オケに入るような立派なフルートは吹けなかった私が、唯一(非公式に)弦楽合奏と合わせたことがある曲といえば、バッハの管弦楽組曲第二番。
大学のサークルで、「室内楽の会」というのがあって、管楽器のほうは私もはじめしょぼい技術の人も多かったんだけど、なぜか弦楽器はむちゃくちゃうまい人が多くて、夏合宿のとき、あ、「管弦楽組曲第二番」やろうか、そうだね、みたいなノリで、いきなりこの曲を合わせてしまったわけだ。
そこにのっかって吹かせてもらって、なにしろフルートが中心の曲ですからね。気持ちいいのなんのって。というわけで、私の思い出の曲なのである。
これのフルート部分を尺八で吹いた演奏があるという耳寄りな話が、えびぞうさんのブログに載っていた。私が聞きたい!! と飛びつくと、録画をわざわざDVD化して送ってくださいました(^-^) ほんとにありがとうございます。
--- オマケの話「フルートで尺八」
フルート同好会でごく一部に流行っていた遊びで、フルートの頭部管(音の出る部分)を取ってしまって、筒とキーだけにして、それを縦にかまえて尺八のつもりで吹くというのがあった。けっこう尺八っぽい音が出るので、あとはふだんどおりにキーを押さえて、「春の海」なんか吹くと感じが出る。
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尺八でバッハをやっていたのは、「ミューズの晩餐」という番組で藤原道山さんがゲストの回。この方は、顔立ちこそ私の好みの系統のイケメンではないものの、独特の目力があってなかなか魅力的。トークもきっぱりはっきりしていていい感じ。
お琴をやってるおうちで育ち、和楽器に親しみがあったものの、尺八のことはよく知らなくて、出会いは小学五年生くらいのときだそうだ。なんでも「リコーダーがとても好きで。小学校の行き帰りによく、リコーダー吹きながら歩いているうるさい男の子とかいるでしょう。あぁだったんですよ」とのことで、それなら吹く楽器のほうがよいかと親が勧めてくれたんだそうだ。
それで、尺八を手にして、どんどん吹けちゃってあら天才だわ、という話ではなくて、ご本人がいうには、最初まったく音が出なかったそうである。それで、これまでピアノにしてもリコーダーにしても琴にしても、およそ楽器というものでうまい下手はあるにしても、音がとにかく出ない、というのは初めてだもんだからもう意地になってしまって、一週間かかってようやく音を出した。その感激が今につながっている、とおっしゃっていた。なかなかおもしろい。
この番組は、その回のゲストに、「MySong MyLife」という、「人生を変えたこの一曲」(?)みたいなものを紹介してもらうことになっているらしい。それで藤原さんが挙げたのが、バッハの管弦楽組曲第二番。
なんでバッハなのかということだが、彼は高校生くらいのとき、尺八の音にいまいち満足できなくて、もっと雑音のない、純粋できれいな音を求めていたそうだ。それで、かっちりした音階を持ちがっちり書き込まれた、バッハの音楽の世界に魅せられたんだとか。
それで結局、バッハに取り組んでみて、その奥深さを堪能してそれから、やおら尺八の本来の魅力に視点が戻ってきて、この「ファジーな空気感」のある多彩な音色を持つ尺八の良さに気づいたそうである。
番組では、この藤原さんの尺八、それとバイオリン・チェロ・ピアノという編成で組曲第二番の演奏が行われた。尺八は、前に四つ、後ろにひとつで合計五つの穴しか開いていない(!)ため、苦手な音がある。なので、キーによって持ち替えて演奏する。
(なんでもっと多めに穴を開けておかないのかちょっと不思議)
組曲第二番を吹く尺八は、けっこうイメージにある尺八(風の音っぽい)よりも純粋な響きで、ちょっと聞いた感じはむしろフルートに近い。しかし、ビブラートのかけ方が違うのと、苦手な音があるため細かい音を適当に飛ばしているように聞こえるところがちょっと違う。
そして、よく聴くと、フルートでは出せない「空気感」のある音色が駆使されていて、確かにこれはめちゃくちゃうまい…尺八の持つ可能性としては、多彩な音色があるという、それは本当だろうけど、曲の中でこのシンプルすぎる楽器を制御するのはただごとではないと思う。それが、どこでどんな音色がほしいのか、計算しつくされて美しいフレージングとして出てくるところがとてもすばらしい。
というわけで、惚れちゃいましたよ尺八にも(^^;; 竹の尺八は10万円くらいからだそうだけれども、入門用の樹脂製でしたら8千円くらいからあるそうです。いかがですか??
* * *
昨日は、別館に書いたように天然酵母のおいしいパンが届くわ、えびぞうさんからDVDが届くわ、まことゴージャスなバレンタインデーでした。いただく一方で心苦しいですが。いつかなんかの形でお返しできたらと思います。
はなひめ昨日の勉強:
国語第二回練習問題
計算と一行題第三回(6)(7)
大学のサークルで、「室内楽の会」というのがあって、管楽器のほうは私もはじめしょぼい技術の人も多かったんだけど、なぜか弦楽器はむちゃくちゃうまい人が多くて、夏合宿のとき、あ、「管弦楽組曲第二番」やろうか、そうだね、みたいなノリで、いきなりこの曲を合わせてしまったわけだ。
そこにのっかって吹かせてもらって、なにしろフルートが中心の曲ですからね。気持ちいいのなんのって。というわけで、私の思い出の曲なのである。
これのフルート部分を尺八で吹いた演奏があるという耳寄りな話が、えびぞうさんのブログに載っていた。私が聞きたい!! と飛びつくと、録画をわざわざDVD化して送ってくださいました(^-^) ほんとにありがとうございます。
--- オマケの話「フルートで尺八」
フルート同好会でごく一部に流行っていた遊びで、フルートの頭部管(音の出る部分)を取ってしまって、筒とキーだけにして、それを縦にかまえて尺八のつもりで吹くというのがあった。けっこう尺八っぽい音が出るので、あとはふだんどおりにキーを押さえて、「春の海」なんか吹くと感じが出る。
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尺八でバッハをやっていたのは、「ミューズの晩餐」という番組で藤原道山さんがゲストの回。この方は、顔立ちこそ私の好みの系統のイケメンではないものの、独特の目力があってなかなか魅力的。トークもきっぱりはっきりしていていい感じ。
お琴をやってるおうちで育ち、和楽器に親しみがあったものの、尺八のことはよく知らなくて、出会いは小学五年生くらいのときだそうだ。なんでも「リコーダーがとても好きで。小学校の行き帰りによく、リコーダー吹きながら歩いているうるさい男の子とかいるでしょう。あぁだったんですよ」とのことで、それなら吹く楽器のほうがよいかと親が勧めてくれたんだそうだ。
それで、尺八を手にして、どんどん吹けちゃってあら天才だわ、という話ではなくて、ご本人がいうには、最初まったく音が出なかったそうである。それで、これまでピアノにしてもリコーダーにしても琴にしても、およそ楽器というものでうまい下手はあるにしても、音がとにかく出ない、というのは初めてだもんだからもう意地になってしまって、一週間かかってようやく音を出した。その感激が今につながっている、とおっしゃっていた。なかなかおもしろい。
この番組は、その回のゲストに、「MySong MyLife」という、「人生を変えたこの一曲」(?)みたいなものを紹介してもらうことになっているらしい。それで藤原さんが挙げたのが、バッハの管弦楽組曲第二番。
なんでバッハなのかということだが、彼は高校生くらいのとき、尺八の音にいまいち満足できなくて、もっと雑音のない、純粋できれいな音を求めていたそうだ。それで、かっちりした音階を持ちがっちり書き込まれた、バッハの音楽の世界に魅せられたんだとか。
それで結局、バッハに取り組んでみて、その奥深さを堪能してそれから、やおら尺八の本来の魅力に視点が戻ってきて、この「ファジーな空気感」のある多彩な音色を持つ尺八の良さに気づいたそうである。
番組では、この藤原さんの尺八、それとバイオリン・チェロ・ピアノという編成で組曲第二番の演奏が行われた。尺八は、前に四つ、後ろにひとつで合計五つの穴しか開いていない(!)ため、苦手な音がある。なので、キーによって持ち替えて演奏する。
(なんでもっと多めに穴を開けておかないのかちょっと不思議)
組曲第二番を吹く尺八は、けっこうイメージにある尺八(風の音っぽい)よりも純粋な響きで、ちょっと聞いた感じはむしろフルートに近い。しかし、ビブラートのかけ方が違うのと、苦手な音があるため細かい音を適当に飛ばしているように聞こえるところがちょっと違う。
そして、よく聴くと、フルートでは出せない「空気感」のある音色が駆使されていて、確かにこれはめちゃくちゃうまい…尺八の持つ可能性としては、多彩な音色があるという、それは本当だろうけど、曲の中でこのシンプルすぎる楽器を制御するのはただごとではないと思う。それが、どこでどんな音色がほしいのか、計算しつくされて美しいフレージングとして出てくるところがとてもすばらしい。
というわけで、惚れちゃいましたよ尺八にも(^^;; 竹の尺八は10万円くらいからだそうだけれども、入門用の樹脂製でしたら8千円くらいからあるそうです。いかがですか??
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昨日は、別館に書いたように天然酵母のおいしいパンが届くわ、えびぞうさんからDVDが届くわ、まことゴージャスなバレンタインデーでした。いただく一方で心苦しいですが。いつかなんかの形でお返しできたらと思います。
はなひめ昨日の勉強:
国語第二回練習問題
計算と一行題第三回(6)(7)