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改めて「教育勅語」   文科系

2017年03月08日 10時04分02秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 仲良しと僕が勝手に理解してきたあるブログでの、僕との論議を初めにご紹介しよう。ブログ主さんの「極右勢力と安倍内閣が近すぎる、だから大問題」というエントリーに、僕が先ずこういうコメントを付けた。

【 よいエントリー! (文科系)2017-03-05 12:10:51
 本当に、日本会議っておぞましい。アベも森友のことを「良い教育をしている」とか言っていたが、何を称してそう思うんだろう。カゴイケが日本会議大阪支部長!?
 日本会議ご一統様ってどうも教育勅語を本心から「良いもの」と考えているようですね。戦前思想の岸さんの教育を受けたかしたアベの本心であるように。これって信じられない思いです。なんせ、勅語の末尾、大元はこうだから。
『以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ』】

 すると、ここの主さんから、こんな返事があったので、僕は大変驚いた。

【 文科系さん、おはようございます。
>『以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ』
よくわかりませんで、調べました。
どうやら、
「永遠に続く皇室の運命を助けるようにしましょう」
らしいです。
そうですか、、、
おぢは、平和を希求しておる今の天皇、安倍晋三さんより、はるかに信頼をしております。
スマンこってす!! 】

 さて、このお相手のお返事には、僕がコメントを書いた意図がまったく伝わっていないと思った。僕は大日本帝国が「天皇主権」であって、教育勅語にもそのことが如実に表れていると書いたのである。そして、それが現憲法と全く合わないということを指摘したつもりであった。対するお相手の応対がどうも僕の言葉を今の天皇のことを語っているような感じで「永遠に続く皇室の運命を助けるようにしましょう」と返してこられたと読める。そこで僕が返したコメントは、
【「永遠に続く皇室の運命を助けるようにしましょう」
 この下りは、教育勅語の最後の部分ですが、この直前の文章は、○でなく点で止められていて、この末尾文章に懸かっていく書き方がされています。すると、この文章全体のこういう姿が見えてきます。勅語の後半、全文の半分以上のものが一つの文なのであって、それは「爾(なんじ)臣民父母に孝に、兄弟に友に、・・・」と始められ、以降いろんな徳目がずらーと来て、最後の受けとして、上の文章が来る構造です。つまり、『以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ』は、以上全部を「以テ」ということで、締めている訳なのでしょう。
 という「こういう考え方」は、国民主権の現憲法には全く合わないと思います。なお、勅語でもそうですが、大日本帝国憲法には国民という言葉はありません。国民という所が全部「臣民」になっています。】

 さて、この遣り取りとは別のことだが、教育勅語についてこう述べる人は多い。
「いーこと、書いてあるよ。現代社会にこそ通じる良い教育目標が書いてあると思う」
 ところが、この勅語の諸目標はすべてそのこと自身を価値ありとする書き方ではないのである。上記のことから「天皇家の発展のためにこそ、国民はこういう教育目標を追求せよ」という文書なのだと思う。だからこその勅語であって、だからこその国民ならぬ臣民なのだろう。
 大日本帝国憲法のどこにも「国民」という言葉はなく、当然「国民主権」という考え方そのものが存在しない。
コメント (10)
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