■Rubber Bowl 1972 / The Rolling Stones (Sweet Records = bootleg CD)
現実的には仕事をやっていたとはいえ……。
ひとりぼっちの連休が早くも今日で終わっちまう!?
そんな思いに駆られた昨夜は買いっぱなしになっていた様々なブツを集中鑑賞しましたが、最近は再びストーンズモードに入っている所為でしょうか、恥ずかしながら、結局はブート三昧でした。
で、本日のご紹介はストーンズのライプ全盛期だった1972年の北米巡業から、7月11日のステージをオーディエンス録音したもので、これまでにも散々出回った有名音源の最新(?)リマスター盤でしょうか、手持ちの同種幾枚かと比較しても、これがなかなか何度も聴きたくなる仕上がりだと思います。
01 Brown Sugar
02 Bitch
03 Rocks Off
04 Gimme Shelter
05 Happy
06 Tumbling Dice / ダイスをころがせ
07 Love In Vain / むなしき愛
08 Sweet Virginia
09 You Can't Always Get What You Want / 無情の世界
10 All Down The Line
11 Midnight Rambler
12 Band Introductions
13 Bye Bye Johnny
14 Rip This Joint
15 Jumping Jack Flash
16 Street Fighting Man
しかしオリジナルソースは隠密のカセット録音ですから、決して万人にはオススメ出来ない状態もあって、まずはキース・リチャーズのパートがあまり聞こえない事が多いです。
ただし、それゆえというか、何故か助っ人のニッキー・ホプキンスのピアノがクッキリと聞えるのは高得点かもしれません。特にミック・ジャガーのボーカルと上手くコラポレーションしている「無情の世界 / You Can't Always Get What You Wan」は味わい深いですよ。
そしてミック・テイラーの素晴らしすぎるギターも終始全開で、その「無情の世界 / You Can't Always Get What You Want」での艶やかなプレイ、「Gimme Shelter」での情念の爆発、スライドと単音弾きの混合が神業の「むなしき愛 / Love In Vain」、すっかりギターのラインを記憶させられていながらもスリル満点な「Brown Sugar」等々、実は毎度同じようなフレーズばっかり弾いているはずなのに、個人的には絶対飽きることなんて皆無!
極言すれば、永遠にエクスタシーが訪れる寸前のイキそうでイカない状態という、これもひとつのカタルシス!?
そんな感じでしょうかねぇ~♪
また、既に述べたように客席からの録音ということで、周囲の手拍子や話声も当然入っているんですが、今回のブツではそれも上手く処理してあるということでしょうか、一応はステレオミックスということで「Midnight Rambler」での臨場感は個人的に大好きで、この頃になると何時の間にかキース・リチャーズのギターもそれなりに聞こえるようになっていますので、あの緩急自在の展開に熱くさせられますよ。
ですから終盤のお楽しみ、ストーンズ流R&R大会となる「Bye Bye Johnny」は吉例となっているメンバー紹介からキース・リチャーズのチャック・ベリー症候群に拘った一芸主義が嬉しくなるほどで、ヤケッパチなコーラスも良い感じ♪♪~♪ ミック・テイラーのサイド&リードのオカズリフも、やっぱりたまりません。
それと書き遅れていましたが、こういう録音では普通、ドラムスやベースが歪んだり、あるいは薄かったりするんですが、この音源は昔っからベースの存在感が太く、今回のブツでも低音域はそれなりに出ているのが聴き易さのポイントかもしれません。
ところが欠点も確かにあるもんで、「All Down The Line」では始まる前にリマスターのミスで音がダブッていますし、「Jumping Jack Flash」と「Street Fighting Man」の間のちょいとした空白(?)と雑音は減点でしょう。
実はこれまで度々出ていた同日音源収録のブツ大半は、その「Street Fighting Man」が入っておらず、今回はどうにも無理が祟ったという事なんでしょうねぇ……。本当に残念の極みとしか言えません。何故ならば手持ちのブート「Alabama Jubilee (VGP)」では、こんな凡ミスはありませんからっ!
ただし、そっちはモノラルミックスですし、音質も明らかに劣っているんですから、世の中、儘なりませんねぇ……。
ということで、最後にちょいと泣き事を書いてしまいましたが、結論としては怖いもの知らずだったストーンズ絶頂期が楽しめることに間違いはありません。
それは例えば「ダイスをころがせ / Tumbling Dice」において、おそらくはPAの不調からボーカル音声が出なくなり、バンド演奏そのものの音量も不安定になった時の観客の不満の声とかヤジに対するミック・ジャガーのサービス精神、あるいは「Bitch」に顕著なミスの連発等々、まさに生ける伝説的なステージ運びがニクイほどなんですよっ!
既に述べたとおり、これは決して万人向けの音質ではありませんから、それなりにストーンズを楽しんできた皆様にのみ、オススメ致します。
最後になりましたが、未確認ながら某所からの情報によると、このブツの欠点を補正した同音源がネットで流れているそうですから、そっちから入手するのも現代的かもしれません。
あぁ、ストーンズ最高っ!
これは一生、抜け出せない世界になっています。
TVのイヤフォンジャックからラジカセへ接続して録音したことを覚えています。
おかげで放映中は、音無しの状態で観賞しました。
僕もこの時期のストーンズは最高だと思っているんですが、いかんせん周囲にストーンズファンが皆無に近い状態ですので、あまり話せません。
上記の音源に「スウェイ」が収録されていないのが残念ですねぇ。(←とても好きな楽曲なのです)
そういえば、これは有名な話らしいのですが、スートンズのライブにクラプトンが参加している音源があるそうですね。
随分昔NHK-FMでそれとおぼしき音源が放送されたのですが、「ブラウンシュガー」のイントロでスライドギターが絡んでくるヤツで、たしか番組のDJもそのようなことを言っていたと思います。後日地元の中古レコード店オーナーからも教えてもらい確認できました。
(今でも欲しい音源です。)
しかしミックテイラー脱退後、ストーンズサイドはロイ・ブキャナンに後釜を打診したそうですが、それが現実になっていたらちょっとアレ?って感じだったでしょうね。
もちろんロイ・ブキャナンも好きなギタリストではありますが。
熱いコメント、ありがとうございます。
「ブラック&ブルー」から入ったというファンは多いですよね。ご指摘のパリのライブも追い撃ちだったと思いますが、この時期のストーンズのドロドロ感は悪いクスリだけではなく、ギタリスト探しとか、いろんなマイナスのベクトルが重なって、最終的にプラスに作用した結果じゃないでしょうか? ビリー・プレストンの力量も侮れないと思いますが。
クラプトンが参加した「Brown Sugar」は、1970年12月18日に録音されたといわれる、なかなか素敵なバージョンでしたねぇ~♪ なにしろキースが誕生日とあって、バカノリのコーラスやってますからっ!
ちなみにこれはブートのアナログシングルで、如何にも公式盤っぽいブツも出回っていましたですよ。最近も出ているらしいです。
ギタリスト探しではブライアンの後任の時も苦労したらしく、ロイ・ブキャナンの他にジェフ・ベックの名前が出ていたのは、ガセでしょうか?
後の「ブラック&ブルー」セッションも多くのギタリストが参加した中で行われた事を思えば、まずはミック・テイラーの参加はファンにとって嬉しい結果だったと思います。
追記コメント感謝です。
そこでこちらも追記として、クラプトンはストーンズのライブにも乱入(笑)参加していて、プートで有名なのは1975年のニューヨークMSGでの「悪魔を憐れむ歌」でしょう。まあ、それなりのことしかやっていませんが、ちょっと嬉しいですよね。
また「Sway」は1972年のツアーでは残念ながらやっていないと思いますが、本当にリアルタイムで聴きたい曲でした。
たしかNHK-FMで流れたのはブラウンシュガー→アンジーの2曲だったと思います。
(もう1曲流れたかも)
そういえばyou tubeでも「スウェイ」は見ませんね。
せいぜいケネス・アンガーの映像オケくらいで。
でも映像と音楽がちっともマッチしていませんでした。
コメント感謝です。
当時のエアチェックテープは本当に貴重ですよ。何よりも自分の思い出も一緒に録音されているような気分は再生してみればモロに嬉しいですからっ!
ところが保管状況等々からテープそのものがダメになっている事もあるんですよねぇ~。早急なるデジタル化が必要かもしませんし、最近はうした機器も出回っていますよね。
と書きながら、サイケおやじは気持ちだけで、全然そうした作業をやる余裕が無いのは悔しい……。
そして「Sway」はやっぱりストーンズしか出来ないノリがあると思います。個人的にはストリングスがあって、ミック・テイラーのスライドが絡んでくれないと、満足出来ない世界なんですが(笑)。