【金口木舌・11.24】:野生生物と共生するために
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.24】:野生生物と共生するために
東京郊外にある御岳山をハイキングしたと、知人が動画を送ってきた。紅葉でも撮影したのかと見ると、葉を食(は)むニホンカモシカの姿。沖縄には生息しない国の特別天然記念物との遭遇に興奮したそうだ
▼一時は推定3千頭にまで減少し、「幻の動物」と呼ばれた。保護が進み生息数は回復したが、今度は農作物を荒らし問題になっている
▼県内でも先日、うるま市でイノシシが捕獲された。主に北部の森林で生息するが、ここ数年南下しているようだ。北部でも春ごろから目撃情報が相次ぐ。見かけても近づかないよう県は呼びかける
▼外来種侵入の問題も絶えない。池間島で初めてクジャクが捕獲された。すでに繁殖している宮古島から池間大橋を渡ってきたのか。那覇新都心にある池では特定外来生物のザリガニ、ミステリークレイフィッシュが発見された
▼このザリガニ、雌だけで繁殖するのが特徴。10年のうちに欧州などで爆発的に分布を広げたそうだ。国内で初定着とみられ、早急に除去が必要だ。外来種の野生化の多くは人の行動が原因。豊かな生態系を守るため、飼育する生き物は最後まで責任を持ちたい。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年11月24日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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