Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

マリンバとビブラフォン

2006-06-11 09:12:08 | ジャズ
今年も辻寛子さんのコンサートに行きました.Let's Play Marimba というタイトルで,アメリカン・パトロール,道化師のギャロップなど,定番曲中心.おもちゃのシロフォンを弾いたり.ロビーにはメーカーが「ご試奏用」の楽器を展示していた.

マリンバは木琴,ビブラフォンは鉄琴.木琴は音を伸ばすためにはトレモロが必要.鉄琴は音を伸ばさないためにダンパーが必要.グリサンドは鉄琴ではできない.ちなみに音をビブラートさせる鉄琴がビブラフォンで,させない鉄琴にはグロッケンシュピールという名前が付いている.こちらはクラシックの管弦楽曲で彩り的に使われることがある.ビブラフォンではダンパーを足で踏むのだが,マリンバは足許が自由で,体を自由に音板の正面に移動できるのがよい.

音板はピアノと同じ2列配列で,ピアノの黒鍵部分が向こう側.これがマリンバではピアノのように高くなっているが,ビブラフォンは同じ高さで,弾いてみるとすこし違和感.

日本はクラシックのマリンバに関しては先進国.でもジャズのマリンバは,世界的にもあまり例がない.有名どころではステフォン・ハリスくらい(たとえば,ジャッキー・テラソンとのkindred).マリンバの低音の呪術的な効果を活かせれば,ビブラフォンよりもずっとジャズ的と思うのだが.マリンバというが登場する前には,平岡精二によるシロフォンの熊ん蜂の飛行のジャズ版(バンブル・ブギ)を覚えている.

もっとも,ビブラフォンは工業製品だが,マリンバは木だから,湿気・乾燥に影響されるし,叩けば痛む.大きくて,置き場所に困るし,ビブラフォンよりさらに運搬が大変.おまけに値段もビブラフォンの倍以上.というわけで,手が出せない人が多いのではないだろうか.
コメント (6)
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