たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2013年7月6日公開映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦の段!』

2016年01月23日 16時55分12秒 | ミュージカル・舞台・映画
2013年7月6日公開映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦の段!』


息抜きにご覧ください。

『木靴の樹』シナリオ(9)

2016年01月23日 14時49分30秒 | 映画『木靴の樹』
*畜舎の外

バティスティ「子供たち、風笛が聞こえるぞ」

 音に惹かれて外に出て、大人達はそれぞれ小さな子供を抱き上げる。

ピエリーノ「そうだ、風笛だ、本当の風笛だよ」

ベッティーナ「母さん、風笛だよ」

オルガ「どっち?」

ウスティ「地主の家だ」

ペピーノ「あっちの方角だ」

ブレナ「今夜はとても冷える。(小声で)しずかに!」

バティスティーナ「上手に吹くこと!」

フィナルダ「もうクリスマスよ」

 澄んだ空気が肌をさす。空を見上げる人々。

ベッティーナ「じいちゃん、お月さん」

アンセルモ「お月さんが笠をかぶると、雪がどっさり降る」

バティスティ「だが寒さが続くと・・・」

ベッティーナ「なぜ笠を?」

アンセルモ「大地が雪を待っている」

 ステファノとマッダレーナは黙って見つめあう。目をふせるマッダレーナ。

*ポプラの並木道

 暗闇の中、歩くステファノの顔。

ステファノ「(自分を励ますように歌う)“トーネ、トーネ、狼の所へ走れ“(梟の泣き声に更に大声で)”トーネ、トーネ、ぼくはここにいる”」

*地主の屋敷

 遠景。真っ暗な中、アーチ型の石垣の門の中に、“淡い光を放つ屋敷が見え、夜空にオルゴールのように響くピアノの音。ステファノが門をくぐると、人の気配を感じた犬が吠える。

地主「だれだ? だれだ?」

 地主が明るい灯の下で母親に見守られ、<トルコ行進曲>を弾く息子の姿を窓の外からのぞいている。室内には、母方の親戚らしい者達が10人ほど、神妙に坐っている。<トルコ行進曲>を奏き終えて、母や来客の拍手をうけ、エレガントに次の曲をひきはじめる息子。風笛のメロディーに似た曲。窓の外から見つめて、一瞬、顔をゆがめる地主。庭にいた管理人が、折から降りはじめた雪に、「雪だ」とつぶやく。

*地主の屋敷の庭こけ

 雪明かりに包まれる。屋敷のロングショット。

*農村の外

 しんしんと降る雪の中、分益農場の夜も静かにふけてゆく。

*四家族の寝室

 それぞれの寝室で、眠りこけるみんなの寝顔。


(1990年フランス映画社発行のパンフレットより引用しています。)


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