私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

以前からホシムクドリはいたが、年々個体数が増加傾向のようだ。他のムクドリ類も何かしら来てはずなので、これから期待。

2012年1月15日(日)南三陸コース

2012年01月15日 | 南三陸漁港
■2012/1/15(日)9:00-11:56【天気】晴れ
【場所】南三陸コース(十三浜~戸倉海岸往復)
【種名】カイツブリ,ハジロカイツブリ,ミミカイツブリ,カンムリカイツブリ,カワウ,ウミウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,コクガン240+,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,オカヨシガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,キンクロハジロ,スズガモ,クロガモ,シノリガモ,ホオジロガモ,ミコアイサ,ウミアイサ,カワアイサ,ミサゴ,トビ,オジロワシ若鳥1,ノスリ,チュウヒ,オオバン,イカルチドリ,イソシギ,ユリカモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ,ウミネコ,キジバト,カワセミ,ヒバリ,ハクセキレイ,セグロセキレイ,タヒバリ,ヒヨドリ,モズ,イソヒヨドリ,ツグミ,ホオジロ,カシラダカ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(20科58種)
【メモ】今シーズン3回目の南三陸コース。今日は天気もよく,朝早く出たので9時から観察をスタートできた。結果的にはまたしてもオオワシ,カモメ類,アメリカヒドリが空振りに終わったが,北上川でオジロワシが1羽出た。毎年来ているオオワシペアは見ることが出来ないのだろうか。環境が激変して,コクガンだけは今まで内湾にいたのが漁港で大群が見られるようになった。さて,追波川で最初に見たのはミコアイサの♂で,カイツブリ類やアイサ類を横目でみながら,新北上大橋+仮設橋を渡り,破壊された北上水辺センターを過ぎる。水辺センターは大震災前に行ったので,今でも内部の様子は覚えている。吉浜小付近もしっかり目に焼き付いている。ただ現在は道路が迂回する形で整備されているため,風景はずいぶん変わっている。北上川沿いの土手下の道路は,大津波前だと,オカヨシガモなどのカモ類,カワウの大群が見られたが,環境が激変し,ほとんど見られなくなっている。今日も,土手下の道を通ってみたが,前回いなかったタヒバリが土手沿いにけっこうな個体数がいた。オカヨシガモは10羽ほど見たが,前回は数羽しかいなかったのでいるだけましだ。最初の漁港に行くと,コクガンがいて,ヒドリガモもいたが,アメヒはいなかった。珍しくセグロセキレイが1羽いて,採餌していた。しばらくここで撮影して,相川漁港に行った。ここにはあっと驚くコクガンの大群が船揚場で所狭しと採餌している。その間を常連のイカルチドリとイソシギが忙しくこれも採餌しているが,アメヒのいないヒドリガモとオナガガモの群れは一つところに集まって背眠中。というよりもコクガンの群れに圧倒されているという感じだ。そこから波伝谷漁港に行ったが何もいない状態。新聞で見た架設桟橋ができていた。満潮になると地盤沈下で,かつて水産加工場があった一帯は潮が満ちてしまい,船が着くことができない状態になるが,架設桟橋ができて,満潮の時でも着岸できるということだった。前回時にはもうできていたはずだが,きちんと見たのは今回が初めてだった。戸倉海岸に行くと前回たくさんいたカモメ類はほとんど見られず,防波堤は閑散としていた。コクガンは前回同様いたが,クロガモが数羽いたくらいだった。川の水門近くに行くと,今日はシノリガモの♀がいて,盛んに水浴びをしていた。この川はかつては市街地を流れていた川で,以前から水鳥がたくさんいたところだ。川の両側にはびっしり家が建っていたが,今は町並み全てが流され,川だけがかつての風景を思い出させてくれる。帰りは来た道を引き返し,相川でまた撮影して,最後は十三浜でカモメ類を見たが,シロカモメが1羽いただけだった。北上川の対岸をオジロワシが1羽,それにカワウの大群が飛んでいったところで,観察を終了した。
【写真】
  
■ミコアイサの飛翔/別のコクガンを追い払うコクガン/コクガンとヒドリガモ
  
■3羽がグループになっていて,他のコクガンを追い払い,採餌場所を確保していた。コクガンが渡来したての頃は幼羽の羽縁の白が目立つが,この時期には摩耗して色褪せるためか,あるいは換羽のためか,はっきり幼羽だという個体があまり見られなくなっている。
  
■採餌するコクガン/同じく採餌中のセグロセキレイ。同じ白黒。/相川漁港船揚場のコクガンの群れ
  
■間近に見る圧巻のコクガンの群れ。/イソシギ/シノリガモ♀
  
■シノリガモ♀とその飛翔。尾が針のようになっていて,渓流では急流の石の上を歩くのに役に立っている。/なかなかエレガントなコクガン。
  
■ヒドリガモとオナガガモも採餌を始めた。ここに本当はアメヒがいるはずなのだ。/相川漁港遠景/シロカモメ第1回冬羽


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2012年1月15日(日)南三陸

2012年01月15日 | 動画観察図鑑
■2012/1/15(日)9:37-11:29【天気】晴れ時々曇り
【場所】南三陸
【種名】コクガン(1科1種)
【メモ】牡鹿半島もそうだが,南三陸の漁港に以前よりずっと多くのコクガンが見られるようになった。ほとんどが人気のない漁港の船揚場や岸壁についた海草や藻を食べている。震災と大津波の影響であることは間違いない。
【動画】




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2012年1月8日(日)蕪栗沼タンチョウの採餌

2012年01月09日 | 動画観察図鑑
■2012/1/8(日)13:34-14:36【天気】晴れ時々曇り
【場所】蕪栗沼南田圃
【種名】タンチョウ(1科1種)
【メモ】前回は曇りだったので,採餌の様子がよく観察できなかったので今日は動画も撮影した。その2の動画で,720HD全画面だとドジョウやアメリカザリガニを食べているところもわかる。あまり餌がないかと思っていたら,餌は豊富のようだ。
【動画】






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2012年1月8日(日)蕪栗沼のタンチョウ

2012年01月08日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2012/1/8(日)13:34-14:36【天気】晴れ時々曇り
【場所】蕪栗沼南田圃
【種名】マガン,オオヒシクイ,オオハクチョウ,コハクチョウ,ノスリ,トビ,タンチョウ,イソシギ,タヒバリ,スズメ,ハシボソガラス(7科11種)
【メモ】タンチョウを見ていると,上空を一瞬タゲリの群れが飛んだと思ったが,それはマガンの群れだった(マガンとタゲリを間違うとは相当なものだが)。例年,大群が沼に来るはずだが,今シーズンは全然見ていない。さて,タンチョウだが,昨年の同じ個体だったら,どこから来ているのか,北海道か,中国か,はたまた籠抜けが放浪しているのか?それはわからないが,とにかく冬水田圃でドジョウやアメリカザリガニを食べている。獲られる方はたまったものではないだろう。せっかく春を待っているのにその前に鋭い嘴で探し出され食べられてしまうのだから。とは言っても食べられる方は個体数の多さで勝負しているわけだから,数で比べれば圧倒的にドジョウやアメリカザリガニの方が勝っているわけだ。今年はセシウム禍で,実家の米もどうなるか心配だったが,しかもサンプリングにあたって,いても立ってもいられなかったろうが,セシウムは検出されなかった。もし,福島第一原発でなくて,女川原発だったら,この豊かな自然はすべて汚染されていたに違いない。国土あってこそ,生きとし生けるものの営みがある。
【写真】
  
  
  
  
■タンチョウが採餌しているところに,ハシボソガラスが3羽ほどやってきて,トラクターの後ろや脇にいて獲物が飛び出すのを狙うアマサギほどではないが,タンチョウが見つけた餌のおこぼれをもらおうとしてしていた。上空を時々マガンの群れが鳴きながら通過していくのには少し気になるらしく,時々餌を探すのをやめて顔をあげていた。ノスリが近くを田圃すれすれに飛んで揚水場の電柱に何度か止まっていたが,こちらには全く意に介さないようだった。午後も2時を過ぎ,観察を始めた頃は雲が全くない状態だったのが,少しずつ雲が出始め,冬の弱い太陽の光を遮ると,ファインダーの中はコントラストのない世界となり,やがて日がまた差すと,タンチョウが採餌する田圃一帯がさーっと明るくなるが,日がまだ差さない遠くの田圃や北東の空は暗青色で,コントラストの強いタンチョウがいる辺りのは対照的で,何となく心落ち着かない風景となっていた。


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2012年1月3日(火)金華山

2012年01月03日 | 金華山・航路
■2012/1/3(火)11:10-13:46【天気】晴れ
【場所】荻浜・鮎川浜・金華山・航路
【種名】ウミウ,コクガン31(荻浜成幼計23・鮎川浜成鳥3・幼羽5計8),マガモ,カルガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,キンクロハジロ,スズガモ,トビ,ノスリ,イソシギ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カモメ,ウミネコ,ハクセキレイ,モズ,カワラヒワ,マヒワ,シメ,ハシブトガラス(9科21種)
【メモ】正月の3日に金華山黄金山神社に参詣した。仙台を出発したのが9時30分で,これはいつもなら金華山に着いている時間だ。普通に行っても2時間は楽にかかるので,12時前に着けばいいと思い,三陸道を走った。コバルトラインは前回行った時に通行止めだったので,今回も石巻から浜沿いのルートを通った。復興が少しずつ進んでいる浜もあれば,前回来た時とほぼ同じ状態のところもある。荻浜を11時過ぎに通過した時,ふと海岸を見るとコクガンの群れがいたので,車をバックして停車し,羽数をカウントした。逆光だったのと先を急いでいたので,成鳥と幼羽はカウントしなかったが,あとで撮影した写真を見るとほとんど成鳥で,幼羽は23羽中10羽以下だった。大原浜や十八成浜は震災前はオオセグロカモメの大群がいたところだが,ほとんど数羽しかいない。この辺りの地区の民家や商店の様子は,もう30何年もこの道路を毎年通っているので,今でも思い出すことができるが,海岸沿いの道路は満潮時には今でも冠水するようで,建物は本当にみんななくなってしまった。鮎川浜を望む最後の峠付近には仮設住宅がある。坂を下って鮎川浜に到着したのは12時少し前だった。鮎川港自体1.5mほど沈下して,満潮時には七十七銀行あたりまで冠水するということだった。金華山も同様で,鮎川港にしても,金華山にしても現在は仮設の船着き場はあるが,金華山航路の2つの会社の定期船(ホエールとドリーム)は運行できない状態にある。代わりに小回りのきく海上タクシーが運行されており,定員12名で金華山への参拝客をピストン輸送している。また,1日から3日まで渡島による参拝が可能になったのは,多くのボランティアの方々やNPOの方々のご尽力によるのだが,その事情については,金華山黄金山神社のHPの東日本大震災ドキュメントに詳しく記載されているので,ぜひご一読願いたい。
 その後,船に乗って金華山に行った。船から見えた鳥はウミネコ,オオセグロカモメ,ウミウくらいだった。驚いたのは金華山が見えた時で,金華山灯台付近から山椒峠への登り口あたりまでの島の海岸部が樹木一本もない状態になっていた。地震,津波,台風15号で,ただでさえ環境が悪化している外洋側の惨状は相当なものと予想された。仮設の船着き場に到着し,バンで神社まで送ってもらう。神社への参道は台風15号の直撃により崖崩れで通れなくなっていたのを,神社のHPにあるように多くのボランティアの方々の作業によって通れるようになったものだ。本当に頭が下がる思いがした。表参道は台風15号の時に,沢のように水が流れ,めちゃめちゃになっている。この道はかつてはキクイタダキが多い場所だったし,芝生一帯はヤマガラ,シジュウカラ,アオゲラ,コゲラ他,様々な小鳥がいたが,今日見たのはハクセキレイ2羽とカワラヒワ10羽+,その群れに交じったマヒワ数羽と,シメの群れだけだった。神社に着くと,まず最初に本殿に石段を登って参拝した。奥の方に今年の干支の龍の彫刻が見えたが,今まで気にしなかったが,凄い迫力だ。その後,表参道を下るのは諦め,日当たりのよい裏参道を鳥を探しながら歩いたが,前述した鳥たちがいるだけだった。山頂を仰ぎ見てもノスリとハシボソガラス,トビが飛んでいるくらいで,オオワシやオジロワシの姿は見えなかった。参道を下り,桟橋に着くとたくさんのカモメ類がいたので,1羽1羽チェックしたが,その中に♀型オオセグロカモメの第1回冬羽がいたくらいだった。それより驚いたのは,いつも島の反対側に行くルートでホテル跡へ続く道だが,これがほとんど通れない状況だった。5月には来る予定だが,果たして大函崎,小函崎まで行けるか予想は不可能な状況だった。
 金華山と牡鹿半島先端の瀬戸(津波の時に海の底が見えたという)では,巡視船ほろべつが停泊していて,近くにゴムボートと小型船に海上保安庁の潜水士の方々が行方不明者を捜索していた。これにも本当に頭が下がる思いだった。帰りの航路は瀬戸は波が静かだったが,外洋に出ると風が強く,風が外洋側に吹いているので,波を乗り越えていくパターンだった。鮎川港に着くと,出発前に見つけていたコクガンを見に行った。すぐ近くにいて,海草をくわえてこちらを見ていた。成鳥が3羽と幼羽が5羽だった。帰りはまた荻浜でコクガンを観察し,最後に雲雀野でカンムリカイツブリの群れを例によって撮影し,仙台に帰ったのは5時過ぎだった。
 今日は,鳥を見に行ったと言うよりは,調査でお世話になっている方々に1年3ヶ月ぶりにお会いでき(震災後の6月に行った時にはお会いできなかったので),本当によかった。
【写真】
  
■荻浜のコクガン/くろしお号/金華山本殿の龍
  
■ホンシュウジカ。瞳孔がシバヤギ同様横スリット/裏参道芝生付近の古木/巡視船ほろべつ
  
■表参道/♀型オオセグロカモメ第1回冬羽
  
■オオセグロカモメ第1回冬羽。成鳥になるにつれ虹彩が明黄色に変化する。/コクガン成鳥2羽と幼羽1羽/コクガン成鳥1羽と幼羽3羽

■石巻雲雀野公園付近のカンムリカイツブリの群れ


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2012年1月2日(月)蕪栗沼

2012年01月02日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2012/1/2(月)13:06-14:41【天気】曇り時々晴れ
【場所】蕪栗沼・周辺田圃
【種名】マガン,オオヒシクイ,オオハクチョウ,コハクチョウ,マガモ,カルガモ,コガモ,ヒドリガモ,オナガガモ,ハシビロガモ,トビ,ノスリ,チュウヒ,ハヤブサ成鳥,タンチョウ1,オオハシシギ冬羽2,キジバト,ハクセキレイ,モズ,ジョウビタキ,ツグミ,ホオジロ,カシラダカ,アオジ,カワラヒワ,ベニマシコ,シメ,スズメ,ムクドリ,ミヤマガラス3,ハシボソガラス,ハシブトガラス(14科32種)
【メモ】今日は午前中,職場で仕事をしていたが,珍鳥情報に耐えきれず,仕事終了と共に蕪栗沼に行った。同じ目的の方々と北駐車場で新年のご挨拶をし,もういないだろうということで,沼を半周することにした。前回行った時にいた同じ個体と思われるオオハシシギ2羽がコガモと一緒に泳いでいたが,前回オオハシシギ2羽と一緒にいたツルシギ冬羽は見つけられなかった。サギの方はそのうち見られるだろうと思い,こちらは5分ほど眺めて,帰宅することにした。南側田圃は前回ハヤブサが至近距離だったし,オオハシシギが近くにいるかもしれないので畦を走っていると,何もいない。今日はもういいやと思ってふと田圃の真ん中を見ると,鳥見の人々がいて,ガンもいないのにレンズを構えているので,コミミズクとかハイチュウでもいるのかと思い,近くに行って尋ねると,確かにハヤブサらしきものは田圃すれすれに飛んでいったが,タンチョウがいるという。見ると確かに大きな白い物体がいた。先ほど畦を走っていた時はけっこう近い所にいたのに,素通りしていたのだ。探しているものが違うと,近くのでっかいタンチョウが目に入らないという何とも言えない気持ちになった。タンチョウは昨年ほぼ同じエリアにいたのをじっくり観察できたので満足しているが,今回のタンチョウも同じく田圃のドジョウを食べているのを1回観察した。教えていただいた方にお礼を言って,今日は早々に帰仙した。
【写真】
  
■オオヒシクイとオオハシシギ冬羽/マガンの虹彩。デジタルカメラになってから虹彩がよく写るようになった。/よくいるアイリングマガン
  
■タンチョウ成鳥。羽繕いをしたり採餌したり,こっちを見たりしていた。


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