ここに何度も書いてきた「大聖堂」を、小さなコンサートで初めて弾いた。隣り街のギター同好会クリスマス会で、1,2楽章だけだったが。僕が定年後にギター教師につき始める前からずっと親交が続いてきた同好会なのだ。出席者は、同好会員7名、隣町のアンサンブルの方々3名、僕と僕の同門生2名の、合計13名。会場は、その街郊外の大きな大きな喫茶店2階の一部屋。アルコール抜きのケーキとお茶付きだ。
くじ引きで演奏順番を決める。僕は7番。順番が来た。まず初めに、用意してきた随筆を読む。5月23日のここにも載せた「音楽の友だち」を。これは、同じ文化活動に彩りをそえようという僕なりの工夫であって、同時に自分のリラックスも狙っている。読み終わってから最後に「この随筆のNさん、今日ここにいらっしゃっているあの方です」と、きちんとこの親友の紹介もできた。彼はといえば実に、津軽海峡冬景色他1曲と、演歌を弾いたのだった。
さて、出来は? 事後の交換メールを、脚色無しでお伝えする。と言っても、相手のブログで当日の報告がされて、それへのコメント交換である。
【 Hさんがお迎えに来られるとは! 敬意を表して、彼の車に乗らせていただきました。ワイスさん、御免ね。ともあれ、イー会だねー。
一人習いで、月光しか弾けなかった僕が(その月光も人前で到底弾ける代物ではなかったんだけど)、先生につき始めて7年経った。もう、発表会も含めて緊張する舞台はやめて、ホームコンサートだけにしている。でも、このクリスマス会は、今日も言ったように、死ぬまで出るよ。今日の演奏準備でも、あれでかってないほど細かくやったしね。部分練習を凄くやった。僕の腕を越えた曲だったから。で、指が震えて5割ほどの出来だったけど、まーあんなもの、満足。
自分の教室発表会は出ないんだけど、来年のそちらの演奏会には出させてもらおうかななんて、今日思った。その時には、3楽章が弾けるようになっていると良いけど。でも、あんな速いのは、やはり年寄りの発表会向きではないね。また、でも、この3楽章を中心とした大聖堂の練習10ヶ月で、いろんなことがいっぱい身についたと思う。ますますギターが楽しくなったね。
ともに、頑張ろう。】
お返事は、この会のワイスさん。ここでも何回かメールなどを紹介したギター友だち、同年齢の女性の親友だ。
【 お二人は真っ直ぐ帰られましたか?
Tちゃん(僕のこと)、しっかり弾けていましたよ。大聖堂は普通1・2・3楽章を通して弾くか 2・3楽章 もしくは3楽章のみが一般で1.2楽章だけの演奏は始めて聞きました。今度は絶対に3楽章を弾かなくっちゃ。素人が演奏会で3楽章弾くには2年はかかるでしょうね。私のアラビア奇想曲みたいに。 頑張って! 】
次いで僕。
【 まっすぐ帰ったって? こんなとんでもないことやったよ!
駅前の例のイタリア料理屋さんへ入った。飲み物しかないという。ワインとナッツ盛り合わせだけで、盛り上がったね。客が二人だけになったから許可を得て、聴衆はのぶりんだけの臨時演奏会。2曲弾いた。ラグリマとKさんが弾いたプレリュードね。のぶりんに褒められたねー。特に後者が。アレとアラビヤと17番と魔笛辺りが、僕の暗譜群難曲の筆頭だからね。大聖堂も郷愁も必ずそこに入れて見せます。
こんな事も含めて、楽しかった、有り難う。 】
【 クリスマス会で私もメチャ震えました。他の人も震えたと言ってました。自分で感じるほど聞いている人にはわからないみたいですね。 】
【 もう一言 (中略)
試行錯誤をくり返し粘っていると、いろんなことが見えてきて、まだまだ出来ると思った。ちょっと幸せ!
ぼんやりと「年だな」と思った難しい箇所などに、「原因があり、対策が打てる」と思えるようになった。ただ、その対策が若い人よりも難しく、時間もかかるんだよね。その分、頭を使わないといかんのね。
第3楽章だけど、ここ1週間の右P、a(注 それぞれ親指と薬指のことです)の改善で、急に先が見えてきた。全体として両指の欠陥が邪魔していたみたい。昨日は、あの6連16分音符を60近くで弾けた。これが安定すれば、ホームコンサートなら、もうどこでも弾けるだろう。あと2ヶ月で1年だから、頑張るよ。 】