★最近のスポーツニュースは水着が泳いでいるかと錯覚するような報道。
中国製の公認水着があったら中国選手はどうするのだろう?
確かに日本は資本主義の国だった。 金で縛られる。
******************* 記 事****************************************
日本水連が水着問題に決着をつけるのは6月10日。英スピード社の「レーザー・レーサー」(LR)を着用した選手が世界記録を連発する現状を受け、先にオフィシャルサプライヤー3社(ミズノ、アシックス、デサント)に水着の改良要求を出した水連は、今月30日までに3社から回答を得たうえで、6月6~8日に開かれるジャパンオープン(東京辰巳国際水泳場)などで改良水着を試した選手らの意見を聞く。要望が出た場合には、3社以外の水着の五輪での使用を認めるか-を判断することになる。
これに対し、伊藤華英、森田智己(いずれもセントラルスポーツ)というメダル候補を抱える鈴木陽二コーチは「いまから使っていかないと(北京五輪に)間に合わない」と吐露する。これまで使用してきたミズノ製とLRの双方での準備を進めざるを得ない厳しい状況を語る。
日本水連とオフィシャルサプライヤーとのつきあいは深い。契約内容以外にも、大会への協賛やプログラムへの広告掲載、大会役員用の衣装の提供など、3社は長年にわたり、さまざまな形で水連を支えてきた。
それだけに、「長年の関係を大切にしたい。とにかくわれわれは3社を信頼している」と日本水連の佐野和夫専務理事。LRだけが飛び抜けた成績を残す現状にも、すぐにはスピード社をサプライヤーに加入させることができない事情が、そこにある。
企業とのつながりは、選手にもある。日本のエース、北島康介(日本コカ・コーラ)はミズノとアドバイザリー契約があり、松田丈志、中野高はミズノスイムチームの所属で、「ミズノの水着を着てもらう前提で、サポートしている」(ミズノ広報)。18日の早慶対抗水上競技大会にオープン参加した北島は、記者会見でのLRに関する質問に、「速い水着が出れば着たいのは当然だし、僕にはあまり意地悪な質問をしないでください」と複雑な表情を見せた。北島を指導する平井伯昌コーチも「ジャパンオープンで、許されるなら着せたいが、五輪で着られないなら試してもしようがないという気持ちもある」と語り、難しい立場を感じさせた。
また、柴田亜衣らチームアリーナの3人はデサントの社員。契約による制限はないが、他社製品の着用には抵抗があるだろう。4月の日本代表合宿で首脳陣が、3社に水着の改善を求めたい選手を確認した際にも、「所属が社員である選手は(手を)挙げなかった」(関係者)という。
日本代表の上野広治監督は「五輪は4年に1度。悔いのないようにさせたい。そのための障壁があれば、戦うしかない」と語る。だが、選手は競技生活を支えてくれる企業への情を断ち、勝負に徹しきることができるのか。水泳ニッポンの不沈がかかる大問題。円満解決するには、3社がLRに劣らない水着を開発するしかないが-。(橋本謙太郎)
■オフィシャルサプライヤー契約 日本水連とミズノ、デサント、アシックスの契約で、アテネ五輪後から2017年3月までの12年間、日本水連は代表選手への水着用品の提供を受ける一方、代表選手は契約会社いずれかの水着を着ることを義務づけている。00年シドニー五輪までは3社が持ち回りで男子用、女子用などを担当したが、シドニー五輪以降は、選手が3社の中から選択できるようになった。日本水連では、企業数を増やすことを妨げる規定はないとしている。