九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

随筆  「情けないブログ世界」    文科系

2016年10月03日 16時35分09秒 | Weblog
『(戦前の歴史について)「天皇批判 即死刑」なんてデタラメを書く人間と歴史や政治を論じ合っていても……』
 ブログに僕が書いた文章に対して、A氏から返ってきた批判だ。
 激高してこう反論する。
『大逆事件も知らないのだ。当時の刑法の大逆罪についても、全く無知なのだ。天皇危害計画だけで、大量死刑者が出たのに。れっきとしたこういう法文の存在を何と理解するのか。天皇、皇太子らに対して「危害を加え、または加えんとしたる者」は死刑に処すると規定されていたことを。つまり、「危害を加えんとしたる」だけでも死刑。大逆事件はこの法の典型的適用例だと理解してきたけど違うのかな。
 こんな事件があると、以降誰も天皇の悪口は言えないよね。ついでに、不敬罪についても調べなさい。これで刑務所に入れられてなお刑務所内で天皇批判を続けたら確実に殺されたはずだ。表面切って死刑にならなくともね。これって、「批判したら死刑」と違うのかな? 小林多喜二が即「死刑」になったことも知らないらしい。天皇は神であるという当時社会の雰囲気を多少とも知っていたら、こんな反論はまずできないはず……』

すぐ後に同じことでBさんからは、天皇は独裁者ではないとして、末尾にはこんな言葉。
『大逆事件で処刑されたのはたったの十二人ですか。共産主義のほうが遥かに人を多く殺しているので、中共と仲良くするべきではありませんね』
怒りを通り越した僕は、切れてしまって、こんなことを叫ぶ。
『こういうのはトロサの極地。今後は止めるように。
①「たった十二人」というのがトロイ。問題の性格を考えてみよ? 一人殺しても残虐なのは大問題という論理も時にあるだろ? 
②ましてや「共産主義のほうが遥かに……」をこれとの比較例に上げたのが、トロイ。どういう論理的関係があるか。まるで知性に欠けた夫婦ゲンカに出てくるような、無関係、牽強付会の比較論議である。
③②に関してはこういう反論例をよく覚えておくように。「あれは、あれ。これは、これ」。ケンカの時に「お前そう批判するが、お前だって同じこれやっとるだろ」という論理を不当に押し広げたもの。他に気の利いた反論を思い付けぬ馬鹿こそよく使うやり方だ』

 Cさんのこんな僕への批判もあったな。
『戦前の天皇を独裁者のように言うナンセンス』
 これには、簡単にこう返せる。
『大日本帝国憲法に「万世一系の天皇統治す」と明記してあって、国民主権の「国民」がどこにも居なくって「臣民」が居るだけならば、これは独裁制でしょ。独裁になるか否かについては、良い長男子が生まれてくるようにと祈るしかない制度』

 ブログという公開討論の場所が、いろんな人に討論チャンスを与えるようになったのは良いことだ。が、チャンスを与えられた方は、もう少しプライドを持って、知識も論理も鍛えて欲しい。日本史の知識もないのに、特にその恥部の知識に欠けるのに、保守、愛国を任じる人が、現今特に目立つ。これは、美化した日本だけを信じている狂信者とも言える。右的ブログをいくつか覗いたが、もうそんな狂信者論調ばかりに見えたもの。恥ずかしいことである。また、まともな論理も使えないのに論争をしてくる人は、謝罪もない理屈だ。この謝罪を覚悟しないで論議してくる人はまたまた、さらに質が悪くなる理屈だ。謝りならぬ誤りへっちゃらだから、学ばないのである。

 かくしてブログは、言いっぱなし、不利になると応えないという百鬼夜行の世界となっている。同時に、プライド、人間の尊厳というものも放棄した世界と言える。まー、なんだな。いくら激しくなっても双方から詫びがありうるわが家の夫婦ゲンカより数段劣る右ブログ、右人士がほとんどという世界である。
コメント (19)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする