過度の朝日批判危惧 都内で集会「メディア萎縮する」(14.9.17 中日新聞)
東京電力福島第一原発事故の調書や慰安婦問題をめぐる朝日新聞の誤報問題を受け、一部新聞
や雑誌などで朝日新聞批判が過熱していることについて議論する集会「もの言えぬ社会をつくるな 戦争する国にしないために」が十六日、参院議員会館で開かれた。出席者は「過度の批判はメディアの萎縮をもたらす」と訴えた。
民主、共産、社民各党の国会議員が企画し、メディア関係者ら十五人が登壇した。月刊「創」
の篠田博之編集長は、雑誌などが「国賊」などの表現を使って朝日新聞を批判している現状について「メディアによる場外乱闘。国の方針に逆らうと売国奴というのは、戦前の論理と同じ。深刻な状況だ」と危機感をあらわにした。
朝日新聞への批判により、慰安婦問題そのものがなかったのように印象付けられることへの懸
念の声も相次いだ。「女たちの戦争と平和資料館」(東京都新宿区)の渡辺美奈事務局長は「慰安婦問題で日本が批判されているのは、朝日新聞の影響ではなく、2007年に安倍晋三首相が『狭義の強制性はなかった』と発言したことが原因」と述べた。
清水雅彦・日本体育大教授は「特定秘密保護法が施行されれば、ますますメディアが情報に近づくことができなくなる。その一方で、メディアがミスをすればたたかれる嫌な時代になる」と話し「いい記事を書いたら激励するなど(市民が)メディアを支えることも必要」と訴えた。
□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□
紹介された集会での発言の通りだと思います。
朝日新聞が誤った報道をしたことについて、当初は記事の誤りを発表しながら謝罪の言葉がなく、朝日新聞に対する批判が高まる中で“やっと”謝罪したことが、批判のボルテージを高め、メディアによっては(特に週刊誌で)批判というよりは非難、罵倒の言辞も目立ちます。
批判(非難)の中には朝日新聞の誤った記事が諸外国に日本に対する誤解を生み出したなどと、「慰安婦問題」などはじめから無かったかのような主張も見られます
日本ジャーナリスト会議・東海は「従軍慰安婦問題でメディアは真実の追究を競え」という声明を発表し、「『慰安婦』とは日本軍の管理下にあって、無権利状態で拘束され、将兵たちの性の相手をさせられた女性のことで、重大な女性への人権侵害です。このような女性の名誉回復のために、事実の解明が重要であることは、言を待ちません。」と全てのメディアが「慰安婦」問題の事実解明に力を注ぐよう要請しました。
なお、この集会について朝日新聞も17日朝刊で報道しましたが、29面に「テレ東・大江キャスター結婚」「シャープ製エアコン不具合」などと一緒の短信欄に小さな文字の1行見出し、15字26行で短く報じました。朝日新聞の読者でも気がつかなかった人が多いのではないでしょうか。朝日新聞はなにを遠慮しているのでしょうか。「萎縮せずに頑張ります」と堂々と宣言すべきです。それが朝日新聞への信頼を回復する道だと思います。
大西 五郎
東京電力福島第一原発事故の調書や慰安婦問題をめぐる朝日新聞の誤報問題を受け、一部新聞
や雑誌などで朝日新聞批判が過熱していることについて議論する集会「もの言えぬ社会をつくるな 戦争する国にしないために」が十六日、参院議員会館で開かれた。出席者は「過度の批判はメディアの萎縮をもたらす」と訴えた。
民主、共産、社民各党の国会議員が企画し、メディア関係者ら十五人が登壇した。月刊「創」
の篠田博之編集長は、雑誌などが「国賊」などの表現を使って朝日新聞を批判している現状について「メディアによる場外乱闘。国の方針に逆らうと売国奴というのは、戦前の論理と同じ。深刻な状況だ」と危機感をあらわにした。
朝日新聞への批判により、慰安婦問題そのものがなかったのように印象付けられることへの懸
念の声も相次いだ。「女たちの戦争と平和資料館」(東京都新宿区)の渡辺美奈事務局長は「慰安婦問題で日本が批判されているのは、朝日新聞の影響ではなく、2007年に安倍晋三首相が『狭義の強制性はなかった』と発言したことが原因」と述べた。
清水雅彦・日本体育大教授は「特定秘密保護法が施行されれば、ますますメディアが情報に近づくことができなくなる。その一方で、メディアがミスをすればたたかれる嫌な時代になる」と話し「いい記事を書いたら激励するなど(市民が)メディアを支えることも必要」と訴えた。
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紹介された集会での発言の通りだと思います。
朝日新聞が誤った報道をしたことについて、当初は記事の誤りを発表しながら謝罪の言葉がなく、朝日新聞に対する批判が高まる中で“やっと”謝罪したことが、批判のボルテージを高め、メディアによっては(特に週刊誌で)批判というよりは非難、罵倒の言辞も目立ちます。
批判(非難)の中には朝日新聞の誤った記事が諸外国に日本に対する誤解を生み出したなどと、「慰安婦問題」などはじめから無かったかのような主張も見られます
日本ジャーナリスト会議・東海は「従軍慰安婦問題でメディアは真実の追究を競え」という声明を発表し、「『慰安婦』とは日本軍の管理下にあって、無権利状態で拘束され、将兵たちの性の相手をさせられた女性のことで、重大な女性への人権侵害です。このような女性の名誉回復のために、事実の解明が重要であることは、言を待ちません。」と全てのメディアが「慰安婦」問題の事実解明に力を注ぐよう要請しました。
なお、この集会について朝日新聞も17日朝刊で報道しましたが、29面に「テレ東・大江キャスター結婚」「シャープ製エアコン不具合」などと一緒の短信欄に小さな文字の1行見出し、15字26行で短く報じました。朝日新聞の読者でも気がつかなかった人が多いのではないでしょうか。朝日新聞はなにを遠慮しているのでしょうか。「萎縮せずに頑張ります」と堂々と宣言すべきです。それが朝日新聞への信頼を回復する道だと思います。
大西 五郎