アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ショパン前奏曲がいいんです、とても。

2010年06月03日 | ピアノ
前回の調律のとき、調律師さんが「このピアニストはお奨め」といってCDを貸してくれた。

それは、グレゴリー・ソコロフという人の輸入盤CDで、ショパンの前奏曲が一枚、ソナタやエチュードが入った一枚、それとブラームスのバラードやソナタが入った一枚だった。

とりあえず携帯プレーヤーに入れたものの、しばらくは会社の行き帰りでエルガーの愛の挨拶やら(^^;; カルメンやらを聞いていたので、あんまり聞いていなかった。

それが、あるときようやく前奏曲を聴いたら(←「聞く」じゃなくて「聴く(身を入れてきく)」を使っているところに注目)、これがむちゃくちゃいいんですわ。迫力あってこってり、生き生きしていて、それがすべて自然な説得力を持っていて。なんだか「ぐわし」とつかまれてしまった。

ソナタとかも、それはそれでよかったんだけど、それは自分でおいそれと弾いてみるってわけにはいかない。前奏曲は、こんなにすばらしい曲がたくさんあって、それでひとつひとつが短くって、少なくとも音符を並べるだけだったら難しくないのがあるじゃないですか。大人からピアノを始めた人が、発表会で「雨だれ」弾いてたりしますね。

実は、今までわりと前奏曲はノーマークだったんで、楽譜やさんができるのではないかというほどの我が家に(笑)前奏曲の楽譜だけはなかった(弾けない曲ばっかり並んでいるエチュードとかは持ってるのに)。

それで買ってきましたよ。最初、安い全音版にしようとしたんだけど、表紙のかっこよさに負けてヘンレ版。

前奏曲って、緩急緩急、ぶっちゃけ「弾けそうな曲と弾けなさそうな曲が交互に並んでいる」といってもいいほど。それで、「緩」のほうばっかり拾って初見祭りをしてみました。

2、4、6と弾いていって、次は8じゃなくて7、9、ちょっと飛んで13、そして15(雨だれ)。いやこれはむちゃくちゃ気持ちいいですよ (すでにお気づきのことかと思いますが、私が音楽に対するときの判断基準の根幹は「気持ちよさ」です)。

例えば4番なんて、音の並びでいえばこれ以上ないほどシンプルで、メロディーともいえないほど微妙な上がり下がりで構成されている。で、この移り変わりに身を任せていると、そこはかとない不安の中で、じわーっと解決に向かっていく流れが、たまらなく魅力的なのね。

最初:


最後:


この曲はホ短調だから、主和音は「ミソシ」。それの、「シ」から始まった音楽が、ためらいがちに降りてきていつのまにか「ミ」に落ち着いた、というような感じ。

単純だから簡単かというと、もちろんそうはいかなくて、これでかっこいい演奏をするのはそりゃ大変なんだけれども、なんというか、初心者が弾いたらどうにもならないかというと、そうでもない。その人それぞれの技量と、それから「思うところ」に合わせて、それなりに聞けるショパンになるところが、すごい優れものだと思うわけです。

こないだの大人の発表会で弾かれていた「雨だれ」も、定年後に始めたピアノらしいんだけど、すばらしかったもの。

それで、今、Web発表会のための曲を練習しているんだけど、これがどうにもうまくいかないので、ついむくむくと浮気心が。。

日曜日には、試しにいくつか録音してみたんですよね…
例: 発表会用曲の浮気実験 ショパン前奏曲第六番

弾いてるときはとても楽しい曲で、じっくり味わって気持ちよく弾けるんだよね。それが録音を聞いてみるとね…私には人に伝わるsomethingがないってことがよくわかりました(-_-;; とりあえず自分用の曲にしとこう。

今日の弁当

鶏肉とカシューナッツ炒め(+ピーマン)がメイン。プチトマト、ひじき豆煮、竹の子土佐煮

はなひめ昨日の勉強
なし。習い事もなんにもない日だったのに。
コメント (6)
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