九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

この人に聞きたい。 マガ9小熊英二インダュー②

2007年06月21日 02時57分47秒 | Weblog
 「仮想敵国が北朝鮮なら、十分の一の軍事力でいい。」 
                                     編集部 小熊さんは、現在の自衛隊の軍事力を大幅に減らせるとお考えですね。

小熊  そうです。現に、ソ連がなくなったいま、陸上自衛隊は存在価値がなくなって困っています。2003年ごろの話だそうですが、防衛庁は北朝鮮のコマンドが全国250カ所に攻めて来るから、その全部に部隊を貼り付けると言って予算を要求したけれど、財務省がそんなことはあり得ないと言って撥ねつけているぐらいです。
 自衛隊というものが、既得権を守りたがっている一種の官庁だということは、知っておいていいことだと思います。たとえば米軍は志願兵制度ですから、重トラックとか軍医とかの免許を簡単に取れるという宣伝をして人間を集め、免許を取ると兵隊をやめるケースが多い。だけど日本の自衛隊は、そこで一生ご飯を食べていきたい人がたくさんいます。北海道は陸上自衛隊の精鋭を配置していましたが、九州なんかは年齢が40代とか50代とかの歩兵がゴロゴロいた。士官学校を出ていないから将校に上げることもできない。そういった歩兵たちが、どこに行ったら立小便できる木があるとかも全部知りつくしている富士山麓の演習場で、毎年「訓練」をやっているんです。そういう人たちに給料を払い、演習用の弾薬費を使っているのが「防衛費」の実態であるわけですよ。 

編集部 それもまたすごい実態ですね。

小熊  最近の自衛隊は「テロの脅威に即応する」とか言っているけど、それならソ連を仮想敵国としていた時代の戦車とか大砲がいるわけがないし、テロ対策の特殊部隊を編成するのだったら、陸上自衛隊はいまの人員の一割か二割あれば十分です。
 航空自衛隊・海上自衛隊について言えば、あれはアメリカ軍の補助兵力として動くための軍隊です。護衛艦と対潜哨戒機ばかりたくさん持っている。つまりアメリカの空母機動艦隊の周りを日本の護衛艦隊がとりまいて、航空自衛隊が援護するための軍隊です。独自に動ける軍隊ではないですよ。
 それでも兵力面から言えば、かなり強力です。日本の軍事予算は世界第3位だと言ったら、日本が軍事小国だと思っている人は、たいてい驚きますよね。単純な比較はむずかしいですが、予算からいえば自衛隊はフランス軍やイギリス軍よりも多い。
 ですから最低限の自衛力は必要かという話に戻れば、まず北朝鮮の通常兵器やゲリラに対する自衛だったら、いまの10分の1で十分です。もし仮想敵をアメリカにするのだったら、いまの10倍あっても足りません(笑)。何を仮想敵とするのかということを考えないと、「最低限の自衛力は必要だ」とかいう抽象論は、まったく空論ですよ。


編集部 仮想敵国は、やはり北朝鮮と考えられているのではないでしょうか。

小熊  まず冷戦期では、基本的にはソ連が仮想敵国でした。ソ連が極東にいる部隊を使って攻めてきたときには、日米安保で米軍が出動してくるまで食い止める兵力が必要だ、というような言い方で予算を請求していたわけです。ところが冷戦後はそれも言えなくなってしまったから、困っているわけですよ。
 北朝鮮を仮想敵だと言うなら、あの国に戦争を仕掛けるような経済的余力があるとは思えないし、そんな自殺行為をするほど馬鹿だとも思えない。またもしテポドンが日本に発射されたなら、自衛隊がいてもいなくても関係ないです。

編集部 北朝鮮のテポドンに対して、政府にはアメリカが進めているミサイル防衛計画に対する期待もあります。

小熊  あれはレーガン政権時代から約20年、失敗に失敗を重ねてきている代物です。湾岸戦争の時だって、迎撃ミサイルのパトリオットはイラクのスカッドミサイルを一発も撃ち落せなかったばかりか、パトリオットの破片でイスラエル市民が怪我をしただけでした。軍事専門家には、現実性がないからやめたほうがいいと言っている人が多い。要するに請け負った会社が「もうこれだけお金を注ぎ込んだから、もっとお金を注ぎ込んでくれ」というのでやっているだけだと思います。その計画に日本も参加しろというのは、アメリカ一国だけでやっていると財政が持たないから、日本政府にもお金を出してくれということでしょう。日本政府の財布が狙われているだけの話だと思います。

「日本の保守の知識人はほんとうにレベルが低い。」

編集部 改憲したいという人たちは、そのような日米関係の事情を知らないのでしょうか?

小熊  薄々感づいてはいるけれど、直視したくないというところでしょうね。それこそ、「日本の誇り」が傷つく現実ですから。
 ただ、いわゆるネット右翼と呼ばれる人たちがそんなに多いとは思わないですけどね。せいぜい人口比で1~2パーセントだと思います。私のゼミの学生で「2ちゃんねる」の研究をしたのがいるんだけど、400くらいあるスレッドのうち、いわゆる「ネット右翼」が騒いでいるスレッドは2つか3つだそうで、あとは趣味とか育児とかのスレッドだそうです。ただ全人口の数パーセントでも、数十万人から数百万人はいるわけだから馬鹿になりませんが、過大評価する必要はないと思いますね。 

編集部  でも、愛国なら愛国で、小林よしのりのような“反米”には向かわないのでしょうか。

小熊  あまりいかないですね。それは日米関係の歴史や実情をよく知らないからでしょう。私が書いた『日本という国』を右翼の人が読んでどう思うか、感想を知りたいんだけども(笑)。アメリカ政府の高官に「日本に米軍を置いておいた方が、アメリカ本国に置くより日本政府の思いやり予算で安上がりになる」とかいわれて、国辱だと思わないのかな。まあ敗戦後に右翼の親玉たちがGHQに呼び出されて、アメリカに協力すると誓ったときから、日本の右翼団体の主流は完全に親米ですからね。

 それから戦後の論壇に書かれていたことはある程度読んだから言うけれども、日本の保守知識人は本当にレベルが低いですね。彼らがやってきたことは、基本的に「左翼たたき」だけ。進歩派の言うことは理想論だとか、もっと現実を見よとか、常識にかえれとか、それだけですよ。おまけにアンチ左派というだけで、共通の核になる思想は何もない。だから、「つくる会」も空中分解したわけでしょう。

 また彼らが言っていることも、とても現実的とは思えない。本当の軍事専門家や外交専門家から見たら、お笑い種のことを言っている場合が多い。首相が靖国に参拝するなんて、百害あって一利なしというのは誰が見ても明らかですよ。靖国参拝を支持する保守の論壇人が、「国益が大事だ」なんて言っているのをみると、頭の構造を疑いますね。

 それと、日本はナショナリズムの概念が狭いですね。世界のほとんどの国では、国家というのは近代になってできた人工的なものだというのは、常識です。だから建国の理念というものが、たいていの国にある。だから、建国の理念に反した戦争に対して、国旗を掲げて反戦デモをやるということが、アメリカやフランスでは成立する。ところが日本では、何万年も前から「日本」という国が自然発生してきたように思っている人が多いように思います。だから建国の理念もないし、日の丸を掲げて反戦デモなんて考えられない。ナショナリズムの議論も、政府の言うことを聞くのが愛国者、言うことを聞かない奴は売国奴というレベルになってしまう。


 
「現実主義とは、・・いかに戦争を避けるか?・・である。」

集部 小熊さんは、保守が言うところの現実主義、国益として考えても、9条は改憲しないほうがいいと考えているのですよね。

小熊 私は『〈民主〉と〈愛国〉』(新曜社)を書いていてよく分かったけれども、「9条が世界の宝です」という言い方は、戦争体験をくぐってきた人には非常に胸に響いたのは確かです。
 それを私は尊重したいとは思いますが、基本的に戦争体験者が多かった時代にしか通用しない方法だろうと思います。それは仕方のないことだと思う。

 今の若い人の中にも1~3%ぐらい、戦争体験者の想いを大切にせねばという人がいるかもしれないけど、それが10%を超えないことは、社民党や共産党の得票率を見ても明らかです。もちろん「9条は世界の宝です」と言う人たちはそれはそれで結構ですが、私としてはそのような言い方はもう限界だろうと思っています。

 またこれは日本の左派にも責任がある。左派内部の大同団結を乱さないため、とりあえず「9条は世界の宝」ということにして議論を深めてこなかった。共産党が50年代初頭まで日本国憲法に反対だったことや、社会党にも50年代まで改憲論が多かったことは、歴史的な事実です。だけど自民党が55年に結成されて改憲を党是に掲げたため、とりあえず左派内部の議論は棚上げにして護憲で大同団結した。その功績は認めるけれども、それが議論のレベルを下げて思考停止を招いた側面もなかったかということは考えられてしかるべきだし、もう少し現実主義的な議論に踏み込んでもいいと私は思います。

編集部 現実主義的とは、具体的に?

小熊 「現実主義」という言葉は、日本では非常に誤解されていると思います。日本では、いわゆる進歩派の逆のことを言って、軍隊を強化して靖国に参拝して日の丸を上げて周辺国に強硬な態度をとれば現実主義だと勘違いしている人もいるようですから。
 これは政治学のイロハだけれども、もともとの現実主義というのは、いかにリアルポリティクスで戦争を避けるか、ということです。いかに外交をうまくやって戦争を避けるか、どうしても避け得ない戦争が起きたら、いかにその戦争のコストを下げるか、戦死者を少なくするか、短期間で終わらせるか、それが現実主義というものです。つまり、もしも軍備ゼロで、外交だけでわたっていけたら、これは究極の現実主義なんですよ。

編集部 9条の理想が、本当の現実主義だというのですね。

小熊 それとこれとは少し別の話だと思いますけれど、いま9条を変えて現実に予想されることは、自民党の改憲案が海外出動を正規任務に組み込むと言っていることからしても、アメリカの補助兵力として自衛隊が使われるだけです。そうなれば、明らかに金もかかります。戦闘機は一機30~50億円、ミサイルは一発数百万から数千万かかるわけですから。いま日本財政を再建するには消費税率を20%まで上げなければとまで言われているのに、戦争なんかやっている余裕はない。消費税を30%以上にしてもいいというのなら話は別だけれども、そこまで現実的に改憲論者が考えていますかね。
 だから「9条は世界の宝」というの主張はそれはそれでいいと思うけれども、いま9条を変えても何もいいことはない、というのが私の意見です。



「現実」という言葉は改憲の議論に頻繁に用いられますが、
現実主義とはどういうものかを踏まえた上で、
いかに説得力ある言葉をつむぎ出すのか、私たちに問われています。
小熊さん、どうもありがとうございました!

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「中東、激変」の兆候   文科系

2007年06月20日 11時21分21秒 | Weblog
先ず第一文段落までは、本日の新聞記事への僕の印象を。
オルメルト・ブッシュ会談は、かなりはっきりした内容だ。新聞の言葉を引用する。
「オルメルト首相は『イスラエルの安全を確保する』という前提をつけた上で、『パレスチナ国家実現の真の機会を探るため、アッバス議長と最大限に協調していく』と訴えた」
えっ、と思いませんか?「イスラエルの安全を確保する」?イスラエルってそんなに危機的なの?また、あのイスラエルが、「パレスチナ国家実現の真の機会を探る」って、どういうことよ?こんなことを今、オルメルトがわざわざアメリカへでかけて、ブッシュに直訴?

さて、イスラエルが危機的になったと語っている国際情勢解説者がいる。共同通信出身で、マイクロソフトにもいたことのある田中宇(さかい)氏だ。彼の週1回程度の配信ニュースから、中東関係をちょっと覗いてみよう。
「アメリカを中東から追い出すイラン」(5月29日)
「イランの台頭を容認するアメリカ」(6月1日)
「パレスチナ分裂で大戦争に近づく中東」(6月19日)

全て詳細に読んだが、要約するとこうだ。
アメリカは中東から遠からず手を引く方向を決めた。すると、イスラエルはもうダメだろう。極端な弱化か、消滅か、やけっぱちの核ミサイルか(大変なことであるが)。
この背景は、イランの攻勢、アメリカ中東権威の失墜にある。
八方ふさがりのイラク、ハマスのガザ地区占領、レバノンはヒズボラの対イスラエル攻勢、アフガニスタンの原理主義の攻勢。これら全ての背後にはイランが存在している。
また、ウォルフィッツ世銀総裁交代前後の「世銀のイラン融資是認方針への大転換」なども。有名なネオコン・ウォルフィッツは、類い希なユダヤ主義者・父以来のシオニストであって、彼が決して認めなかったイラン・パキスタンからインドへと経由する天然ガスパイプライン建設融資をこの5月、世銀副総裁が認める方向を表明したというのだ。田中氏は、アメリカもこれを黙認したと見ている。
こんな背景からなのだろう。5月8日のイラク議会は275分の144の過半数で米撤退決議を決めたし(田中氏の配信では、正確にはこう書いてあった。「イラクからの撤退計画を発表するよう求める、事実上の撤退要請決議を行った」と。昨年末は同じ決議支持が100人だったとも語っている)、28日には27年ぶりの米・イラン要人会談があった。

こうして、田中氏は今後の急変を予想している。崩れるのは速いだろう。アメリカ政界へのイスラエル・ユダヤ財閥の力はもの凄く、簡単には行かないにしてもとも語っている。ラムズフェルド、ボルトン、ウォルフィッツなどなどネオコンの退潮・失墜ぶりがそれだけ急だということだが、民主党大統領候補のヒラリー、オバマでさえ、イスラエル配慮発言は手厚いものだとも。アメリカでは確かに、ユダヤ財閥を敵に回したら、民主党といえども大統領にはなれないらしい。それでも、ダメになった者は救えないということでもあるらしい。

本当だろうか?
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理想よりもプラグマティックに九条を考えよう。① 小熊英二インタビュー

2007年06月19日 23時26分30秒 | Weblog

 「アジアへの戦争被害に過剰に反応する若者」

『日本という国』(理論社)は、非常に面白かったです。明治以降、近代日本がどのように形作られていって、そしていま私たちがどういう位置に立っているのか、分かりやすく俯瞰できる本になっています。小熊さんが書かれるものは分厚いものばかりですが、これは初めて中学生ぐらいでも読めるように書かれたものですね。

小熊  僕が書いたものの中では『日本という国』は薄くて読みやすいから、いままでの読者以外の人も多く読んだようです。
 ただ、たまにアマゾンの書評とかを見ると、面白いなと思ったことが一つあります。あの本では明治時代のことや戦後のこともたくさん書いてあるのだけれども、批判的なコメントを書く人たちは、第二次世界大戦のことにしか興味がないということです。というのは、太平洋戦争でアジアにどのぐらい被害を与えたかというのは、全体の記述の十分の一も占めていないのだけれども、そこにしか反応しない。 

編集部 それはなぜでしょうか。

小熊  たぶんそこにしか知識も関心もないからだと思います。明治の歴史がどうなっているのか、日米安保をアメリカとの関係がどのような関係であるか、米軍の国際展開がどうなっているか、米軍基地の思いやり予算がどうなっているかなど、たぶん彼らには知識がないし、関心もないと思います。
 基本的に彼らにとって関心があるのは、「あの戦争において日本は悪くなかった」「アジアの人が文句をつけてくるのはいいがかりだ」「誇りの持てる国として日本を描きたい」、そのことだけ。そこが僕は面白かったですね。


編集部 なるほど。そこにしか関心を持たない知性のあり方だと。

小熊  僕は基本的に戦略的なものの書き方しかしません。あの本は意識的に「中道右派」ぐらいの読者に向けて書いた本です。たとえば南京虐殺や従軍慰安婦問題にはほとんど触れていないし、アジアに与えた被害も書いたけれど、むしろ日本側にも多くの戦死者が出たことを強調して書きました。靖国参拝問題の書き方も、“天皇陛下は国民が戦争でうけた被害を思って、A級戦犯が合祀されている靖国の参拝をやめたのですよ……”というような、中道右派でも受け入れられるような書き方しかしていないわけです。
 私は腹の底では、昭和天皇が一貫した平和主義者だったとは思っていないけれども、わざと中道右派の人でも「なるほど、ちょっと考えないとな」と思うように、あの本を書きました。ですから極左とは言わないまでも、左派の人から見れば非常に微温的であり、文句をつけられそうな本だと思っていました。
 でもネット右翼の人は、そういうことはどうでもいいみたいです。とにかく日本がアジアに被害を与えたという記述があると、もう許せないらしいし、そこにしか目が行かない。アジアに与えた被害といっても、私の本では、基本的には日本政府の検定を通過した教科書に出ている数字を並べただけなのにね。

 「九条を変えたら、お金がかかってしょうがない。」

小熊さんの9条に対するスタンスを伺っていきます。著書の中で9条に対して直接言及している箇所は少ないのですが、村上龍さんとの対談では「憲法9条をやめても景気がよくなるわけでも、いじめが減るわけでもない」(『対話の回路』新曜社)などとおっしゃっていますね。

小熊  僕は別に9条は世界の理想だから世界中に広めようとか、そういうことは考えていません。はっきり言って、そんなことが実現するとは思えませんから。 

編集部 でも、こういうこともおっしゃっていますね。島田雅彦さんとの対談では、「たとえば、平和国家の極限の形態として、こういうのはどうでしょう。いまからでも遅くないから、憲法の理念を遵守することを宣言して、自衛隊の武装を全廃し、国際救助隊として改組する。そして、非武装の災害救助や難民救援のために、日本国内のみならず、国際的に活動する。……」(同書)。

小熊  あれは本気でうけとった読者には悪いことをしたかもしれないけれど、一種のSFとして、こういう構想もおもしろいだろうと言ったのです。やるだけの度胸が日本政府にあれば世界を驚かすに違いないけれど、日本政府がやるとは到底思えないですから。それ以前にアメリカが許すはずもないし。私は政治についてはリアリストですから。 

編集部 自衛隊の規模を大幅に縮小して、国内外の災害救助隊に特化するというアイデア自体は、今までも護憲派の間から出てきました。小熊さんは、リアリティがないと考えますか?

小熊 それをやるのだったら、相当覚悟が必要でしょうね。自衛隊を強化して米軍の補助軍として遣いたいというのは、1950年前後いらいアメリカの一貫した方針ですから、まず日米関係の縁を切る、ないし再構築する覚悟がないとできない。それで日本の外交及び経済関係が成り立つのかと考えると、かなり困難が伴なうでしょう。

編集部 9条2項の「戦力放棄」の条文と、現実に軍隊があるというズレについては、小熊さんはどうすべきだと考えますか。

小熊 僕はそういう抽象的な話は、政治の領域では興味がありません。内閣法制局がズレがないと言っているのだからズレはないんじゃないですか、と答えておくのが一番無難でしょう。もちろん、9条の条文と現実にズレがあるという意見も分かりますよ。でもそんなことを言ったら、憲法のどの条項が条文のまま実現していますか。
 たとえば15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と書かれていますが、実現していますか? 99条は「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と書かれていますが、実現していますか? ズレている条項は山ほどある。現実とズレているから変えろというのは根拠薄弱です。たとえば15条を現実に合わせて、「すべて公務員は、できれば全体の奉仕者になるよう努力しましょう」などと変えたいという人はいないでしょう。

編集部 9条を現実に合わせて改憲するという意見にも反対だと。

小熊 私の9条に対する考え方は、極めてプラグマティックなものです。いま9条を変えて何が起こるかと言ったら、自衛隊がアメリカの指令通りに方々の戦場に駆り出されるだけです。たとえ戦死者が出なくとも、そのたびにお金がかかって仕方ないですよ。日本財政がパンクします。日本にとって得なことは何もない。
 自衛隊を「自衛軍」と明記したら日本の誇りが取り戻せて、日本の思う通りに軍隊を動かせると考える人がいたら、国際関係に無知だということを自分で白状しているようなものだと思います。

編集部 そういったアメリカの要望に対する一つの歯止めとして、9条の存在が機能している側面はありますよね。

小熊 9条を歯止めとして、残しておくことは必要でしょう。また自衛隊に関して言うならば、どう考えてもいまの規模は必要ない。たとえば陸上自衛隊は、ソ連がなくなった今では半分以下に減らして問題ないことは間違いありません。先進各国は、冷戦終結後にのきなみ三割から五割の兵力削減をしているのに、日本の自衛隊はほとんど減っていない。公務員を減らそうと郵便局までつぶしたのに、国家公務員の四割が自衛隊員なんて異常ですよ。米軍基地もあんなにたくさんいらない。中継基地として空軍基地と港があれば、沖縄の陸上演習場などいらないというのは、軍事専門家のほぼ一致した意見です。

 「何から自衛するのかという前提を考えよう。」

小熊さんは、「自衛のための最低限度の武力」は必要だと思いますか。

小熊 それには、まず「何から自衛するのか」を考えないと、空論になると思いますね。冷戦期はさておき、いま日本をどこの国が襲うのでしょうか? 百歩譲って、仮にいま北朝鮮の軍隊が攻めて来て、島根県に5万人くらい上陸するとして、それだけの数の兵隊を乗せる船や、彼らに弾薬や食料を補給し続けるだけの船が北朝鮮にあると思いますか?
 北朝鮮に関しては、米軍にしても自衛隊の幹部にしても、本気で脅威だなんて思っていませんよ。ただ、それを公式に発言してしまうと、自衛隊の存在意義も日米安保を結んでいる意味もないことが分かってしまうので、言わないだけだと思います。

編集部 中国についても、脅威だと思ってはいないのでしょうか。

小熊 たぶん思っていないと思います。中国は兵士の頭数だけはたくさんいますが、持っている兵器は旧式のものがほとんど。海上自衛隊幹部の匿名座談会を読んだことがあるけれども、北朝鮮や中国の海軍が攻めてきても、日本のイージス艦が3隻もあれば、向こうの射程外から全滅させることができると言っていました。まして米軍と韓国軍が加わったら、問題にならない。

編集部 特に北朝鮮に関しては、拉致問題以降、今回のミサイル発射といい、世論が右傾化する要因になっている部分がありますね。

小熊 あまり僕は“右傾化”とは受け止めていませんけどね。「過去に日本がアジアに対して被害を与えた」という言論を否定したい人たちが、日本が被害者で朝鮮が加害者だといえる絶好の口実を見つけ出して、喜んで話のネタにしているだけではないですか。
 それに本気で北朝鮮を脅威だと思っていたら、北朝鮮を刺激するような世論や番組などはびこらないと思います。冷戦時代には数百基以上のソ連の核ミサイルが日本に向けられていたと思いますが、誰も騒がなかったし、ソ連をネタにテレビのお笑い番組が盛りあがるなんてこともなかった。本気で脅威だと思っていれば、そういうものです。北朝鮮なんてたいしたことない、と本当はなめているから、ネタにして遊べるんですよ。 ( つづく )

・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あくまでリアルポリティクスの立場から、9条を改憲することに反対し、陸上自衛隊の大幅削減も提案する小熊さん。
次回の後編でも、引き続き日本の情勢を分析しながら、「現実主義」という言葉が本来持つ意外な意味を紹介してくれます。
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今日も随筆を   文科系

2007年06月19日 21時17分15秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 ミヤコワスレ

 家のトイレの戸を開けてすぐの棚に、この二週間ほど二輪のミヤコワスレが活けてあった。少し暗い部屋なので長くもったのだろう。薄紫のふつうのと、白っぽいピンクのと一本ずつだった。今日それがとうとう枯れ始めたので、僕の手でかえたところだ。濃いピンクのと、細い花弁の小輪で濃い紫のと、普通の薄紫のとの三本に。見つめていると神経が温められるような幸せな気持ちになるので、用を足すときはもちろん、用のないときも戸を開けてながめる。それほどに僕はこの花が好きなのだ。「花のなかで一番いいと思うのはミヤコワスレです」と、この数年人に言うほどである。庭にこの花の蒐集畑も作った。ただそこに白いのがない。来年の春に買うか、人にたずねて、もらおうかと思っている。
 さて、人が、「僕が魚で最も美味いと思うのはヒラメだな」とか、「野菜ではナスが一番好きかな」とか言うときには、実はその好きな対象だけを話題にしているのではない。それを好きである自分というものも、やはり語っているのではないか。無意識のうちに語っている場合がほとんどだろうが。
 ミヤコワスレ自身の単一で素朴な色や、やはり素朴なすっきりとした一重の花弁が好きだという人は多かろう。また、そういった容姿で、小声だがきちっと自己主張もしているといった感じの可愛らしさに惹かれると語る人も多いだろう。余談だが、これらの表情は、三本くらいまでを切り花にして、やや暗い色調の花瓶に活けると、よく見えてくる花だと思う。しかし、今日ここでは、この花にこんなに惹かれている私というものを表現してみたいと思うのである。
 僕は人間に疲れている。押しの強い人はもちろん、遠慮が多い人にも今は疲れてしまう。随筆などによくあるが、人は人間に疲れるとき、自然を親しく感じるものだという。この自然が親しいとは、単にふつうに草木が好きだという程度ではないらしい。浮世のことはノーサンキュウで、自然と、自然に近くなっているような分かりあった身近な人とに逃げ込んでいるような心境と言って良いのかも知れない。僕もこんな心境で花に接しているんだと、いつのころからか気づいた。そんな心にぴったりと通じてくる花が僕の場合、ミヤコワスレだったのである。押し出しが強い花は、たとえすごいと思っても、疲れさせられる人みたいだ。可愛いと親しむけれども、少しきつくて、はしっこい人を感じさせる花もある。素朴なもののなかでも、ぼっーとしたものもあり、やや複雑で安らげぬと感じるものもある。単純素朴な美しさ、表裏を感じさせない自己主張、ミヤコワスレはほっとする安らぎをくれる人と同じだ。見ると神経が温められるように感じるのは、そんなことなのではあるまいか。

 ところで、こんなことをかえりみていたある日に、確信したことがある。この花の名前にかかわって、一つの物語を思いついたのだ。もちろん僕の創作だが、そう、この名前の由来はもうこれしかないと。
 昔、都に一人の男がいた。境遇にも女性にも不自由なく、天真爛漫に、面白おかしく暮らしていた。そんな彼がいつの頃からか、都人のぎらぎらした表裏に気づき、人の中にそれをさぐるようになってしまった。やがて彼はそのことに疲れ切って、逃げるように任地におもむいた。そこで、なんとなく惹かれる一人の女性に出会ったのである。都の栄枯盛衰にただよっている女性たちとは違う世界の人のようだと感じた。前にもこういう人に出会っていたろうに、どうして気づかなかったのだろうか。こんなふうに彼女を遠くからぼーっと眺めていたある日あるとき、ふっと浮かんだ。
 あの花と同じだ。ちかごろ私を幸せな気持ちにしてくれているあの花と。この人も、あの花も、何かほっとする。いろんな世界があるものだな。
 男は一人こんなふうにつぶやき、やがていつしか、都を忘れていったという。
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2年ほど前の随筆ですが  文科系

2007年06月18日 20時31分36秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
「遊ぼ!」
                                  
 一月末の日曜日昼下がり、きらきらした陽光に誘われて南の庭に出て、ボケの枝を切っていた。切る時期がちょっと遅いかと思いながら。突然人声が聞こえきて、振り向いた。敷地西にある胸高程のブロック塀越しの、契約車がほとんどない駐車場で二人の女の子がドッジボールのキャッチボールを始めようとしていた。一人は斜め向かい十メートルほど東の家のレイちゃん、もう一人はたしかすぐ真向かいの新築住宅に最近引っ越してきたばかりの背高のっぽの女の子だ。三年生と聞いた記憶があるレイちゃんは赤いTシャツに紺のジャンパー、もう一人は黄色の長袖Tシャツだけ。北風の中を二人ともきゃーきゃー言いながら跳ね回っている。「遊べ、遊べ」と、定年退職後丸三年近い僕は微笑みつつたださりげなく眺めていた。跳ね回る子供の姿、僕はこういうのが好きだったなと、三十歳を超えた二人のわが子との昔を思い出しもした。じきにボケの剪定に戻っても、耳はあちらを向いている。他愛ないはずの会話もぜんぜんそんなふうには聞こえない。
 「おじちゃん、何してるの?」
塀に胸を引っかけた顔見知りのレイちゃんが、こちらを見ていた。背高のっぽちゃんも横に立って、くりくりとよく回る目で覗いている。
 「これ、ボケという木なんだけどね、ちょっと長すぎだなと思って、切ってるんだよ」
 僕は誰に対してもまず当たり前のことしか言えないなと、そんなことを頭に過ぎらせながら、目の前の枝に改めて鋏を向けた。
 「おじちゃん、ドッジボールできる?」
 思えばこんなことを心待ちにしていたのかも知れない。およそわが子がすることなら時間を工面して何を置いてもつきあってきたなと、随分昔のことを振り返っていたところだったから。
 レイちゃんがジャンパーを脱ぎ捨てたのが合図のように、すぐに三人のキャッチボールが始まった。小柄だが頑丈そうなレイちゃんは総てが上手い。背高のっぽちゃんはサキちゃんと名乗ったが、ちょっと難しいボールだと、玉筋から上手に逃げる。これもドッジボールのコツなのだ。それでも、レイちゃんが強いボールをがっちりとキャッチして誇らしそうなときに「凄い、凄い」と声をかけていると、サキちゃんも逃げていたボールの半数くらいに挑戦を始めた。こんな子供の向上心は、つきあっていてとても楽しい。僕も分厚いセーターを脱ぎ捨てた。自分の思わぬ喚声が辺りの家々に響いているのに気づいて驚いたりもしたが、そんなことを気にする気質でもない。

  こんな事があって数日経ったころ、呼び鈴が鳴ったので玄関に出るとあの二人が立っている。レイちゃんの背中にくっつくようにして、サキちゃんが遠慮がちにたずねる。
 「おじさん、遊べる?」
「遊べる?」というその言葉が何かおかしくて苦笑いが出たが、「よーしっ、やろう」とすぐに応えていた。日曜日のお父さんに頼んででもいるような調子なのだろうと受け取って。またキャッチボール開始。
「おじちゃん、いくつー?」、レイちゃんがたずねる。一瞬考えて逆に質問、「人が仕事を辞めるのはだいたい何歳だー?」。ちょっと考えてサキちゃん、「六十歳!」。「それからおじさん何年たったかー?」と僕。二人ばらばらの応えの中に正答があったところで、「そー当たりー、六十四歳」と僕、息がはーはーしていたはずだ。対してレイちゃん、「うちのおばーちゃんのが十歳も上だ」。〈そうかそうか、おばーちゃんと比較したかったのか!〉

 こういう「遊べる?」が間をおいてさらに二日ほど続いたある日のこと。所用から帰ってくると例の駐車場から二人の声がする。近づいて駐車場のブロック塀から顔を出した。二人がほぼ同時に振り返ったとき、僕の口から思わず声が出た。
 「遊ぼ!」
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脅しに弱い国民?  楽石

2007年06月18日 20時15分43秒 | Weblog
9条を変えるべきである。と、いう意見が
国民の間に広く受け入れられるようになったのは、
北朝鮮の脅威が叫ばれてからと、思われます。

あのアメリカ国民でも、イラク、イランの脅威と
脅されれば、コロッと、参ってしまう。
まして平和ボケの日本国民においておや、でしょうか?

改憲派が北朝鮮の脅威を最大限に利用しているのは事実。
でも、そんなに簡単に脅しに負けてしまうのは
なぜなんでしょうね?

北からミサイルが飛んで来たら、どうすると脅す人々は、
北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込んで
なんのメリットがあると考えているんでしょう?

そんなこと考えなくても良い。とにかく怖がってくれれば。
と、言ったところでしょうか?

この辺りを解説したものはありませんかね?


コメント (4)
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「ワシントンポストの意見広告の原文と訳」②  美しい壺

2007年06月17日 19時10分45秒 | Weblog
======<追記:解説>======

*APO 689
日本人捕虜尋問報告書第49号
http://ianhu.g.hatena.ne.jp/keyword/日本人捕虜尋問報告書第49号

Sadly, many women were made to suffer severe hardships during the wretched era during World War II, and it is with profound regret that we contemplate this tragic historical reality.
At the same time, we must note that it is a gross and deliberate distortion of reality to contend that the Japanese army was guilty of "coercing young women into sexual slavery" in "one of the largest cases of human trafficking in the 20th century," as the House Resolution claims. After all, two-fifths of the approximately 20,000 ianfu during the war were Japanese women, as detailed in an academic paper by historian Ikuhiko Hata.

第二次世界大戦中の悲惨な時代に非常な困難を蒙ることを余儀なくされたことは遺憾であり、我々はこの悲劇的な歴史の実相を深い後悔の念とともに直視したい。
 同時に、下院決議案が主張するような、旧日本軍が「20世紀最大の人身売買犯罪の一つ」として「若い女性を強制して性の奴隷にした」という罪を犯したとの申し立ては、真実に対する大幅かつ故意の歪曲であることも指摘しておかなければならない。
何と言っても、歴史学者の秦郁彦による学術論文で詳細に述べられているように、戦時中の約2万人の慰安婦の5分の2は日本人女性だったのである。


We are interested, foremost, in sharing the truth with the American public. Criticism for events that actually occurred must be humbly embraced. But apologies over unfounded slander and defamation will not only give the public an erroneous impression of historical reality but could negatively affect the friendship between the United States and Japan. We ask only that the Facts be objectively regarded so that we may share a correct perception of history.

何よりもまず、我々はアメリカの大衆と真実を共有することに関心がある。実際に起きた事件への批判は謙虚に受け止めなければいけない。しかし、事実に基づかない誹謗中傷に対して謝罪すれば、アメリカの大衆に歴史の実相について間違った印象を与えるばかりでなく、合衆国と日本の友好関係に否定的な影響を及ぼすことにもなりかねない。歴史について正しい認識を共有するために事実を客観的に捉えてほしい。我々が望むのはただその一点のみである。

Translation of an article demonstrating that there was no organized or forced recruitment: Misconceptions about comfort women and the Japanese Military
http://www.sdh-fact.com/CL02_1/31_S4.pdf

Assenters

[Diet members]

The Liberal Democratic Party of Japan
MASAAKI AKAIKE, TOMOMI INADA, TAKU ETOH, TAKASHI OTSUKA, HIDEAKI OKABE, YUICHI OGAWA, CHYUBE KAGITA, YOSHITAMI KAMEOKA, MINORU KIHARA, TSUKASA KOBIKI, MANABU SAKAI, YOSHINOBU SHIMAMURA, MOTOSHI SUGITA, KEISUKE SUZUKI, KENTAROU SONOURA, MASAAKI TAIRA, TOURU TOIDA, TOURU DOI, MASAKI DOI, KATSUKO NISHIMOTO, JUN HAYASHI, YOSHIHISA FURUKAWA, FUMIAKI MATSUMOTO, YOUHEI MATSUMOTO, KAZUO AICHI, TOMOHIRO YAMAMOTO, ATSUSHI WATANABE, YOSHINO NAKAGAWA

The Democratic Party of Japan
KENKO MATSUKI, HIROFUMI RYU, YOSHINO MAKI, IZUMI YOSHIDA, TAKASHI KAWAMURA, TAKASHI ISHIZEKI, KENTA IZUMI, HIDEO JINPU, KENJI TAMURA, EIICHIROU WASHIO, KEIROU KITAGAMI, JIN MATSUBARA, SINPEI MATSUSHITA

Independent
SHINGO NISHIMURA, TAKEO HIRANUMA

[Professors/ Political Commentators/ Journalists]
Professors
HAYARU FUKUDA, KOHICHI ENDOH, MASAHIRO MIYAZAKI, SHUDO HIGASHINAKANO, KAZUHIRO ARAKI, YOUICHI SHIMADA, TSUTOMU NISHIOKA, NOBUKATSU FUJIOKA

Political Commentators
HIDEAKI KASE, KANJI NISHIO, KOUICHIROU TOMIOKA, HISAHIKO OKAZAKI

Journalists
SHIGEHARU AOYAMA, HIROMICHI MOTEKI


We, the undersigned members of the Committee for Historical Facts, endorse the public comment presented above

Taro Yayama -- Political Commentator
Yoshiko Sakurai -- Journalist
Nobuaki Hanaoka -- Political Commentator
Koichi Sugiyama -- Musician
Kohyu Nishimura -- Journalist

ITOPIA MINAMIAZABU 603 16-8, NUBANUAZABU 3-CHOME, MINATO-KU, TOKYO, 106-0047 JAPAN


<追記>

翻訳してくれる方がいましたら追記しますんでいつでもコメントください。
(多くの方がこのデマ広告にツッコミ入れることが出来るので)

途中のPDFファイルへのリンクは「史実を発信する会」の秦さんへの論文(?)に飛びます。
これがまた、赤旗、朝日、毎日、吉見先生、元慰安婦、マイケル・ホンダと手当たり次第に罵倒し放題で、慰安婦についてのことなんてほとんど書いてありません。醜い文章です。「諸君」5月号に載ったものの英訳のようです。

(6/16 06:40にリンクと翻訳をさらに追記)

「村野瀬玲奈の秘書課広報室」より
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-266.html
ワシントンポスト紙 従軍慰安婦(性奴隷)強制文書否定広告署名国会議員 
名簿(衆議院、参議院、五十音順)

当ブログの関連エントリー
[従軍慰安婦]「強制連行された証拠はない」は嘘
[従軍慰安婦]「強制連行の証拠なし」の根拠なくなる
【中山成彬が狭義の強制を認める】
続 従軍慰安婦は強制です

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「ワシントンポストの意見広告の原文と訳」①  美しい壺

2007年06月17日 19時01分37秒 | Weblog
慰安婦強制性否定のワシントン・ポスト全面広告(英文と翻訳)ワシントンポストに掲載された広告
http://nishimura-voice.up.seesaa.net/image/thefact_070614.jpg

いつもコメントをくれるStiffmuscleさんが、テキスト化(追記:一部翻訳、解説)をしてくださったので紹介します。



THE FACTS
事実
The purpose of this paid public comment is to present historical facts.
この有料広告有料意見広告の目的は歴史的事実を提供することである。

At the end of April, an advertisement purporting to tell "The Truth about Comfort Women" appeared in the Washington Post. The claims contained in these statements, though, were anything but the "truth." Rather than being base on "facts," they appeared, if anything, to be the products of "faith." The people of Japan have the highest respect for the United States as a fellow democratic nation and as a strong and reliable ally. For democracy to operate effectively, though, the freedom of speech, though, academic research, and religion must be guaranteed so that individual citizens can draw their own appropriate conclusions. To enable this, people must have access to correct facts, rather than fallacies, distortions, biases, and factual errors. This public comment seeks to present a number of historical facts relating to "comfort women" that have not been adequately brought to light so as to enable the readers of this respected publication to draw their own conclusion.

4月末、「慰安婦の真実」を述べることを目的とした広告がワシントンポスト紙に掲載された。しかし、この声明文に含まれる主張は「真実」とは程遠いものであり、どちらかと言えば、「事実」に基づくというより「信条」の産物のように見受けられた。日本国民は、民主主義国家の盟友として、また、強力で信頼できる同盟国として、アメリカ合衆国に最高の敬意を払っている。しかし、民主主義が効率的に機能するには、言論の自由、思想の自由、学術研究の自由、そして信仰の自由が保障されていなければならない。その上で、個々の市民が自身にとって妥当な結論を出すことができる。これを可能にするためには、虚偽、歪曲、偏向、事実誤認ではなく、正確な事実を国民が自由に入手できるようにしなければならない。この意見広告のねらいはこれまで充分に明らかにされていなかった「慰安婦」に関する歴史的事実を何点か提示し、その上で、本誌の読者が自身の結論を出せるようにすることである。



FACT 1
No historical document has ever been found by historians or research organizations that positively demonstrates that women were forced against their will into prostitution by the Japanese army. A search of the archives at the Japan Center for Asian Historical Records, which houses wartime orders from the government and military leaders, turned up nothing indicating that women were forcibly rounded up to work as ianfu, or "comfort women."

事実1
日本軍によって、女性が、その意思に反して、売春を強制*されたことをはっきりと明示した歴史文書を発見した歴史家歴史学者や研究機関はまだない。当時の政府や軍指導者からの戦時命令を保管しているアジア歴史資料センターでの調査でアーカイブ検索で、女性を強制的に拉致し慰安婦として働かされたことを示す文書は一つとしてないことが明らかになった。

*「強制連行」じゃなくて「強制」がなかったって????

On the contrary, many documents were found warning private brokers not to force women to work against their will.
Army memorandum 2197, issued on March 4, 1938, explicitly prohibits recruiting methods that fraudulently employ the army’s name or that can be classified as abduction, warning that those employing such methods have been punished. A Home Affairs Ministry directive (number 77) issued on February 18, 1938, states that the recruitment of "comfort women" must be in compliance with international law and prohibits the enslavement or abduction of women. A directive (number 136) issued on November 8 the same year, orders that only women who are 21 years old or over and are already professionally engaged in the trade may be recruited as "comfort women." It also requires the approval of the woman’s family or relatives.

逆に、女性をその意思に反して強制して働かせることのないよう民間業者に対して警告している文書が多数発見されたのである。1938年3月4日に出された陸軍通牒(*1)Army memorandum 2197では、軍の名を不正に利用した募集方法や誘拐に類する募集方法を明確に禁止しており、そのような募集方法を使った業者はこれまでと同じように罰すると警告している。1938年2月18日に出された内務省通牒(*2)number 77は、「慰安婦」の募集では国際法を遵守せねばならないと記述しており、女性の奴隷化や誘拐を禁じている。同年11月8日に出された通牒(*3)number 136では、21歳以上かつ既に売春を職業としている女性に限ってのみ「慰安婦」として募集することを許可すると命じており、また、当該女性の家族か親族の承諾を必要としている。



======<追記:解説>======

(*1)Army memorandum 2197
陸軍省副官通牒
「軍慰安所従業婦募集に関する件」(受領番号:陸支密受第2197号)

副官より北支方面軍及中支派遣軍参謀長宛通牒案
支那事変地に於ける慰安所設置の為、内地に於て之が従業婦等を募集するに当り、故らに軍部諒解等の名義を利用し、為に軍の威信を傷つけ、且つ一般民の誤解を招く虞あるもの、或は従軍記者、慰問者等を介して不統制に募集し社会問題を惹起する虞あるもの、或は募集に任ずる者の人選適切を欠き、為に募集の方法、誘拐に類し警察当局に検挙取調を受くるものある等、注意を要するもの少なからざるに就ては、将来是等の募集等に当りては、派遣軍に於て統制し、之に任ずる人物の選定を周到適切にし、其実施に当りては、関係地方の憲兵及警察当局との連繋を密にし、以って軍の威信保持上、並に社会問題上、遺漏なき様配慮相成度、依命通牒す。
(吉見義明『従軍慰安婦』1995年、岩波新書、p.35)

(*2)number 77
内務省発警第五号 施行 昭和十三年二月二十三日、
警保局警発乙第七七号 昭和十三年二月十八日
「支那渡航婦女の取扱に関する件」

(*3)number 136
警保局警発甲第一三六号 ((昭和十三年)十一月八日施行) 
大阪、京都、兵庫、福岡、山口各府県知事宛
南支方面渡航婦女の取扱に関する件」

同日付の文書
(秘)施行十一月八日  警保局長
「支那渡航婦女に関する件伺」


原文
(*1)『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』第2巻 (アジア女性基金HP)
http://www.awf.or.jp/program/pdf/ianfu_2.pdf
(*2)(*3)『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』第1巻
http://www.awf.or.jp/program/pdf/ianfu_1.pdf
(*2)(*3)の原文書き下しが読めるURL
旧内務省資料でわかった「従軍慰安婦」の実態:A.K
http://www.bekkoame.ne.jp/~yamadan/mondai/rmal14/react785.html
解説
『政府発表にみる「慰安所」と「慰安婦」』 和田春樹 (アジア女性基金HP)
http://www.awf.or.jp/program/pdf/p007_031.pdf

これらの通牒は「機密文書」もしくは「非公開文書」で、しかも「依命通牒(行政官庁の命令に従って、その補助機関が発する通牒)」でしょう。

======<ここまで>======



A historian claims that the number of "comfort women" reached 200,000 -- a contention frequently quoted in the US media --believes, on the other hand, that the memorandum offers proof of the army's active involvement.

 一方で、「慰安婦」の総数が20万に達すると主張(米メディアで頻繁に引用されている主張)しているある歴史学者は、この通牒が旧日本陸軍の積極的な関与を示す証拠であると考えている。



FACT 2
There are many newspaper articles, moreover, that demonstrate that these directives were dutifully carried out. The August 31, 1939, issue of Dong-A Ilbo, published in Korea, reports of brokers who forced women to become ianfu against their will being punished by the local police, which was under Japanese jurisdiction at the time. This offers proof that the Japanese government dealt with severely with inhumane crimes against women.

事実2
さらに、これらの指令が忠実に実行されたことを明示する新聞記事が多くある。(以下略)

Unscrupulous Brokers Run Rampant
Abduction of Rural Women and Girls
More than 100 Women Victimized
Pusan Police Officers Dashed Off to Mukden

PUSAN -- Unscrupulous brokers have been conspiring to abduct women from poor families by promising them generous rewards in Manchuria (where Japanese soldiers are claimed to be visiting brothels in swarms). Forty-five such brokers were found to be working in Pusan, where they lured unsuspecting young women away from their families and sold them into prostitution in Manchuria. Over 100 women have already been victimized. Intensive investigation by Pusan police has revealed the identity of a Mukden dealer involved in these activities, and six officers were dispatched in the evening of August 20 to the city to arrest this dealer. The arrest is expected to fully expose the nightmarish activities of these brokers.
(*extracted from an article on Dong-A Ilbo issued on August 31, 1939)



FACT 3
There were admittedly cases, though, of breakdowns in discipline. On the island of Semarang in the Dutch East Indies (now Indonesia), for instance, an army unit forcibly rounded up a group of young Dutch women to work at a "comfort Station." The station was shut down under army orders, though, when this incident came to light, and the responsible officers were punished. Those involved in this and other war crimes were subsequently tried in Dutch courts and received heavy sentences, including the death penalty.

事実3
しかしながら、規律違反の例があったことも確かである。例えば、オランダ領東インド(現在のインドネシア)、セマラン島では一陸軍部隊がオランダ人若い女性の一団を強制的に拉致し「慰安所」で働かせていた。
しかし、この事件が明らかになった時点で、この慰安所は軍の命令により閉鎖され、責任のある将校は処罰された。これらの戦争犯罪に関与した者はその後オランダ法廷で裁判にかけられ、死刑を含む重い判決を受けた。



FACT 4
House Resolution 121 sponsored by US Representative Mike Honda and other charges of Japanese maltreatment of "comfort women" are mostly based on testimonies by former ianfu. In none of their initial statements are there references to their being coerced to work by the army or other units of the Japanese government.
Their testimonies have undergone dramatic changes, though, after the start of the anti-Japanese campaign. Those who testified in a House of Representatives public hearing first reported that they were whisked away by brokers, but then later claimed that their abductors wore clothing that "looked like police uniforms."

事実4
マイク・ホンダ米下院議員が提案した下院決議121や、日本軍による「慰安婦」の虐待に関する他の非難決議は、元慰安婦の証言に基づいているものがほとんどである。慰安婦の初期の供述では、旧日本軍や他の日本政府機関によって強制され働かされたとの言及はない。
しかしながら、反日キャンペーン後、慰安婦の証言は劇的に変化したのである。下院公聴会で証言した慰安婦たちは、最初は業者に連れ去られたと証言していたが、後に誘拐犯は「警官の制服に見える」服を着ていたと主張するようになった。



FACT 5
The ianfu who were embedded with the Japanese army were not, as is commonly reported, "sex slaves." They were working under a system of licensed prostitution that was commonplace around the world at the time. Many of the women, in fact, earned incomes far in excess of what were paid to field officers and even general (as reported by the Unites States Office of War Information, Psychological Warfare Team Attached to U.S. Army Forces, India-Burma Theater, APO 689), and there are many testimonies to the fact that they were treated well.
There are records of soldiers being punished for acts of violence against the women. Many countries set up brothels for their armies, in fact, to prevent soldiers from committing rape against private citizens. (In 1945, for instance, Occupation authorities asked the Japanese government to set up hygienic and safe "comfort station" to prevent rape by American soldiers.)

事実5
日本軍に配属された慰安婦は、現在頻繁に報道されているような「性の奴隷」ではなかった。慰安婦は公娼制度の下で働いており、当時、公娼制度は世界中で当たり前であった。実際、慰安婦の多くが佐官どころか将軍よりも遥かに高い収入を得ており(アメリカ陸軍インド・ビルマ戦域軍所属
アメリカ戦時情報局心理作戦班 *APO 689によって報告されている)、慰安婦の処遇は良好であったという事実の証言も多くある。
 慰安婦に対する暴力行為により処罰された兵の記録もある。実際、一般市民の強姦を防止するため多くの国が軍用の売春施設を設置していた。(例えば、1945年、占領軍当局は日本政府に対し米軍兵による強姦を防止する目的で衛生的で安全な「慰安所」を設置するよう要請していた。)



   
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護憲派は、もっと具体的で、下品で、鋭くなれ。  佐高信 マガジン9条インタビュー

2007年06月17日 14時31分50秒 | Weblog
編集部 9月の総裁選は、安倍晋三氏でほぼ決まりといった雰囲気になっています。小泉首相は、改憲については、自分の考えをはっきりと語ってきませんでしたが、安倍氏は、かなり強い意欲を示していますね。

佐高  そのようにはっきりと、自民党草案に基づく改憲を掲げているわけですから、これからは安倍氏を憲法改悪の象徴にして、個人攻撃をしようと私は言っています。徹底的にしかけていきます。そこで私は、“deny (拒否する)Abeshin ”略して、“ダベシン”を、この運動を象徴する言葉として、広めようかと思っているところです。 

編集部 “ダベシン”ですか?

佐高   そう。例えば、以前、安倍氏は、核武装論について、講演会で語ったりしているのですよ。そのあたりの具体的な話について、どうなっているんだ、と具体的につきつけていくことも必要でしょう。

 護憲の側は、みんな善男善女って感じなんだけれど、安倍については、徹底してたたくべきです。個人攻撃でも、女性問題でもいいんだから。私が発行人をつとめている『週刊金曜日』で、最近やったのは、北海道札幌市の巨大な霊園に「洋子観音像」が立っているですが、これは安倍の母親、洋子さんをモデルにしたというので、そのことについてレポートしました。なんだかうさん臭いことたくさんありそうですよ。安倍は何か書かれると、すぐに訴えてくるので有名ですが、それについては、まだ何も言って来ていません。『週刊金曜日』の場合は、発行人である私が訴えられることになるのですが。

 彼は外見のイメージからか、ソフトで穏和なムードがありますが、実はまったくそうではないということ、個人攻撃をすれすれのところで重ねていくと、すぐにボロが出てきますよ。
 そういう話をすると、みんな顔をしかめて黙ってしまうのだけれど、ようするに、護憲派市民はお上品さを捨てて、もっと下品になりましょう、という話なんだよ。(笑) 

編集部 そのメッセージは、わかりやすいですが、なかなか市民にはむつかしいような・・・。

佐高   真面目で、純粋で、疑わない、それが善良な市民だといえばそれまでなんだけれどさ。でもこんな状況なのに、いつまでも上品なままで、「私たちはいいことやっています」といった態度じゃ、闘えないなと思ってしまうわけ。

 小泉首相が二度目に訪朝した時に、事前に日本テレビが、25万トンの米支援を日本が北朝鮮にしたと言う報道をしたがために、小泉の政務秘書官の飯島勲氏が、日本テレビは連れていかない、同行取材を拒否したということがありましたね。
 あの時、なんで他のメディアがいっせいに、「じゃあ、私たちも行きません」という風にならなかったのかなと思いました。それと、国民もあんまり騒がなかったでしょう。私はこれについては、あれこれ雑誌に書いたけれども、ほとんど反響がなかったですね。

 この「(自分たちに都合の悪いことを報道されたから)日本テレビだけを連れていかないぞ」なんていうのは、ものすごい言論統制でしょう。著しい憲法違反ですよ。飯島秘書の暴挙であり、言い訳できないミスですよ。そこを大騒ぎしないで、「テレビってものは、ちょっとフライングするからね。でも結局みんな同行できたのだからいいじゃない」とか言って、国民の側が許してしまう。

 今でも護憲の会の集まりでこの話をすると、憲法を守ろうという人たちでさえ、「そういえばそういうこともありました」という反応なんだから、冗談じゃないと言いたくなる。そこらへんの感覚の鈍さが信じられないし、これじゃ憲法なんて守れないや、と思ってしまうのです。 

編集部 メディアの弱腰と共に、護憲派の市民に対しても、いらだっているわけですね。

佐高  みんな王道を歩みたがるのだけれど、攻めやすいところからやるべきです。例えば小泉というと、えげつないことやらないように見えるけれど、秘書の飯島って存在があるわけです。飯島、安倍がいて、小泉だったわけですから。そしてその安倍に今は、山本一太がついている。山本についても、いろいろ話は聞きますから・・・。 

編集部 山本一太議員といえば、テレビに出てただうるさい人といった印象で、どうでもいい存在かと思ってしまいますが。

佐高   それは違う。まわりから、攻めやすいところから、攻めていかないとダメです。 

編集部 それにしても小泉首相は、これまでの歴代首相では、考えられないようなことを、平気で口にする人でした。自衛隊は、軍隊であるとか、イラク派兵しておいて、どこが戦闘地域か私は知らないとか、無責任に好きなことをいっても、失脚しないどころか、かえって人気が高まり、支持率はずっと高かったです。そんな彼の影響からか、政治家の言葉が全般的に軽くなったという印象を持ちましたが。

佐高   言葉が軽くなったというよりは、彼はもともと「入り口はいると、すぐに出口」という、まったく奥行きのない人間なのです。でも、そういった人を支持した国民も同じく「入り口はいると直ぐ出口」な国民です。あの人気は、ペ・ヨンジュンに熱狂する心理と同じことですね。だから私は、ペ・ヨンジュンに浮かれる主婦からは、投票権を一時、預かった方がいい、そう言ったこともあったんですよ。怒られましたけど。(笑)

 小泉というのは、今までの首相とは、たしかに違うスタイルだった。定石をうってこない人であり、大技をかけてくるから、みんなあっけにとられてしまうんだよね。それに見事にごまかされてきた、ということでしょう。でもやっぱり何かしらミスはするわけです。本人でなくても、側近だったりとりまきだったり。先ほど述べた、訪朝前の飯島秘書のミスみたいに、ひどいことをするわけです。そういう時に、徹底的に叩くことが、本当は必要だった。マスコミも国民も攻めきれなかった。 


佐高 それから朝日新聞についてだけれど、あれは、一応「護憲」側でリベラルに見えるかもかもしれませんが、経済の面から言えば、ものすごく保守なのです。竹中平蔵を支持している、経済保守であり、経済体制側ということです。竹中は憲法のことは言わないけれども、言わないということは、改憲派なわけです。だけど、そこをはっきりと、朝日は批判しませんからね。

 総体としての朝日、縦割りが見事に機能していて、外からみると進歩的に見えるけれど、内実は違います。
 例えば、MHKの問題。Mは村上ファンド、Hはホリエモン、そしてKは日本振興銀行の設立に深く関わった金融コンサルタントの木村剛のことだけれども、MHKは政界と強い結びつきがあるわけ。だから不祥事があるとスキャンダルになる。
 しかし例えば、木村剛の疑惑は、彼の奥さんが社長をしているという会社に、1億7000万の融資を非常に低金利で行っていたことが発覚して、私なんかは昨年の秋ぐらいから書いていたのに、朝日はようやくこれを、今年の1月1日に書いた。
 なんでこんなに遅かったのかというと、これは竹中を支持している朝日の経済面のデスクは、竹中の弟分である木村剛に、筆者として紙面に登場させていたから書けなかったわけなんですね。
 護憲派の市民たちというのは、きわめて経済には弱い人が多い。MHKっていったって、なんだかピンとこない人ばかり。でも、こういった経済界の新しいニューウエイブみたいな顔をしながら、例えばホリエモンが、新しい改革の顔みたいにして、自民党に支持されて選挙に出たように、彼らはしっかりと改憲勢力にくみしているのです。そういうことが、なかなか一般の人にはわからないし、護憲派の人たちも、そういった攻め方ができない。
 それは竹中が、経済のことをむつかしく専門的にして、素人にはどうせわからないものだ、と経済と政治を分けた「政経分離」的な思考にしてしまっていることの影響でもあります。経済なんて、本当はとても身近で簡単なことなのに。この政経分離といった考え方は、ものすごく問題です。例えば、日銀総裁の福井俊彦氏の件ですが、あれだけひどいのをかばっているのが、安倍ですからね。
 護憲派の読者は、朝日を総体としてみるから、朝日が支持している竹中はいいのかと思ってしまう。福井とか堀江への強い怒りがあっても、それが改憲に対しての怒りにならないのはなぜでしょうか。この二つが別問題になっている。だから、あえて私は、護憲の会でMHK の話をしています。


編集部 どんな反応ですか?

佐高 ほとんどの人が、知らなかったという顔をしますね。そんなに悪い人なのって、いう顔の人もいますね。1億7000万円の融資がどうして、だめなの?とかね。これなんか、銀行法のいろはの“い”に引っかかるような問題ですよ。MHKの中でも一番問題なのは、Kだったわけです。竹中と直結していますからね。Kかくしのための、H、Mの逮捕だったという噂もあります。


編集部 そう聞くと改憲以前のスキャンダルといった気がしますが、なぜもっと話題にならないのでしょうか。

佐高 改憲以前ではなく、改憲に絡めてしゃべるという人がいないのが問題なのです。改憲問題を政治の事件やスキャンダルの方だけでやるよりも、経済の事件の方が怒りは集中しますよ。福井日銀総裁が村上ファンドで高い利益を得ていたとか、年金が700万もあるとかいうのは、許し難い話でしょう。その福井を改憲支持の安倍がかばっているのだから。そういう風にして経済と政治と、改憲勢力とを結びつけて、攻めていくことが大事だと思うわけです。


編集部 財界が改憲を支持しているらしいという空気も大きな影響力を持ちませんか? 例えばトヨタの奥田会長が、改憲歓迎というメッセージを出すと、一般の人は、彼が言うのならば、改憲した方が、日本の経済は上向きになるのでは、といったイメージを持ってしまうというところはありませんか? その逆も言えるのかもしれませんが。

佐高 講演会でも、財界の意向も入れてください、というリクエストがあるのだけれど、「財界」という大きな、抽象的なことでは、話しませんと答えています。抽象名詞じゃだめなんです。抽象名詞では、運動は広がらないということです。
 この間、滋賀ショックとも報じられた滋賀県の知事に初当選した、嘉田由紀子氏にインタビューをしたのですが、彼女が選挙の時に訴えたのは、琵琶湖に「魚がいなくなった。魚をよびもどそう」ではなく、「琵琶湖から“たなご”や、“もろこ”、“びわます”がいなくなった。それらをよびもどそう」と訴えたのです。そう選挙カーで呼びかけていたら、おじいちゃんから「“シジミ”もいなくなったんだ、シジミも入れてくれ」と。
 ああ、これだなと思ったね。これならば、それぞれが広がっていくし、深まっていく。この具体性が重要なのです。

編集部 なるほど、“魚”ではまだ抽象的なのですね。

佐高 もうひとつ、運動が広がる時は、保守的な人を抱き込まないとだめですね。これまで環境問題と言えば、都市インテリ層だけしか振り向いてくれなかった。でも今回は、「たなご」と言ったら、実際にそれを知ってる、農家のおじいさん、おばあさんに、実感として届いたわけ。逆に街の人には「たなご」といってもわからない。

 嘉田さんによると、農家のおばあちゃんが、走り寄ってきて「これまでは、おじいちゃんに言われるように、自民党に投票していたけれど、今回は、あんたに投票するから」と、曲がったきゅうりを差し出して、激励してくれたと。この時に、手応えをつかんだと言ってました。
 そうやって、ほとんど、奇跡と言われるような逆転勝ちを生んだわけだよね。
 おもしろいのは、選挙後、武部氏が会いたいと言ってきたそうです。いかに相手陣営がうろたえた結果となったか、ってことがわかるね。

編集部 しかし滋賀県の知事選挙は、北朝鮮のミサイル発射の直前でしたね。直後だったら、どうだったのか、と少し思ったりしましたが。

佐高 北朝鮮がミサイルの準備をしているという話は、すでに報道が広がっていましたから、それで動くのなら、その前から票は動いたでしょう。自公民、連合、組織は全部、相手候補についたわけで、それをひっくり返したのは、それだけ地に足がついた勝利だったと思います。あくまでも、「たなご、もろこ、びわます、しじみ」にこだわった運動の勝利。
 だから私はしつこく、「9条の話は、9条で語るな」、と言ってきているのです。私は、「1977年の米軍ジェット機が横浜に落ちた事故の話で語れ」と。9条の9も憲法も出さずに、この話をしてください、と繰り返しています。この事故がどんなものだったのか、残された被害者の父親が詳しく書いた、この本を広める運動をやっていけば、それこそが、憲法9条を考える運動だと。


「あふれる愛」を継いで 
米軍ジェット機が娘と孫を奪った
(土志田 勇/七つ森書館)
1977年9月27日の午後1時過ぎ、厚木基地からとびだったファントム(戦術偵察機)が、横浜市緑区荏田町に墜落し、5棟の家屋が全半焼、9人の死傷者が出るという、大惨事が起こった。米軍飛行機の墜落、炎上によって、1歳と3歳の幼子は、全身におった火傷で苦しみぬいた後に死に、26歳の若い母親は、4年4ヶ月の壮絶な入院生活の果てに命が断たれる。
この本は、耐え難い悲しみと怒り、失った娘、孫への愛を支えに、事故を風化させてはいけないと、被害者の父親がまとめた手記である。筆者自身の悲劇の人生を、二度と誰の上にも繰り返して欲しくないという、強い平和への思いが全編からにじみ出ている。


佐高 米軍の飛行機やヘリが落ちてくる。実はこれは、全国どこにでもありうる話です。

編集部 本を読むと、飛行機にのっていた米軍の飛行士は落下傘で降り無事で、何の罰もうけずに、また謝罪をすることなく、アメリカに帰っていったというし、米軍は事故機をすばやく基地に運び、日本の警察には触れさせないなど、米軍だけでなく日本側、防衛庁らの対応のひどさにもおどろきますね。最近では、沖縄国際大学のキャンパスに大型輸送ヘリが墜落した大事故がありましたが、その時も、現場は米軍によって立入禁止となりました。ひどい人権侵害だと感じます。そして、安保が大きな変化の時期にある今、再びこのような人身事故が起きたら、どんな扱われ方をするのでしょうか。

佐高 日米安保が私たちの生活を守っているって、誰が言えるのか? 安保が市井の人たちの生活や人生を奪っているのではないのか。事故について書かれた当事者による生々しい手記は、非常に具体的に「日米安保」の問題を私たちに突きつけてきます。これこそが、9条についての具体だと思うのです。
 昨年の9月27日、事故からちょうど28年目にこの本が出版され、私も推薦文を書き協力をしたのですが、今ひとつ売れていない。すごくいい本なのに残念です。

 こういった悲惨な事故や重い体験は見たくない、と避けたい気持もわかりますが、でも見なくてはいけない。9条を守りたいという人たちは、この本を広め、読みあう運動をメインにしたら、より効果があるはずです。みなさん、是非、勧めてください。



「護憲派市民はもっと下品に」という佐高さんからの言葉には、
どきりとさせられますが、それもこれも、憲法がどんどん
形骸化されていくことへの怒りの現われでしょう。
佐高さんお勧めの本も是非、ご一読ください。
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サルコジの根回しだって!!!      野次馬老人

2007年06月17日 14時05分45秒 | Weblog
 英国紙フィナンシャルタイムスによると、サルコジフランス大統領が、退陣のブレア氏をEU大統領に担ぎ出す根回しをしていと中日の特派員が伝えています。
 それによるとサルコジさんは、ブレアさんを欧州連合EU初代の大統領にしようとドイツのメルケルさんら加盟各国に働きかけていると言うことです。

 でもなかなかスンナリとはいかないようで、イタリア、スペインの政権はイラク戦争遂行のブレアさんにはアレルギー。そのうえイギリスがEU単一通貨への不参加で反発もあるという。
 2009年の大統領選挙に向けてサルコジ、ブレア・ブッシュのした工作かなあ? EUおまえも帝国に膝まづくの?

  
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人民共和国は何処へ行く??     世間知らず

2007年06月17日 12時24分18秒 | Weblog
 今朝の中日新聞国際欄の囲み記事を見て吃驚。

 中国では、労働者、農民、知識人に続いて「私営企業家ら高所得層とその周りを含んだ新しい社会階層が急成長しているという。
 この階層は非共産党員の企業家たちで160兆円の資本と技術特許権の半分、そして税金の三分の一を占めるそうである。
 このことについて、党の中央は、新階層の腐敗・汚職・脱税・不正取引などを監視し「彼らを教育し、導かねばならない。」とのべているそうである。

 しかし、中国で今一番の問題点は、地方共産党幹部族による利権の私物化なのではないか?
 指導・教育すべきは誰なのだろうかと考えた。

 それにしても、中華人民共和国という麗々しく、未来に満ち、希望の国名。

 この意味を小中学生の時に先生から聞かされて感動したのは夢か?

 と嘆くと、「そうだろう、俺には分かってたんだよ。」と言う奴がいて腹立つが

 ・・・・ 中華人民共和国よ! 隣国の老人を悲しませないでくれ。

 
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「強制的従軍慰安婦はいなかった。」 と米有力紙に全面広告。

2007年06月17日 03時41分38秒 | Weblog
 従軍慰安婦問題に対する日本政府の謝罪を求める決議案が米下院で係留されるなか、日本の国会議員40人余りがワシントン・ポストの全面広告を通じ、慰安婦の動員に日本政府や軍の強制はなかったと主張した。

 日本の自民党と民主党、無所属の議員45人と教授、政治評論家、ジャーナリストらが共同で出した「事実」(THE FACTS)と題する広告で、当時の日本政府や日本軍が慰安婦動員に介入したという文書は見つかっておらず、日本軍が若い女性を性奴隷にしたとして日本を糾弾している米下院マイク・ホンダ議員の慰安婦決議案の内容は歴史的事実と異なると反論している。                  特に日本政府と軍は当時、女性を拉致して慰安婦にさせてはならないという命令を出しており、女性を慰安婦として連れ去ったブローカーが警察に摘発され処罰されたという韓国メディアの報道もあると指摘した。

 また、慰安婦が通常「性奴隷」と描写されているが、実際には許可を受けて売春行為をしており、慰安婦の収入は日本軍の将校よりも多かったと強調した。    また米軍は、1945年の日本占領後、米軍兵士による女性暴行を防ぐために衛生的で安全な「慰安所」を設置するよう日本政府に要請したとしている。

 一連の主張に対し、ホンダ議員の代理人を務める弁護士は「広告の主張はこれまで数十年間にわたり繰り返されてきた正確でないもの」とし、これらの主張はすでに誤りであることがわかっており、説得力もなく論評の価値もないと切り捨た。

慰安婦強制性否定の全面広告=日本の議員・言論人有志―米紙 (時事通信)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 この広告は「事実」と題され、平沼赳夫元経済産業相(無所属)、島村宜伸元農水相(自民)、河村たかし衆院議員(民主)ら超党派の議員グループのほか、政治評論家の屋山太郎氏やジャー ナリストの桜井よし こ氏ら言論人が賛同者として名を連ねている。以下公表する。


《国会議員合計44名》

【自民党】(29名)
愛知和男   自民 衆議院 東京都(比)
赤池誠章   自民 衆議院 南関東,(比)南関東
稲田朋美   自民 衆議院 北陸信越(福井1)
江藤拓    自民 衆議院 九州(宮崎2)
大塚高司   自民 衆議院 近畿(大阪8)
岡部英明   自民 衆議院 北関東(比)
小川友一   自民 衆議院 東京都(東京21)
鍵田忠兵衛 自民 衆議院 近畿,(比)
亀岡偉民   自民 衆議院 東北(福島1)
木原稔    自民 衆議院 九州(比)
木挽司    自民 衆議院 近畿(兵庫6)
坂井学    自民 衆議院 南関東(神奈川5)
島村宜伸   自民 衆議院 東京都(東京16)
杉田元司   自民 衆議院 東海(比)
鈴木馨祐   自民 衆議院 南関東(比)
薗浦健太郎 自民 衆議院 南関東(千葉5)
平将明    自民 衆議院 東京都(東京4)
土井亨    自民 衆議院 東北(宮城1)
土井真樹   自民 衆議院 東海(比)
戸井田とおる自民 衆議院 近畿(兵庫11)
西本勝子   自民 衆議院 四国(比)
林潤      自民 衆議院 南関東(神奈川4)
古川禎久   自民 衆議院 九州(宮崎3)
松本文明   自民 衆議院 東京都(東京7)
松本洋平   自民 衆議院 東京都(東京19)
武藤容治   自民 衆議院 東海(岐阜3)
山本ともひろ 自民 衆議院 近畿(比)
渡部篤    自民 衆議院 東北(比)
中川義雄   自民 参議院 北海道

【民主党】(13名)
石関貴史   民主 衆議院 北関東 
泉健太    民主 衆議院 近畿(京都3)
河村たかし  民主 衆議院 東海(愛知1)
北神圭朗   民主 衆議院 近畿(比)
神風英男   民主 衆議院 北関東(比)
田村謙治   民主 衆議院 東海(比)
牧義夫    民主 衆議院 東海(愛知4)
松木謙公   民主 衆議院 北海道(比)
松原仁    民主 衆議院 東京都(比)
吉田泉    民主 衆議院 東北(比)
笠浩史    民主 衆議院 南関東(比)
鷲尾英一郎 民主 衆議院 北陸信越(比)
松下新平   民主 参議院, 九州(宮崎)

【無所属】(2名)
西村真悟   無   衆議院 近畿(比)   旧民主党
平沼赳夫   無   衆議院 中国(岡山3) 旧自民党

【その他】
屋山太郎  政治評論家
桜井よしこ ジャーナリスト
岡崎久彦  元駐タイ大使
~~


日本人として、とても恥ずかしい。・・・・ネット虫・・・・
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二周年記念講師 「大谷昭宏氏」に決定!!  昭和区九条の会

2007年06月17日 01時36分14秒 | Weblog
「人物・略歴」

目黒区立第十中学校、早稲田大学高等学院・早稲田大学政治経済学部を卒業後、読売新聞社に入社。大阪本社社会部配属時、黒田清などとともに『黒田軍団』の一員として、数多くのスクープ記事を取材。1980年朝刊社会面コラム欄『窓』を7年間にわたって担当。

1987年に黒田清が渡邉恒雄との対立から読売新聞社を退社した際、行動を共にし、黒田清とともにジャーナリスト事務所・黒田ジャーナルを設立。

2000年7月、黒田清の死去に伴い黒田ジャーナルを解散、個人事務所・大谷昭宏事務所を設立し、現在に至る。

 大阪九条の会立ち上げ人であり、ジャーナリスト九条の会の有力メンバー。

1987年の退社以来日本テレビ系列の番組に出られずにいたが2006年以降NNNきょうの出来事にコメンテーターとして出演。

コミック『こちら大阪社会部』、『こちら社会部』(講談社ミスターマガジン連載)の主人公、谷一平・日政新聞社会部記者のモデル(原作を担当)。

「テレビ番組出演」

ムーブ!(朝日放送)-木曜
やじうまプラス(テレビ朝日)-水曜
スーパーモーニング(テレビ朝日)-金曜
スーパーJチャンネル(テレビ朝日)-火・水曜
サンデープロジェクト(テレビ朝日・朝日放送)※ 討論企画ではなくVTRレポート出演が中心
痛快!エブリデイ(関西テレビ)-木曜
スーパーサタデー(東海テレビ)-土曜
ピンポン!(TBS)-火曜

[編集] ラジオ番組出演
小島一宏 モーニングあいランド(東海ラジオ)-月曜

[編集] 雑誌等連載・コラム
日刊スポーツ
週刊現代
週刊ポスト
しんぶん赤旗・日曜版
月刊PL
月刊ビジネスデータ
月刊社会民主
TSR情報
湖国と文化
MORGEN
PENTHOUSE

 「九条以外の発言など」

郵政民営化賛成

大谷は官僚批判・公務員批判の一環として比較的早い時期から郵政民営化に賛成している。これは自身のコラムなどでもたびたび述べられていたことでもあり、大谷が毛嫌いしている小泉政権の政策の中で唯一支持してきた政策であった。そのため大谷は自身が連載しているコラムの中で民営化反対派を批判したが、その批判内容が大谷の師である黒田清が唱えていた弱者救済とは異なっていたため一部では大谷の主張を指摘する声もあった。
さらに選挙後には日刊スポーツ連載のコラム『フラッシュアップ』にて、それまで通り野党と小泉政権の双方を批判している。また公式サイトのコラムで『言うことを聞かず0点の答案を持って帰ってきたバカ息子、バカ娘』と野党を批判し物議を醸している。

共謀罪反対

大谷は、共謀罪の自民党案について、「"組織的犯罪集団"の定義が労働組合や市民団体にまで拡大解釈され、また人間の内心の自由を侵す危険がある。また、通告者を減罪・放免する条項は、"密告社会"を奨励してしまい、市民同士を疑心暗鬼に陥らせてしまう。自民党案での提要罪状の多さは、自民党が国内犯罪に対してこの法案を適用したがっている事をしめしている。テロ防止の為の国際条約に添う為の法案ならば、国際的組織犯罪に限定するべき」として反対している。

北朝鮮拉致放送命令問題

2006年11月10日、菅義偉総務大臣がNHK短波ラジオ国際放送に対して北朝鮮拉致問題を重点的に取り上げるよう放送命令を下した。大谷は「報道の自由」「報道機関の自主性」に関わってくる大問題だとし、いくらマスコミが反対を表明しても時が過ぎたら既成事実と化していく現状を嘆いている。そして、今回の日本政府の命令放送を「拉致はない」とシュプレヒコールを上げ続けている平壌放送とダブらせ、今こそメディアは「愚かな圧力」に立ち向かうべきだとしている。

赤ちゃんポスト反対

大谷は、2007年2月23日のスーパーモーニングにおいて、「性的な乱れを助長するから」という理由で「赤ちゃんポスト」に反対した。

出会い系サイト

大谷は、日刊スポーツ2003年2月12日号のコラム「ニッポン社会学」などで、出会い系サイトによる売買春事件と少女たちの性意識の乱れを非難し、「ピントのあった性教育を」と主張している。

 「著書」

[編集] ノンフィクション
『開け心が窓ならば』
『関西電力の誤算(上・下)』
『グリコ・森永事件―最重要参考人M』
『警察幹部を逮捕せよ!』
『警察が危ない』
『権力犯罪』
『殺人率』
『事件記者(1)~(3)』
『ささやかな少数意見』
『死体は語る 現場はかたる』
『新聞記者が危ない』
『日本警察の正体』
『メディアの内と外』




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わけのワカラナイ北朝鮮のお金問題  楽石

2007年06月16日 13時40分07秒 | Weblog
マカオの銀行にある北朝鮮のお金。
金融制裁をやめて返したというのに、
一向に要領を得ない報道内容。
ようやくロシアの銀行がOKしたとか。

一体、どうなっているのでしょう?
どなたか、教えて下さい。

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アメリカのニュース報道   楽石

2007年06月16日 13時37分08秒 | Weblog
アメリカABCニュースをNHK・BSで見ていたら
ガザ地区でハマスがファタハの治安機関を占拠する項目でした。
アメリカのリポーターは「アメリカの納税者のお金で
つくった建物がハマスに占拠されている」とレポート。
また「こうした動きは、アメリカへの脅威である」と。

中東のイスラム原理主義がアメリカの安全を
脅かしているという。

それって本当なの?と、疑問が湧いてきました。
中東の多くの人にとってアメリカが脅威じゃないの?

でも、アメリカのメデイアの言い方は逆。
どっちが本当?
コメント (4)
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