私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

以前からホシムクドリはいたが、年々個体数が増加傾向のようだ。他のムクドリ類も何かしら来てはずなので、これから期待。

2016年7月31日(日)仏沼

2016年07月31日 | 県外・国外・その他
■2016/7/31(日)13:35-16:09【天気】晴れ時々曇り
【場所】仏沼
【種名】キジバト,クイナSPヒナ1,トビ,ハイタカ成鳥♂,ノスリ,ハシボソガラス,オオセッカ++,コヨシキリ,ムクドリ,カワラヒワ,ホオアカ,コジュリン,オオジュリン(8科13種),イトトンボの仲間数種類,コガネハムシ,その他昆虫いろいろらしい。
【メモ】8月1日に青森に仕事の関係で行かなければならなかったので,せっかくだから前日31日に初めて仏沼に行ってみた。
 1980年(昭和55年)に仕事に就いた時に中古の赤いシビック(CIVIVC3DOOR)を購入し,その2日後に尻屋崎に行った。八戸道はまだ開通しておらず,滝沢ICで降りて,浄法寺経由で八戸の蕪島に着いたのが夜の10時過ぎ。ここで一泊し,翌日尻屋崎に着いた。当時は田面木沼などが探鳥地として知ってはいたが,仏沼はまったく知らなかった。ということで,仏沼は今回が初めてとなる。
 さて,自宅を9時少し前に出発して,ナビを頼りに仏沼に行った。途中でポケモンGOをしながら,13時過ぎにはナビの案内通り,仏沼に着いた。と思ったのだが,ナビが案内したのは仏沼の中央部に行く道で(マップで仏沼とあったところを指定したからその通りなのだが),確かにオオセッカの声と,飛んでは降りる姿はあったが,どうも場所が違うと338号線に引き返し,さらに入口を1回行き過ぎてバックし,やっと仏沼北口駐車場に車を停めることができた。
 観察コースを書いた看板があり,すばらしいできばえの英語と日本語の仏沼ガイドが置いてあったのに驚いた。風景は一見して蕪栗沼を思わせるが,面積が半端ではない。一面の低層湿原で彼方まで続いている。人もいない。とても気に入ってしまった。ただ,この日のうちに青森に着かないと行けないので,早速最短の三角池オオセッカコースを歩いて見ることにした。今後来る機会はまずないということで,最初から500mmをかついで行った。周囲は「ジョビジョビジョビジョビ」というオオセッカの鳴き声が至る所から聞こえる。最初に,コヨシキリ,ホオアカ,コジュリン,カワラヒワを近くで見た。コジュリンはたくさんいるが,オオセッカは,鳴き声と飛んでは降りるのは見るが,遠いし,観察できる時間が短く,とても写真に撮れそうにない。
 しかし,1時間ほどコースをぐるぐる回っていて,気がついた。よく見ると,観察路沿いにテリトリーをもっているオオセッカがけっこういて,タケコプターのように飛び上がると降りてくる場所が数メートルの範囲内だとわかった。それで,オミナエシが咲いていて背景の感じがいい場所の1羽に絞って,行動を観察することにした。距離的には3,4mのところで,数メートルのテリトリーのどこかで囀り,飛んで囀り,また降りてきて囀ったり地鳴きをしたりして,また飛んで鳴いては降りてくるという行動パターンがわかった。10回弱で一度テリトリーを離れるがまた戻ってきて同じ行動を繰り返していた。それで,写真は飽きるくらい近くで撮影できたが,動画は静止画を取るのに夢中で,ちゃんとしたのを撮影できなかったのが悔やまれる。
 それでも,同じ場所には降りないが,鳴きながら飛び立って頂点までいくと,そこから水平移動して,2mくらい先に降りたり,5m以上先に降りたりする。それでだいたいどこに降りるか見当が付くようになった。
 結局,どこかに降りても30秒以上そこにいるということがなく,タケコプターのように上がりながら鳴き続け,やはりいつまでも空にいないですぐ降りてくる。三角池オオセッカコース一周しただけで,テリトリーは50以上あったようだ。
 オオセッカの飛翔は,ヒバリともセッカとも違う。どちらかというとヒバリに近いが,尾羽が長く,それを広げて斜めに下げ,一生懸命羽ばたいている
。しかも鳴きまくっているので,体力がよくあるものだと感心した。蕪栗沼では,姿と鳴き声は,運がよければ見たり聞いたりできるという程度の出現頻度なので,これだけいるのには本当に驚きだった。これだけの広さで,こういう環境を維持している地元の方の努力にも感動した。
 さて,仏沼の「沼」だが,ちょっとだけあった。周囲はイトトンボやトンボの類がやたらいて,地元の方にいろいろ教えていただいた。ルリハムシというのもいて,たった数メートルの範囲でこんなにイトトンボの種類を一度で見られるのは滅多にないことで運がいいと言われたが,勉強不足でそうなのか!と思うことしかできなかったが,たぶんすごいことらしかった。鳥でいえば,目の間にレアなシギチが数種類いてゴカイを食べているようなものだろう。
 といううことで,とてもこの場所が気に入ってしまった。できれば朝から夕日が沈むまで畦道をのんびり歩いていたいところだ。まもなく4時近くになろうとしていたので,車に戻って100-400mmを持ち出し,風景と花を撮影することにした。囀っているオオセッカの背中からの写真が撮れたのはよかった。オオジュリンもやっと2羽ほど見ることができ,最後に,ハイタカの♂成鳥が飛んできて,畦で獲物を食べるところだったが,ついつい,習慣から写真を撮るより,双眼鏡でタカの種類の識別が優先になってしまい,載せるほどの写真は撮れなかった。
 青森市内には意外に早く着き,翌日に備えて早めに就寝した。途中の浅虫温泉近くの漁港の夕景色が美しく,下見に寄ったマエダアリーナも立派な体育館だった。夕食は,昨年食べた味噌カレー牛乳ラーメンを食べた。来週は秋田,最後は福井市となる。 
【写真】
  
■オオセッカだらけなので,コヨシキリさえ何か違う鳥に見えてしまうが,よく見るとやはり頭でっかちのコヨシキリである。
  
■最初の方は,遠くばかりのオオセッカばかり見ていたが,ふとヨシの葉陰に鳥がいるのを見つけてよく見たら背中の感じでオオセッカと判明。
  
■コジュリン♂。オオジュリンはほとんど見かけず,コジュリンの♂だらけだった。
  
■やっといいい位置にいたコジュリン♀。♂が圧倒的に目立っていた。
  
■テリトリーソングを歌っているコジュリン♂。
  
■標識足輪附きコジュリン♂
  
■オオセッカ
  
■オオセッカのアップ
  
■仏沼の風景。水が溜まっているところには,独特の浮遊感のある小さないろんな種類のイトトンボがたくさんいた。真っ黒いクイナ類のヒナも畦を横切っていった。とにかく仏沼はいいところ。


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2016年7月31日(日)仏沼(2)

2016年07月31日 | 動画観察図鑑
■2016/7/31(日)13:35-16:09【天気】晴れ時々曇り
【場所】仏沼
【種名】オオセッカ
【メモ】オオセッカの地鳴き,囀り
【動画】

■農道の両脇,数メートルの間にテリトリーを持っているオオセッカが片側2羽,片側に1羽いた。


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2016年7月31日(日)仏沼(1)

2016年07月31日 | 動画観察図鑑
■2016/7/31(日)13:35-16:09【天気】晴れ時々曇り
【場所】仏沼
【種名】オオセッカ
【メモ】オオセッカの地鳴き,囀り
【動画】

■一カ所に立ち止まって,道路の両脇にテリトリーを持っている3羽のうち,1羽をしばらくの間,観察していたが,動画はよく撮れなかった。


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2016年7月10日(日)大沼・赤沼

2016年07月10日 | 動画観察図鑑
■2016/7/10(日)7:09-7:58【天気】晴れ
【場所】大沼・赤沼
【種名】カイツブリ(1科1種)
【メモ】大沼に行ったらちょうどカイツブリがアメリカザリガニの腹部を幼鳥に分け与えるところだった。最後まで見ると,食べにくい腹部をどのように幼鳥が食べたのかわかる。
【動画】



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2016年7月10日(日)大沼・赤沼

2016年07月10日 | 大沼・赤沼
■2016/7/10(日)7:09-7:58【天気】晴れ時々曇り
【場所】大沼,赤沼
【種名】カイツブリ成鳥1ヒナ2(大沼)ヒナ1(赤沼),カンムリカイツブリ成鳥3ヒナ3(大沼)成鳥1(赤沼)(1科2種)
【メモ】前回のカンムリカイツブリのヒナは4羽だったが,今日は3羽しか見えなかった。もうすっかり自力で泳げるようになっているが,相変わらず,親の後をついて給餌してもらっている。大沼には成鳥が3羽,大沼に成鳥が1羽いた。カイツブリは,大沼のハスの上にヒナ2羽がいて,親がアメリカザリガニの尾のおいしい部分を喰い握って持ってきた。食べるまでの詳細は,動画に記録した。最後は積極的な1羽が短くなった尾を丸呑みして終わった。
【写真】
  
  
  
■アメリカザリガニのまだ小さい個体を捕まえた親鳥が胴体から切り離し,肉の部分をヒナに持ってきた。少しずつ,小さくしていって,最後は丸呑みすればこっちのものという図である。
  
  
  
■大沼の成鳥個体(大きいヒナの親)
  
  
■赤沼の成鳥個体/大沼のハスの花


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2016年7月2日(日)照ヶ崎海岸

2016年07月02日 | 大磯・県内アオバト
■2016/7/2(日)9:30-10:52【天気】曇り時々晴れ
【場所】大磯町照ヶ崎海岸
【種名】オオミズナギドリ++,アオバト,ウミネコ(3科3種)
【メモ】宮城県内はどこも天気が悪いので,アオバトを見に行くことにした。現地は天気予報とは異なり,曇りで後半少し日が差したが,海岸は多くの家族連れで賑わい,いつもアオバトが海水を飲んでいる岩礁は,タイドプールでカニや小魚を捕っている家族でいっぱいだった。アオバトを撮影したり,観察したりしている人たちは,離れたところにいる。9:30頃着いたのではほとんどアオバトはいなくなっている時間帯だが,若干の群れは飛んでいた。沖にはこれも例によってオオミズナギドリが飛んでいる。
10:00を過ぎると,アオバト関係者は自分も入れて3名になってしまった。しかし,たいてい帰ろうとする頃に大群が来たりするので,じっと待っていると,50羽程度の群れがやってきた。
 年に1度はここでアオバトを見ているが,毎年コンディションによって行動が違うのがおもしろい。昨年は,海が荒れすぎてタクシーの運転手は今日はだめと言っていたが,逆にアオバトが海水を十分に飲めなくて,10:00過ぎまで大群が残っていたり,波しぶきが大きすぎて岩礁でないテトラポット上で海水を飲んでいた。今回は,家族連れに岩礁一帯を埋め尽くされていたので,離れた岩礁をメインに海水を飲んでいた。人がいないと海岸の渚付近まで来ているのを見ることもあるので,日々状況が違うのだろう。
【写真】
  
■岩礁で海水を飲むアオバトの群れ
  
■岩礁に向かうアオバトの飛翔/沖のオオミズナギドリ
  
■岩礁に降り立ったアオバト


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