ここによく書いている、ネトウヨ諸君のことで少少。
これだけ誤った自国歴史観(3月25日の「日本右翼近代史論はこう誤っている」を、特に南京大虐殺については13日の「南京虐殺史実の決定版」を参照)を、しかも近隣諸国の反発を承知で、さらに靖国参拝などによってこれ見よがしに示すようにして、持ってきた政府って、どれだけ酷いのだ。多分以下が背景にあるのだろうということで一言。
日本国民一人当たりGDPの歴史的推移を調べてみた。各国比較順位も含めて。1995年、2005年、2015年で、こう推移している。数字は、国連統計だ。
順位は、5位、23位、32位と極端に落ちていく。1人当たり金額も、43,774ドルが34,629ドルにまで落ちた。95年と15年とそれぞれ10位の国との比率を観てみると、その劣化ぶりが分かる。3位であった95年は10位の国の126%だったものが、2015年には57%にまで落ちてしまった。他国がどんどん上がってきた間に、日本GDPだけが急減しているからだ。10位の国はこの20年に、34,871ドルから60,514ドルにまで上がったのである。
これが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれてアメリカまでを買い漁った日本国の末路なのだ。いくら少子高齢化が進んだと言っても、これは酷すぎる。少子化自身が、若者の希望の無い将来、希望のない国の現れでもあるのだし。ちなみに、不安定労働者ばかりで、大人一般の給料がこれだけ増えなければ、若者に希望など全くない国と言うべきだろう。
また、先進国は皆少子化というのも暴論。これは、20世紀末ごろのことで、英米仏などは持ち直して、出生率2を超えている。
こうして、希望のない国こそ、為政者が美化せざるをえないのだと、そういうことだろう。「世界に冠たるドイツ」のヒトラーも、「東洋の神国にして、満蒙開拓に明日を観よ」と大音声した東條も、同じようなことをしたように。しかして現実の日本たるや、世襲政治家が跋扈し、官僚は身内(と言っても、各省毎の「身内」)を助け合うだけの互助会のよう。他の99%にとっては薄汚れた、みすぼらしい国というしかないのである。
こんな国を懸命に美化する右の方々、何のためにこんなことに血道を上げるのか。本当にご苦労様な事である。