私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

以前からホシムクドリはいたが、年々個体数が増加傾向のようだ。他のムクドリ類も何かしら来てはずなので、これから期待。

2010年6月6日(日)蕪栗沼周辺田んぼ

2010年06月08日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2010/6/6(日)12:18-13:38【天気】晴れ
【場所】蕪栗沼周辺田んぼ
【種名】ケリ(1科1種)
【メモ】地震の爪痕が残る花山に2年ぶりに行った帰り,蕪栗沼周辺田んぼでケリの繁殖を観察した。時期的にはもうヒナか幼鳥になっている時期で,探すのは難しいと思われたが,まず成鳥を見つけることから始めた。一週間ほど前ちょっとの時間で下見に来ていたので,大体の見当はついていたが,最初の場所で簡単に幼鳥になりかけの個体2羽を見つけることができた。遠くから見ると一見ムクドリのように見えるが,足がやはり長く,腹部と背のコントラストが遠くからでもよくわかる。その2羽の幼鳥のうち,畦道に近い方にいた幼鳥のすぐ近くで,シマヘビが狙っていた。これはまずいと思って車から降りると,遠くから見ていたケリ2羽が(わざと離れたところにいるわけだ),警戒にやってきた。こういう場合,シギチでもよくあることだが,人に対して警戒するあまり,ハヤブサやヘビなど本来の天敵に注意が向かず,すぐ脇から襲われることも多い。そこでまずヘビを排除することにした。近くに竹の切れ端が良くあったので,それでヘビをぐるぐる巻いて,かなり遠くへ持って行ってブーンと放り投げた。それから,50m以上離れて観察していたら,幼鳥2羽は元気に畦や田んぼを歩いて採餌していた。もう1カ所は前回もそうだったが,ヒナがもう生まれて,移動したり隠れたり採餌できるようになっているためか,親鳥2羽は,近寄っても特に警戒もすることがなかった。これから成長して,秋になると田んぼの畦にオオジシギとケリの若鳥が一緒に立っている光景なども見られるようになる。抱卵期は,警戒すると近隣のケリたちも応援に来るが,ある程度大きくなると幼鳥自身隠れるのがうまくなるためか,警戒しているのは親だけという場合が多いようだ。
【写真】
  
■幼鳥から100m以上離れたところにいたペア。そこからしばらく見ていると,営巣した場所へ移動。
  
■警戒してやってくるケリ成鳥
  
■花山で野草の写真を撮ったままISO100にしていたので,ほとんど止まった写真がなかった。ケリの攻撃はワンパターンだが,たまに正面からやってくることもある。
  
■ケリの幼鳥と親鳥2羽
  
■幼鳥が2羽いる/畦におりて威嚇するケリ/シマヘビ
  
■ケリの幼鳥。とてもよく隠れている。よほど注意しないとわからない。/2番目のケリ成鳥
  
■田んぼの花がまたきれいな季節/ホオアカ♂


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