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たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

もう少し自分を信じてみる、それだけ

2020年09月26日 00時04分05秒 | 日記
 午後相談員さんのところを訪ねた後コンタクトレンズの検診にいってきました。まさかの右の視力があがっていてびっくり。7月に戻ってきたばかりの頃は、帰省中に一段階あげたのを元に戻して0.8の視界だったレンズが1.0の視界になっていました。だからカフェの明りの中で書類を手書きした一昨日もみづらくってみづらくって仕方なかったのか、強度を二段階さげて両目で1.0の視界となりました。10カ月の就労と郷里での生活はそれほどまでにきつかったということなの? 自分の体があまりにも正直でびっくりしました。

 検診のあと定期券を購入するためにターミナル駅を歩いていた道すがら、4年前に一緒だった方が働いているところも訪ねてみました。いらっしゃるかなと思ったらいらっしゃいました。わたしより少し上のシングル女性、変わらず美しくかっこいい。就労中はきびしく叱れたこともなんどかあって正直苦手意識をもったりもしましたが今となっては懐かしい思い出。一緒だった方々それぞれやっているようです。2年ほど実家に帰り遺品整理したり、働いたりもしたけれど馴染めなかったし弟と暮らすのもむりだったので骨をうずめるつもりでこっちにきたことを話すと、慣れているところがいいよね、戻ってきたのね、って。こちらで縁のつながった方々がおかえりって迎えてくれる街、4年前ぎりぎりのところを救われたし、今またぎりぎりで救われようとしています。

 6年前労働紛争でボロズタになったわたしの話をきいてくれた相談員さんから、戻ってきたばかりのころのわたしは人生をあきらめてしまっているようにも見えたと言われてそうかもしれないと思いました。今だから書きますが、自分は居場所はここにはないのだとわかった4月の夜、緊急事態宣言で動くこともできなくなった夜、帰ってこなければよかったと、自分は誰にも必要とされないのだと、自分なんか生まれてこなければよかったと実家のトイレで声をあげて泣いた夜、自分は生きることを、人生を半ばあきらめそうになっていたのかもしれません。今もそうなのかもしれません。

 過去に免除申請して認められたはずの年金保険料50万円の追納はがきを開いた時はほんとうにまたどんよりと真っ暗になりました。追納すると老齢基礎年金が満額になる可能性があるとか書いてあるけれど年間の見込み額は減っているのにそんなこと言われてもと思います。ネットで調べてみると85歳まで生きれば今納めた方が得になるという専門家らしき人のことばが。今受け取っている人たちに支給するための財源が足りないからじゃないのとうたがってしまいます。こんなものを開くと鉛色の未来しかないので、もういいよ、もう。明日のことはだれにもわからない、もう少しふんばって今を生きてみる、それだけ。おろかなのかもしれませんが、もう少し自分を信じてみる、それだけ、それだけです。

 おそい時間に長文のつまらないひとりごと、失礼しました。

宙組『FLYING SAPA-フライングサパ-』日生劇場公演を観劇(4)

2020年09月25日 14時05分56秒 | 宝塚
宙組『FLYING SAPA-フライングサパ-』日生劇場公演を観劇(3)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/2cbfd3850e8325e00652f9da6895acec

 タルコフ@寿つかささん、しがない公務員、記憶を漂白された兵士のサポートするという役所。オバク@真風涼帆さんと共に、ポルンカからの逃亡をはかるミレナ@星風まどかちゃんに無理矢理ひっぱられて辿り着いたSAPAの違法ホテルで「東京物語」だったかな、日本の映画が上映されると知るといそいそと小銭をだして鑑賞しに行く場面、休日はささやかに映画を楽しんだりしながらつつましやかに堅実にこれまでの人生を生きてきたであろう姿が思い浮かぶようでした。兵士のサポートなんてほんとに仕方なく引き受けた感満載。かつて草彅剛君主演の『僕の生きる道』というドラマがあったことを思い出しました。老後のためにとお金をためながらつつましやかに生きてきた公務員が死期を知ってからの物語でしたが、剛君演じた公務員とタルコフの姿に重なりました。

 タルコフが、SAPAのへそを目指した一行がポルンカ政府の追手に追いつかれてしまうと兵士に撃たれてオバクの腕の中で命を落とす場面、せつなかったです。一幕冒頭、タルコフのサポートを受けるためにタルコフの部屋で目覚めた時は、4年分の記憶しかない自分の心に渇きと空虚さを感じて内心苛立っていたのかもしれないオバクが、タルコフの最期の場面で大きく心を揺さぶられたようにみえました。オバクは何を感じたのか?もう一回オンデマンド配信される未来にみないとわかりませんが、タルコフの最期の瞬間オバクの中で何かが変わった?と思います。

 オンデマンドで配信された2003年宙組『ホテルステラマリス』、たかこさん(和央ようかさん)と花ちゃん(花總さん)のトップコンビ時代の作品、花ちゃんが今と変わらない、今の方が若く見える?のに驚愕ですが、寿つかささんと美風舞良さんが出演していることに感動しかありません。17年前はさすがに若い。宙組創設時からずっと宙組、こんなことを書いては失礼かもしれませんが若いジェンヌさんたちと同じダンスは体力的にきついこともあるだろうに組長として、美風舞良さんは副組長として宙組を守り続けています。宝塚を、舞台を心から愛していらっしゃるんだろうなと思います。『オーシャンズ11』のポップアップタイムでは肩のところがきれているジャケットを着ていておしゃれ上手、着こなし上手なところも素敵すぎます。熟練の芸と存在感でサパの舞台もきっちりと締めてくれました。

ナウオンステージより、

タルコフは水星だからといって特別な生き方をしているわけではない、中年の男性の雰囲気だったり、保守的なところを生活しながら、でもいろいろな場面になった時の違和感や場所の気持ち悪さをしっかり表現したいと思いながら取り組んでいる。ここは水星であるということを、生活しながらもお客様に届けていきたい。タルコフもチーム人間、だからこそ胸がえぐられると真風さん。貪欲に生きる人じゃないところの心情がいろいろとざわめく、ネタバレ禁止なのでこれ以上喋れないわと。すっしーさん、近未来の退廃的な作品が好きで幼少の時からみていたのでけっこう好き、キターっていう感じだったそうです。





 時間の許すかぎりにおいてサパ語り、もう少し続けたい、イエレナ、総統01、キュリー夫人・・・、ナウオンもあわせてもう少し書けるといいなと。

『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE』-ProgramC千穐楽(10)

2020年09月24日 23時53分29秒 | ミュージカル・舞台・映画
2020年9月16日;『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE』-ProgramC千穐楽(9)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/288a250f767b38d785c010095f82170e

2020年8月23日ステージナタリーより、
帝劇「THE MUSICAL CONCERT」Program C、大地真央を迎えて開幕https://natalie.mu/stage/news/393294

2020年8月14日ステージナタリーより 
「東宝ミュージカルの歴史たどる、帝劇「THE MUSICAL CONCERT」本日開幕帝国劇場」
https://natalie.mu/stage/news/392104


 田代万里生さんが歌って、気持ちは10代でも体は年をとってきている?みたいな内容の歌詞が気になった『ナイン』より「グイードの唄」、調べてみると今年の秋しろたん(城田優さん)主演で上演されるこの『NINE』なんですね。

https://www.umegei.com/nine2020/

 イタリアの映画監督、フェデリコ・フェリーニの自伝的作品をもとにしたブロードウェイミュージカル。脚本:アーサー・コピット、作詞・作曲:モーリー・イェストンは『ファントム』のコンビ。なんとなく納得。フェリーニ監督の名作とされている『道』という作品を20年以上前リバイバル上演専門だった銀座の映画館でみたことありますが、その頃のわたしの感性では理解できませんでした。今ならもしかしたらわかるのかも。

 日本では1983年、日生劇場にて日本初演、涼風真世さんがトップスター時代の月組『ブロードウェイ・ボーイズ』の振付をしたトミー・チューンさんが振付。

 

 ブロードウェイミュージカル、ロンドン発ともウィーン発とも違う、その言葉の響きだけでなにか気持ちが沸き立ってくるワクワク感があります。コロナとなる前は宝塚在団中のジェンヌさんたちもすごく行きたい街だと話していたり、退団後にダンス留学する方がいたりする、24時間眠らない、人をひきつける街。ニューヨークに行ったことないし、この世にいる間に行くこともないと思いますが、このコンサートでなんどか自分がニューヨークにいるかのような、ニューヨークに行きたくなるようなワクワクを経験させてもらいました。

 東宝のミュージカルの歴史をたどるコンサート、井上芳雄さんから紹介があったとおり、今は東宝の手を離れていてこれも東宝だったのかと思う作品がいくつか。『アニー』も最初は東宝が上演したんですね。正確ではありませんが、ミュージカルスの8作品から日本初のブロードウェイミュージカル『マイ・フェア・レディ』上演につながる黎明期まで、東宝の歴史に燦然と輝く『レ・ミゼラブル』のナンバーまで、大型のロンドン・ブロードウェイミュージカルのナンバー、フランス発・ウィーン発・オリジナル作品のナンバーという4部構成でした。最後に芳雄さんが紹介された、雑誌名は「東宝」だったかな、忘れてしまいましたが、今日は帝国劇場、明日は三越の時代に発行されていた雑誌にはこう書かれていたと。「ミュージカルというのは20世紀の新しい娯楽になるだろう」、「ゆくゆくは日本のミュージカルにあらたなエネルギーをあたえたい」だったかな、急いで書き取ったのでかなりあやふやですが、その後帝国劇場を中心に日本のミュージカルの歴史を築き上げていった東宝の熱い志を感じる内容でした。



 観劇したことないし作品の内容も知らないけれど、いちばん歌だけで頭の中に物語が浮かんできたのは、芳雄さんの『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』より「塵と灰」。





 二年ぶりの帝国劇場で初日観劇、ProgramAとCの千穐楽をライブ配信で視聴、久しぶりのミュージカルのシャワーに心が躍りました。帝国劇場という空間の重厚感、劇場という空間が生きて呼吸しているような感覚を久しぶりに感じることができて幸せな三回でした。

「ミュージカルは明日への一歩を踏み出す力をくれると信じている」「ミュージカルには一歩前に踏み出すエネルギーある」、芳雄さんの言葉が響きました。

 こうして一生懸命に生きているつもりでも、家賃払いながら生活できなくなる未来が待っているだけなのかもしれません。たぶんそうでしかない。でも人は今を生きることしかできない、目の前にあるのは今だけ。灰色の未来しか待っていないとみえてきてしまうのは今はまだあまりにもさみしくてむなしい。まだまだ出会いたい舞台があるからもう少しやれるところまでやってみる、地球の裏側に旅できるような収入はもう戻ってこないけれど、自分の命をつないでいくためにもう少し・・・。

 まだまだ書きたいところもありますが帝劇コン、ようやくひとまず終わりかな。 







ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-追加キャスト発表

2020年09月24日 13時27分21秒 | ミュージカル・舞台・映画
https://www.umegei.com/poenoichizoku/


小西遼生:フランク・ポーツネル男爵
中村橋之助:ジャン・クリフォード
夢咲ねね:シーラ・ポーツネル男爵夫人
綺咲愛里:メリーベル

福井晶一:大老ポー/オルコット大佐
涼風真世:老ハンナ/ブラヴァツキー

能條愛未:ジェイン
純矢ちとせ:レイチェル

 帝国劇場のスペシャルゲストから一夜明けた本日、『ポーの一族』の全キャストが明らかになりました。小池修一郎先生、またまたやってくれますね。あーちゃんのメリーベル、アラン役が発表されたあと、なんとなく予想していました。現実世界に明日海りおさんと並ぶ小顔で、華優希ちゃんが体現したメリーベルの儚さと可愛らしさを体現できる妖精さんはいるのか。可愛いという芸を極めたあーちゃんがいました、あーちゃんしかいない。2018年12月のタカラヅカスペシャルのトップコンビシャッフルで二人が並んだ時の夢夢しさは妖精のようでした。宝塚オタクの橋之助さんに、ねねちゃん、福井さん、涼風さん、純矢さんも。俄然みたくなってきました。どうやったらチケットは手に入るのか、加藤清史郎君と明日海りおさんが所属している研音の月額会員になればいいのか。

 リアル男子との共演でどうなるかと心配だった早霧せいなさんの2018年新橋演舞場の『るろうに剣心』、楽しかった。イケコは裏切りませんね。演劇界が動き始めたらまたまたひっぱりだこの大忙し。『モーツァルト』に星組の『ロミオとジュリエット』もあります。演出家としてやりたいことをやり尽くしていきたい、まだまだ挑戦しながらも集大成をめざしているように思えます。

帝国劇場『僕らこそミュージック』-ライブ配信

2020年09月23日 23時47分54秒 | ミュージカル・舞台・映画
 

 2021年春『モーツァルト』上演決定が発表された夜、帝国劇場で2002年初演にダブルキャストでヴォルフガングを演じたあっきー(中川晃教さん)とよっしー(井上芳雄さん)の二人だけのコンサート。芳雄さんをよっしーと呼べるのはあっきーだけとか。今まで共演したことがなかった二人による、アーカイブに残すとなると著作権料すごくなって視聴券4,000円どころではすまなくなる貴重な一夜かぎりのコンサート。優秀な帝国劇場のスタッフがたった一日のために色々と仕込んでくれたそうです。レミゼに出たことがないと帝国劇場コンサートでもこだわり続けた芳雄さん、まだ出られなときまったわけじゃない将来ジャベールもありかもしれないけどこれからやることはできない若い役マリウスの「カフェソング」、中止になったエリザから「最後のダンス」「闇が広がる」、圧倒的なミュージカルの楽曲のすごさとふたりの歌唱、疲れた心にしびれました。これまたきりがありません。二人の生みの親である小池修一郎先生が登場したことだけ。

 ミュージカルファンにはイケコの愛称でお馴染みになった小池先生、わたし一度日比谷シャンテでお見かけしたことがありますが、宝塚のみならず日本のミュージカルへの功績の大きさをあらためて感じました。後半、あっきーが選曲したという「革命」のピアノ演奏が流れる中なにごとかと思ったらスペシャルゲストとしてせり上がりの高い所から登場。堂本光一君の『SHOCK』のようにフライングしたかったとか。

 2002年初演『モーツァルト』のキャスティング裏話。小池先生、芳雄さんがヴォルフガングを卒業した2014年の公演のカーテンコールに登場したとき最初芳雄さんのヴォルフガングにこれではだめだろうと思ったと話しているし、芳雄さん自身も当時の自分にはハードルが高すぎたとプログラムの中で話しています。

 初演時二人を主演として使ったことは革新的だったという話。山口祐一郎さんのコロレド大司教、市村正親さんのレオポルド、松たかこさんのコンスタンチェ、この三人でお客さんを呼べるところに二人がのっかった、客席は埋まるという確約があったからできた。あっきーは18歳、高校を卒業したばかりでミュージカル一作目、芳雄さんはまだ芸大生で2000年にルドルフデビューして二作目、21歳。当初シングルキャストですでに名のある人が決まっていたけれど出られなくなったのでルドルフデビューした芳雄さんをキャスティング。でもシングルで長い時間舞台で歌い続けるのはきびしいのでもう一人さがした。色々リストアップしオーディションをした。すでに実績があり、小池先生が打診して決まりかけたけどオーディションの前日にこんな難しい歌は歌えないと断ってきた人がいたとか。歌が難しいのでなかなか決まらなかった、のちにあっきーに決まったところだけ黒塗りのままでどうするんですかと東宝スタッフに詰め寄られた小池先生、あっきー、もともとはミュージシャン、ALFEEファンだったわたしはニューミュージックということばがあった頃の雑誌に写真が載っていたことをおぼえていますが、あっきーのことを耳にした小池先生、ピンク色の公衆電話に10円玉を入れて当時上野の御徒町にあったあっきーのファンクラブに電話して代表の方につなげてもらったことを今もよくおぼえていると。二人で大丈夫なのかと心配する声もあったのは事実。冒険的なキャスティングをして心配なときは、これでいけると思うしかないと。2002年初演『モーツァルト』、二人にとって主演はぎりぎりでつかんだタナボタ、将来レオポルドとコロレド大司教はありだと。二人で歌った「僕こそミュージック」「影から逃れて」、聴き入りました。

 自分で自分を鼓舞していくしかないとこれからの二人にメッセージ。アラフォーで迷ったり今までほどに充実感を持てないこともあるだろうけれど目標をもってほしい、あっきーにはもう一回音楽で社会が目を見張るようなことをしてほしい。水と油の二人で将来レミゼのジャベールとジャン・バルジャンもありだとメッセージを残して奈落におりていった小池先生。最後にはコンサートグッズのTシャツを着て登場。小池先生の大劇場デビュー作、杜けあきさん主演の『華麗なるギャツビー』を観た時天才!って思ったのですが、演出家との巡り合わせが役者人生を左右しますね、芸大生だった芳雄さんにルドルフのオーディションを受けるよう勧めたことなど以前芳雄さんがどこかで話していたかと思いますが二人を発掘していただいてほんとにありがとうございます。あっきーの芝居は『フランケンシュタイン』だけですがいっちゃん(一路真輝さん)のコンサートのゲストなどで歌はなんどか聴いていてすごい方だと思います。中島みゆきさんの「ファイト」も説得力ありました。

 自粛期間中、あっきーは8トン分の荷物を処分したり、早寝早起きの生活をしたり、芳雄さんは子どもの面倒をみながらバーレッスンしたりしていたなど、色々と尽きませんが、アンコールでは先日の帝国劇場コンサートと同じ舞台セットの階段に坐った二人。使いまわしだっていうことはみんなすぐにわかりましたね。最後は「夏の終わりのハーモニー」で締めくくり、懐かしや、安全地帯と井上陽水さんの曲。お医者さんによるときびしかったこの夏、体への負担は自覚しているより大きいので涼しくなったからといってわーいってなるのはあぶない、体を大切にしてくださいというあっきーからの優しいメッセージ。ライブ配信全部みることは無理で宝塚を数本ガマン、これを観たかった、準備などで外に出ていましたがなんとか無事に間に合いました。言葉は全てニュアンス、そのまま記憶することは無理なので、かなり脳内変換されています、たぶん・・・。

また連投となりました。

ささやかなブログへの訪問、本当にありがとうございます。

(セットリストと写真は東宝の公式ツィッターより)









『モーツァルト!』2014年12月24日帝国劇場千穐楽カーテンコール映像

https://www.youtube.com/watch?v=o0HIgqG4zEc












来年の卓上カレンダーを購入しました

2020年09月23日 16時43分46秒 | 日記
 住まいの近くには店がないので、かかりつけ医のところに行ったあとまた電車で少しばかり移動して2年前まで暮らしていたところの店で必要なものをあれこれ。100円ショップで来年の卓上カレンダーを購入しました。今年の卓上カレンダーは前職の3月末契約終了時にばっさりと捨てました。さすがにこの時期今年のカレンダーはもうなく、10月から12月までは手帳の頁を拡大コピーしてはりつけるつもり。10月をなんとかやることができれば次へとつながっていきます。場所との相性は悪くなさそうだし、内容的にはやりたい。資格を生かせるし、自分では選ぶことのできなかったきびしい人生を生きている方々の力になることができる仕事なので、必要とされるなら、こんな自分にやれそうなら、長くやれるといいなと思います。最大の懸念はどこまで体がついていくかということ。10月1日の朝、時間までにたどり着けるのか、1日は木曜日、2日は金曜日、10月は連休なしのフルだということを今は考えない、先ずは1日と2日。

 通勤届を記入するためにヤフーの路線情報を調べてみると、東京宝塚劇場まで行くより少しばかり近い距離感だとわかりました。乗り換え駅までバスでスムーズにたどり着くことさえできればあとは電車の中でじっと休みながら乗っていればいいだけ。朝の通勤時間帯、みんな必死、運転士だって遅れたりしたら怒られるから必死、乗降に時間のかかる方は乗ってこないだろうからどんどん流れていくはず。最寄りのバス停に時刻表はありません。なぜならどんどんバスがくるから。7時台、調べてみると2‐3分間隔でばんばん走っています。スムーズにバス停までいくことさえれできれば、駅までスムーズにいくことさえできれば・・・。

 もし長くやっていけそう、必要とされるならば、すぐ近くでは就労できなくなりますがもう少し近いところへ転居するということだってありかなと。その前に先ずは1日。二年前、三年前も早くに出ていたんですよね、まだ同じようにやれるかな、気力でひっぱれるかな、不安神経症とたたかいながら早く寝て早く起きなければなりません。準備を整えて先ずは1日を無事にと思います。

 東宝さんから、来年春、帝国劇場で『モーツァルト』上演決定のお知らせ。心のよりどころ、日比谷は近い、なんとか自分、ふんばれますように・・・。















星組『眩耀の谷』『Ray』-東京宝塚劇場公演千穐楽LV(3)

2020年09月22日 17時22分59秒 | 宝塚
星組『眩耀の谷』『Ray』-東京宝塚劇場公演千穐楽LV(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/2fbd6bc3d56ee9ffa21869f9371bd5a1

『眩耀の谷』、レイシン@礼真琴さんのやさしさ、あたたかさ、純粋すぎるほどに人を信じる心、己の理を信じて生きようとする真っ直ぐさ・・・『霧深きエルベのほとり』でフロリアンを生きた人なればこそと感じました。5歳になっている、管武将軍@愛月ひかるさんとの間に生まれた男の子にもう一度会いたい、周の辺境まで自分を連れて行ってほしいとすがるトウカ@舞空瞳ちゃんへのあたたかいことば「二人の間に生まれた子は周と汶(ブン)族をつなぐ希望なのだ」と。最後の、汶族の王となることを決意したレイシンが民を率いてあらたなふるさとを求める旅に出ることを告げる場面でも、希望ということばがなんどか出てきました。舞台の上で、きびしい人生を生きている役柄を通して語られる”希望”は押しつけがましくなく、そのまま素直に希望として心に沁みました。子の父である管武将軍にわが子を殺されて、一度は生きる意味を見失ったものの、いのちをつないでいくために希望を胸にレイシンと共に生きていく道を選ぶトウカ。周から逃げのびたとき目の光を失ったトウカ、舞姫だったトウカの、いのちを想う舞。ひっとんの表情と全身筋肉の引き締まった肢体から繰り出される踊りは思い出しても涙。どんなときにも希望なのだと、希望がなければ生きていけないのだと、サパとはまた違う世界観の中で背中をやさしくおしてくれたような作品でした。最後にようやくライブビューイングですが見届けることができてほんとうによかったです。

 音波みのりさんの周の宣王@華形ひかるさんに讒言する巫女役、こんな敵役を演じるの初めてかな、レイシンの部下でありながらレイシンを裏切る慶梁(けいりょう)@天寿光希さんの、レイシンの手紙を読んで目を見開いた瞬間が『鎌足』の恵尺(えしゃく)を思わせるいやらしさ。出番は多くありませんでしたが上級生がしっかりと舞台を固め、新人公演を卒業した若手の出番が増え、新しい星組が船出したことを実感しました。

 挨拶のことばを思い出せる分だけ断片的に。

 華形ひかるさんの退団挨拶、ようやくこの日が来たというべきか、ついにこの日が来てしまったというべきかで始まりました。1999年入団、自分の体を通して舞台で生きた役柄は70にもなると。10年目で演じた『銀ちゃんの恋』のヤスが転機になったという話があったと思います。21年間男役として生きた宝塚生活に一片の悔いもありませんと。涙が出そうになっているようにもみえましたが涙はありませんでした。清く、正しく、美しく、そして朗らかに、小林一三先生の言葉を胸に宝塚を、と後輩へのメッセージ。三度目のカーテンコールだったかな、幕があがったときこっちゃんと二人で立っているのかと思ったら、こっちゃん一人で立っていて、「隣にいるべきはずの方を呼んでみたいと思います」で「みつるさん~」と呼ばれると舞台へ。大劇場千穐楽の時には隣に立っていたのでこれやってみたかったと最後までお茶目。こっちゃん、「世界の彼氏の力を見せつけられました。わたしたちが恩返しするはずの舞台で最後までたくさんお世話になりました」と。最初二人で向き合っていて、客席の方を向きましょうみたいなやりとりがあったかな。大羽根は自前のソーシャルディスタンスとこっちゃん。たしかにすぐ隣に立つことはできませんもんね。

 この公演を最後に星組組長から専科へ異動した万里柚美さんの挨拶、東京公演が始まってから新型コロナウイルスの陽性判定者が一名出たことにより中止となり楽しみにしていたお客様には申し訳ありませんと謝罪のことば。感染者とは言わなかったところが個人的にはとても大事だと思いました。あくまでも検査で陽性が確認されたということ。悔しさが滲みでているようにもわたしは感じました。わたし中止でチケットが幻になった一人ですが、謝らないでと思いました。紫ともちゃんと同期、宝塚から離れていた頃、100周年記念でスマスマに出演されたとき組長なのだと知り、麻路さきさんがまだ若手だった頃からずっと星組にいらっしゃることに感動しかありませんでした。美の化身、ライブビューイングをみるようになってから、毎回手元を全くみることなく今後のスケジュール日程を紹介する千穐楽の姿も感動でした。星組は華形ひかるさんの第二のふるさと、組長として最後に華形ひかるさんを送り出すことができてほんとうに幸せだと。

 こっちゃん、柚美さんは星組の守護神、そして母親、今回三度目の息子役、台湾公演、モーツアルトとの二作はバカ息子で心配かけた、ようやく母親想いの息子になることができた、たくさんたくさん叱っていただいた、育てていただいたと涙、涙。

 この公演は全国の映画館、台湾、香港、そしてライブ配信でも中継されていますと言った時、ライブ配信っていうところで慣れていないからか、こっちゃんの目がいちだんと大きくなってようにみえました。みなさん、みてますか~とカメラに向かって手をふり、台湾、香港のみなさん、紅さんの言葉をお借りしてVeryシェイシェイ。カーテンコールは四度ぐらいあったかな。劇場の客席は静かにスタンディングオベーション、舞台装置のトラブルで中断していた間画面に映る客席もほんとうに静かでした。サパの日生劇場客席もプラミアムコンサートの帝国劇場客席もこの日の映画館もほんとうに静か、係員の姿はあってもほとんど声を発しないし、静かなんですよね、ほんとうに。

 この日が迎えられないかもしれないと不安になることもあったとこっちゃん、この作品がみなさまの心の残ることを祈っています、そして最後にみなさまの健康をお祈りしていますと涙。千穐楽まで長かったでしょうね。無事に幕をおろすことができてほんとうによかったです。

 ショー、『Ray- 光の光線-』、映像演出で映し出された瞳はこっちゃんの瞳だとか。文字通り、体重をほとんど感じさせることなく舞うように踊る舞空瞳ちゃんとのディスタンスはさらに二人の可能性の広がりを予感させるショーでした。

 言葉は全て脳内変換されたニュアンス、細かくはまだまだありますが記憶のあるうちに書いておきたいことはひととおり書けたかな。

日比谷シャンテには新しくなった宝塚ホテルの広告も。
遠くなったので全く目途はありませんがこの世にいる間に一度はゆっくり泊まりたい。

 

 昨日は敬老の日で、今日は秋分の日なんですね、26年前妹を見送ったのはまだ暑い秋分の日だったような気がするし、10年前父を見送ったのもこの連休だったのですが、祝日が年によって変わるようになり、不謹慎だと怒られるかもしれませんが頭の中で整理がつかなくなってきました。25年前には一周忌があったはずでわたしも参列したはず、母の遺品の中には家でやるために準備した品々を書いたノートがありましたが、何も思い出すことができません。他のことは克明に思い出せるのに一周忌のことだけ完全に記憶喪失。サパの記憶を消去する装置がなくても、あまりにもきつい記憶を人は忘れることができるようになっているのか、全く記憶にありません。今わたしにできることは自分のいのちをつないでいくこと、体がどこまで体がついていくのか不安ですが踏み出していくこと、この機会を逃したらもうあとはない。それだけです。

 30日望海風斗さんのコンサートで東京宝塚劇場、当選するとは思わなかった、終演後はゆっくりできない。日比谷シャンテのキャトルレーヴの買い物、早目にいってすませねば。その前にかなり冷房で体が冷え切っているので一度スパでゆっくりあったまりたい。その前に準備いろいろ・・・。




また始まります

2020年09月21日 23時16分11秒 | 日記
 わずかな収入と日中の居場所を求めてまた始まります。いちばんの不安は朝、駅までバス、東京宝塚劇場まで行くよりほんの少し遠い?いや同じぐらいの距離感。毎日東京宝塚劇場にいくと思うしかありません。国立西洋美術館まではいかない、上野まで行くよりは近い。カレンダーみると10月は連休がないですね、フルにびっしり、日給なので稼働日数は多い方がいいのですがどこまでやれるのか。コロナ禍と年齢、これ以上ブランクができると戻るのはおそらくほんとにもうむずかしい。ほんとうにまた戻ることはできなくなる。今ならまだ間に合う、次へとつながっていく話。この機会を逃したら次にまためぐってくるときは果てしなく遠い。東日本大震災以降続いている不安神経症とのたたかい、どこまで体がついていくのか、自分を信じてまた一歩進んでいくしかありません。これでようやくほんとうにまた戻ることができます。

 場所はたぶん相性が悪くない。いろいろと準備があります。自分の中でやれていないことがまだまだありますがいつまでも断捨離だけしているわけにはいかず、気力でまだなんとかなりそうなうちにまた一歩と思います。

星組『眩耀の谷』『Ray』-東京宝塚劇場公演千穐楽LV(2)

2020年09月21日 15時38分11秒 | 宝塚
星組『眩耀の谷』『Ray』-東京宝塚劇場公演千穐楽LV
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/27545d455c4e4a1a835c0a5fd496174e


「幻想歌舞録 眩耀の谷~舞い降りた新星~ 作・演出・振付;謝珠栄

紀元前の中国大陸に西の地からやってきた流浪の民“汶(ブン)族”は、彼らの神“瑠璃瑠(ルリル)”の使いに導かれ、豊かな自然と土壌を持つ“亜里(アリ)”という地にたどり着いた。そしてその地に「汶(ブン)」という小国を築きあげる。

紀元前800年頃、勢力を拡大する周の国は、汶族の首領・麻蘭(マラン)を征討し、汶を攻略。ここに汶族は周国の統治下に置かれる。その美しい亜里の地に、数々の戦の手柄を持ち麻蘭征伐の勇者と称えられる管武将軍と共に、新しく大夫となった丹礼真(タンレイシン)が赴く。志し熱く理想にもえる礼真は、敬愛する将軍から汶族の聖地と呼ばれる“眩耀の谷”の探索を命じられる。汶族の残党(麻蘭の手下)が潜んでいるというのが名目上だが、周国王宣王は、谷にある黄金が目的。そんなこととは露知らず礼真は、ある日神の使いの幻を追ううちに、一人の汶族の男と遭遇し、眩耀の谷を見つけることができる。しかしそこで出会った汶族の舞姫・瞳花(トウカ)とその男により、礼真の運命は思いもかけぬ方向に流されていく。母国を信じる礼真に待ち受ける試練とは、そして希望とは…。」



 ほとんど情報をみることなくライブビューイングを迎えました。もう少し年をとっていくとストーリィを追い、人間関係を頭の中で整理しながらみることがきつくなるのかなあとふと思いました。まだあと数年は大丈夫ですかね。こんな弱気、まだ少し早い?だんだんできなくなる未来は遠くない気がするこの頃、70過ぎたらきびしいですよね、とそんなこれからくる未来の不安はよこにおいてー。

 さらに領土をひろげていこうとする周の宣王の支配欲、傲慢さに真正面からきりこんだ物語は勧善懲悪の世界で展開はわかりやすかったと思います。「人の心はうつろいやすいもの」「決めるのは人の心」、そんな言葉が沁みました。“眩耀の谷”を周にみつけられるのは時間の問題だとさとった汶族の男たちは勝てるはずのない戦いに命をすてる覚悟をしますが、そこに現れたのはレイシン@礼真琴さんを眩耀の谷に誘った謎の男@せおっち(瀬央ゆりあさん)、周に敗れた汶族の首領マランの亡霊でした。自分が周に戦いを挑んだために妹であるトウカだけがなんとか助かったがたくさんの命を落とすことになった、無駄に命を捨ててはならないと告げるマラン。歌の説得力もさらにあがってせおっちの存在感マシマシでした。亡くなったレイシンの母@万里柚美さんは汶族の王の末裔の一人だということもここでわかりました。レイシンを守るため、そのことは夫であり、レイシンの父である周の丞相にも告げていない、幼い頃母が歌っていた子守唄は汶族のうた、そして母からもらったお守り?は汶族の王族だけがもつもの。序盤の、汶族にもうすぐ新しい王が現れるというお告げがあったのはレイシンのことでした。レイシンの腕をつかみ「わたしたちに何か言うべきことがあるんじゃないですか」とトウカ@舞空瞳ちゃん。そんな器ではないと後ずさりしたレイシンでしたが、この土地の人々のために王となって立ち上げる決意をします。そして「命さえあれば」と周から逃れるため眩耀の谷を離れ、希望を胸にあらたなふるさとを求めて旅に出るという道を選びました。レイシンの言葉を信じ共にあらたな旅に出る汶族の民たち。周にのこしてきた子どもに会いたい一心で生きてきたトウカは子どもの命が潰えていることを悟ると自分が生きている意味はもうないと一度はあきらめかけますが、レイシンと共に生きていく道を選んで旅にでます。最後の銀橋を使ってあらたな旅に出る汶族の民の様子を描いた演出が深く心に残りました。宝塚に銀橋は必要です、座席数は次の公演から戻せるのであとは生オケ。この最後の場面の台詞のひとつひとつ、鮮明におぼえきることができず「ル・サンク」で確認したい。カーテンコールの挨拶で、中止期間も含めて9カ月この作品と向き合ってきたので、時々自分が礼真琴なのかレイシンなのかわからなくなった、忘れられない作品になったとこっちゃん。中止期間中この作品もまた生徒たちの中でねかされて発酵し熟成したのだと思いました。もしかしたら大劇場の最初の頃はここまで熱い作品ではなかったのかも・・・。

 熱い汶族の男たちを演じていたのはひろ香祐さん、花組から異動してきた綺城ひか理さん、横顔があまりにもきれいだけどどなたなのか、悲しいかな名前がすぐには思い出せなかったのは天華えまさん、オンデマンド配信で視聴した『阿弖流為』でも横顔が美しすぎたのが印象的でした。語り部として登場していた有沙瞳ちゃんはレイシンとトウカの間に生まれた娘、春崇(しゅんすう)でしたという幕切れ。旅に出たレイシンとトウカは手をたずさえて生きたという希望のある終わり方でした。有沙瞳っちゃんの物語の中には全く登場しない、琵琶?をひきながらのストーリーテーラーという役所、はじめてみましたが似合いますね、声が語り部としてききとりやすい。キャスティングの妙、演出家の目はすごいですね。

 専科から異動してきて二番手羽を背負った愛ちゃん(愛月ひかるさん)、こっちゃんよりも学年を上だと思うと複雑なものもありますが応援してきた人たちは嬉しいでしょうね。紅ゆずるさんと七海ひろきさんが退団したあとの星組の大人の男役の色気を一心にうめる存在感。オンデマンド配信で視聴した去年の全国ツアー『アルジェの男』『エストレージャス』のナウオンステージ、専科として参加していましたが星組に合っているって勧誘していたと今日から副組長となった白妙なっちゃん。素のかわいい声と自分のために我が子を殺すことを命じる周の将軍とのギャップよ。

 ライブビューイングのカメラが時々あらぶっていたのはご愛敬、群舞のダンスの場面が見応えたっぷりだったのでひきで全体も映してくれてありがとうございました。舞台装置の美しさと群舞のダンスに歌、星組の魅力が存分に引き出された舞台でした。ほとんど踊っぱなしの一時間半の芝居のあとに、中村一徳先生のダンス、ダンス、ダンスのショー、タカラジェンヌはアスリート。スポーツ心臓になって脈拍がおそいというOGの話をきいたことがあります。

 華形ひかるさんへのお花渡しは、専科から悠真倫さん、同期は雪組組長の奏乃はるとさん、密回避ですぐそばで言葉をかけることはなくソーシャルディスタンス。カーテンコールでひかるさんと並んだ時、大羽根を自前のソーシャルディスタンスと称したこっちゃん。挨拶を記憶しきれず、少しでも残っているうちにリアルタイムで書いておかないともう忘れてしまうのですが長くなってきたので今はこれにて。


華形ひかるさんが人生で二度やることになるとは思わなかった貧乏神のびんちゃん、

 


8月14日の東京宝塚劇場















星組『眩耀の谷』『Ray』-東京宝塚劇場公演千穐楽LV

2020年09月21日 00時37分11秒 | 宝塚
 新生星組東京宝塚劇場公演千穐楽、無事に幕がおりました。4月に続いてちょうど中止となった8月7日のチケットも幻となり、劇場での観劇は叶いませんでしたがライブビューイングで見届けました。いつもの映画館、今日もいちばん大きなスクリーンを貸切、座席がひろめでゆとりがありみやすくてありがたいかぎり。お芝居がはじまって20分ほどが過ぎた頃だったでしょうか。画面がとまり???ってなったら舞台機構のトラブルにより15分ほど中止。幕があがってみると巨木をイメージした大掛かりな舞台装置。礼真琴さんの「さあはじめるぞ!」という台詞でダンスシーンから再開。中断直前にまこっちゃんのおでこが広くなって???ってなったのは、カーテンコールで全く個人的な事故だと話がありました。何が起こるかわからないのが生の舞台。事故も怪我もなく、コロナ対策で下級生は二手にわけての舞台、無事に幕が降りて本当によかったです。第二のふるさと星組で華形ひかるさんがようやく宝塚を卒業。わたしたちが恩返しをする舞台のはずが結局すごくお世話になりましたとこっちゃん。1999年入団、男役生活に悔いなしと清々しい笑顔をひかるさん。一年前の今頃、『食聖』で途中やりなおしの場面があったことを思い出しました。

 いろいろと胸がいっぱいですが、今どうしても書いておきたいのは舞空瞳ちゃんの、お芝居でのダンスに涙がでたこと。『眩耀の谷』、謝珠栄先生の完全オリジナル作、舞台は紀元前800年の中国。『黒い瞳』を思わせるダンスによる心情表現の舞台。側転したり殺陣の場面でも体回していたり、星組生たちもこんなに身体能力が高いのかとあらためて目を見張りました。これはものすごいエネルギー。そのなかで舞姫を演じたひっとん、長い手足と全身筋肉でしまったラインで愛ちゃん(愛月ひかるさん)演じる将軍との間に生まれた子どもがすでにこの世にはいないことをさとったあとの、子のいのちを想い舞うひっとんの、大きなスクリーンに映し出された表情と踊りに涙。目の光を失っているという設定でしたが、大きな瞳の、舞を始める瞬間の表情、言葉を超越した表現力のすごさよ。まだ入団二年目だった『ハンナのお花屋さん』で、すでにヒロイン役者として完成度が高かったひっとんの力がこっちゃんとのコンビで大きく花開いた瞬間に出会えた感。キキちゃんとの並びをまたみたかったという気持ちもまだあるのですが、こっちゃんとのコンビはこれからさらにすごい科学反応がおきていきそうな予感。

 モノをふやさないようにと思いながら、脚本が掲載されている「ル・サンク」がほしくなりました。壮大ないのちの讃歌。与えられた限りあるいのちを精一杯生きてほしいという謝珠栄先生のメッセージ。終わった時には熱くあたたかいものが沁みた作品でした。女性キャストは宝塚OGで上演された、謝先生のオリジナルショー、2017年日本青年館の『Pukul』を思い出しました。また思い出すことがどんどん増えてきているこの頃。中国には3回旅していますがたぶんもう行くことはない。でもこうして舞台の上で旅をすることができます。そんなこともつらつらと思いながらのライブビューイングでした。明日以降もう少しまとめながら書けるといいかな。今は胸がいっぱいです。

 創りての愛情にあふれた二本立て、目に見えないたくさんの力に支えられて舞台は成り立っているんですね。一回一回奇跡、今日をを迎えられないかもしれないと思ったこともあったとこっちゃん、下級生が21人も先に千穐楽を迎えているのは大劇場の空間で大きい、ラインダンスでは、一人が二人分も三人分も踊って足あげていました。無事に千穐楽までたどりつけてほんとうによかったです。

 20日の深夜、連投失礼しました。