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新聞の片隅に載ったニュースから(192)     大西五郎

2015年03月16日 09時03分12秒 | Weblog
スウェ―デンが武器輸出停止 人権問題でサウジと対立(15.3.15 毎日新聞)

[ロンドン小倉孝保】女性の地位向上などを柱にしたスウェーデンの「人権外交」にサウジアラビアが内政干渉と反発し、対立が深まっている。スウェーデンはサウジに武器を輸出しない方針を決め、サウジが11日、大使を召還する事態に発展した。
スウェーデンのマルゴット・バルストロム外相が先月、サウジを独裁国家と呼んだうえ、同国の女性に対する扱いを非難した。これに対しサウジは9日、アラブ連盟(本部・カイロ)で予定されていた同外相の演説を禁止した。演説で女性の地位向上を求めることが事前にわかり、サウジ政府は自国への内政干渉と受け止めたようだ。
これにスウェーデンが反発し、5月に期限切れとなるサウジとの防衛協力協定を延長しないと10日に発表した。これで武器提供は終了する。サウジは昨年、スウェーデンから3900万㌦(約47億円)分の武器を購入している。
サウジは女性の社会的地位が極めて低いことで知られているが、世界最大の武器輸入国でもあり、米英などは人権問題に目をつぶり武器輸出を優先させている。昨年10月に発足したスウェーデンの中道左派政権は、武器輸出よりも人権を重視する外交姿勢を鮮明にしたと言えそうだ。

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安倍首相は重要政策の一つに、女性活性化「すべての女性が輝く社会を」を掲げています。内閣府の中に男女共同参画局を設け、女性活躍担当大臣(三村治子氏)も任命しています。
安倍首相は昨年9月、国連総会における一般演説で「日本は今、女性の社会参加を一気に増やそうと政府、民間挙げて山積する課題を解く努力を始めました。女性の役割についていまだ社会に存在する偏見を取除いていくことが何より全ての基本です」と述べました。(外務省ホームページから)
一方、安倍首相は昨年の4月30日から5月1日にかけて財界人を多数伴ってサウジアラビアを訪問し、サルマン皇太子(副首相)と会談し、経済的協力の拡大で合意しました。
日本とサウジアラビアの関係は、日本から見れば重要な石油供給国(全石油輸入量の三分の一)ですが、サウジアラビアにとっても日本はアメリカに次ぐ世界第二位の輸出相手国です。日本からは自動車や電気機械などを輸出しています。日本からサウジアラビアへの輸出額は2012年度で年間6,558億円ですが、サウジアラビアからの輸入額は4兆3,757億円です(日経新聞)。
安倍首相は2012年12月に首相に就任してから昨年末までの2年間に50カ国を歴訪し、首相自ら経済促進を働きかけていますが、スウェーデンは武器輸出による経済的利益よりも人権問題を重視しました。ならば、わが国も“女性の社会的地位が極めて低いことで知られている”サウジアラビアにとって重要な“お得意”なのですから、国連演説で述べたように「女性の役割についての偏見を取除くよう」サゼッションしたらどうでしょう。そのことが世界の民主主義国から評価されることになるのではないでしょうか。
                                                 大西 五郎
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