学生の私が映画館に入るのは無理というものです……。その後この作品はシリーズ化されますが、第2作「猪の鹿お蝶」が、またまた「セックス猟奇地帯(昭和44年・中島貞夫監督)」の添物とあっては……。

結局、私がこの作品を観たのは封切から2年後、某名画座での「不良番長」3本立てがあってのことです。しかもその頃はテレビでエロアクションの最高峰「プレイガール」が放送されており、そのレギュラーだった沢たまき、應蘭芳、桑原幸子が出ている上に、やはりバイクアクションで新宿をブッ飛ばした「野良猫ロック」を観ていたので、気分は、もう、観る前から高揚の極みでした。

ところが、実際には仰天というか、失望というか、とにかく全く別な世界を覗いてしまった違和感が……。

このあたりの詳しい内容については、拙サイト「サイケおやじ館」に掲載の「不良番長の中毒世界」をご一読願いたいところですが、基本はバカ映画とはいえ、明らかにクセになる魅力がいっぱい♪♪~♪

梅宮辰夫の銀幕での代表作といえば、間近い無く「不良番長」シリーズでしょう。

そして本日ご紹介のシングル曲は、そのメインテーマとも言うぺき、梅宮辰夫の名唱が楽しめます。

曲調は、なんというか、お気楽ロックの歌謡曲的な展開で、もう聴いていただく他はないんですが、その刹那的な調子の良さは絶品! ブラスの使い方は痛快ですし、リズム隊の仄かなファンキー度数も良い感じ♪♪~♪

映画で使われたのはシリーズ3作目の「練鑑ブルース」が最初でしたが、こうしてシングル盤化されたのも、最初からのヒット狙いだったと思います。ちなみに当然ながらフィルム音源とは異なるバージョンですから、梅宮辰夫の歌もグッとクールな熱気が素晴らしい限りなんですが、正直言えば、映画の中で流れてこそ、さらなる魅力があるのは否めません。

まあ、それはそれとして、告白すれば、この曲は私の宴会芸の持ちネタでもあります。

実は、おそらくは体質的なもんでしょうが、サイケおやじは酒に酔うということが、ほとんどありません。それでも最初のうちは幾分、気持も良くなるんですが、飲むほどに頭が冴えてくるというか、客観的になってしまいます……。

ですから、お前とは腹を割った話が出来ない、と言われたこともありますし、酒席では自分だけが浮いているのを感じたことが度々でした。また酔っ払いの介抱とか清算の仕事を押し付けられるのも、毎度の仕儀……。

そこで、その場に溶け込むためには「芸」が必要という事情から、単なるカラオケではウケないので、ついに昔から愛用の皮ジャンを着こんで、ジャケ写のような帽子も調達し、この「番長シャロック」を歌うという境地に辿りついたのです。

実際、最初にウケた芸が、これだったのも、嬉しかったですねぇ~♪

他にも小林旭の「ギターを持った渡り鳥」とか、同じ皮ジャン物では、尾藤イサオで有名な「悲しき願い」とか、いろいろやったんですが、やはり自らのバイク熱があってこその入れ込み具合が、結果オーライだったのかもしれません。

ということで、だんだんと芸に熱が入っていったサイケおやじは、劇中の名セリフ、オトボケの名場面を取り入れながら、不良番長の世界を僭越ながら演じていた時期が、確かにありました。

もちろん、毎度のマンネリから、軽く見られることは百も承知なんですが、酒に酔わずに、そのフリをすることに比べれば……。

そして昨夜も、久々にやってしまいましたが、なによりも自分が楽しいければ、それで良いと思うのでした。

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