会津の重ちゃん日記

日常の出来事、地方紙の記事、街中散策して見聞したことを発信。

浜通りの写真

2012-02-28 20:27:06 | Weblog
2012年2月28日(火)晴れ 
 年賀状のやりとりはしているが20数年会っていない友人から「浜通りの熊野神社めぐり」(歴史春秋社 3,500円)が届いた。

ページをめくると今はみることのできない地震で倒壊したり、津波で流されたりした神社、原発で立ち入りできない神社などの写真や祭り、地域の人々の暮らしが編集されている。
 丹念な調査の成果をまとめた同書には、資料で調べた故事来歴とともに、現地の氏子らからの取材した内容や豊富なカラー写真、地図を盛り込み、単なる研究書ではなく、歴史探訪の魅力的なガイドブックに仕上がっている。図書館や書店でご覧になってください。
 



この本を発刊した友人の想いがあとがきに次のように書いてある。
「神社巡拝の資料をまとめていた3月11日、あの巨大地震と大災害が発生しました。
歴史上、例をみない大惨事です。被災地の人たちは、この惨状の中でも必死に耐えて試練立ち向い、取り乱さず、周囲を気遣うモラルの高さに海外メディアは、驚き、賞賛しました。困難の中でも発揚される国民性の真価は、日本人として誇らしく、うれしい限りです。
祖先たちも、何度も自然からの厳しい困難を与えられながら、その都度必死の努力で立ち上がり、住みやすい国土を造るのに力を注いできたのでしょう。(中略)

 祖先たちは、自然を敬い恐れ、自然と共生し、自然から恵みを戴いて生きるというに日本人特有の自然観や心を伝えてきたのだと改めて思い知らされました。

 大震災直後の四月初旬、神社の様子が気懸かりで、立ち入り禁止区域の楢葉・富岡・双葉・浪江と小高地区の三座、計七社以外の熊野神社を訪ねました。自然の猛威は、どこの神社にもツメ跡を残しています。特に衝撃を受けたのは、海岸に近い鹿島区の金砂神社が、跡形もなく姿を消しているということです。

 沿岸部の神社の再興と、今までのような賑わいを取り戻すまでには、多くの時間を費やすと思われます。長い歳月をかけて継承されてきた震災前の神社の姿を、氏子の方々にお届けするとともに、一日も早い復旧復興をお祈りします。」


  震災後 故郷想い 涙ぐむ