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おかしな、おかしな世界(2)  文科系

2015年03月13日 18時02分25秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 米英、日と金融緩和が続いたと思ったら、今度はEUも金融緩和。これでもって米英日すべてが債券を買い上げ、株がどんどんつり上がっている。これはいつか挫折する不健全なバブル操作と言わざるを得ず、バブルは近いいつか日本住宅バブルやリーマンのように破裂する。こういうことを前回に書いた。

 これと同じ警鐘を鳴らしている人が見つかった。田中宇氏の3月11日配信ニュースがそうなのだが、この文中で二人の世界的重要経済人が同じ警鐘を鳴らしていると、文献を明示して、紹介している。文献明示が文章の信頼性からいって大事なのである。以下、『 』は、田中氏の文章抜粋である。

①『 2月からの(日本国債)金利上昇を危険な兆候ととらえ、金融危機の再燃や、ドルの基軸性の喪失、米国覇権の崩壊、中国の台頭(人民元の国際化)など多極化を予測する指摘が最近増えた。予測は、有名な権威筋ほど示唆的な曖昧な言い方で、在野・無名の人ほど過激で露骨な言い方をするのが通常だ。有名筋どころでは、英国の投資家ロスチャイルド卿が、通貨の不安定、世界的な低成長に加えて、地政学的な危険さ(米露関係など)が第二次大戦以来の高さになっており、QEで株価が天井に達して資産価値の維持が難しくなっていると指摘している。』 

②『 権威筋なのに、過激で露骨な言い方を最近繰り返しているのは、米国のグリーンスパン元連銀議長だ。彼は昨年末、ドルを「幽霊通貨」と呼んでQEを批判し、金地金相場の上昇を予測した。最近では、米国の景気が粉飾されていることを示唆して「株価は明らかに高すぎる」と述べ、金利が上がり出すとバブル崩壊の可能性が高くなると言って、債券金融バブルの大きな崩壊と超インフレが近いと予測している。すでに述べたように、米英日の国債金利は1カ月前から上昇傾向にある。グリーンスパンの言うとおりなら、いつバブル崩壊が起きても不思議でない。』

 こうして、田中宇氏の結論はこういうことらしい。
『 今週からEUの中央銀行(ECB)がQE(金融システムへの公的資金投入)を開始(拡大)した。とたんにドルと米欧の株価が高くなり、金相場が急落するという、QEの典型的な反応が出た。日銀のQEの効果が下がるのにあわせてECBがQEに参戦したことにより、QEは全体的に再び効果のある政策として蘇生した感じだ。QEが効いている以上、ドルや債券システムの崩壊は先延ばしされている。グリーンスパンやロスチャイルド卿(両者は昔から親しい)の予測は「外れ」だと考えることもできる。
 しかし、日銀のQEの効果が薄れた1月末以降、国債金利が上昇して危機感が強まり、その後EUがQEを始めたら相場の危機感が低下するというこの間の動きは、金融システムの安定がQEに依存しており、QEがなければバブル崩壊が起きることを示している。米国の圧力を受けていやいやながら開始されたEUのQEは、日銀のQEより効果が薄いだろうから、今年中にまた金融システムが不安定になりそうだ。米日欧という世界の3大経済圏のすべてがQEをやってしまっており、これ以上新たなQEの広がりはない。次回のシステム不安定化は、前回より大きいものになる。バブル崩壊が近づいているというグリーンスパンの見方は正しい。』

 リーマンショックが「100年に一度の大経済事件」であるならば、次ぎのバブル破綻は、リーマンと同じように無かったことのように、済ますことはもう出来ないと思う。日米欧の大銀行破綻に対して、どれだけの公的資金注入が可能というのだろうか。現物経済に強いBRICS中央銀行の存在をもはや無視できないことだろうし。ドル体制が大きく傾いていくのではないか。
コメント (3)
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