アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

演奏中に聞く音、客席で聞く音

2012年08月06日 | バイオリン
ハッピーアンサンブルの演奏は、まぁそりゃ初心者を臨時に寄せ集めた集団なんだからおのずと限界はあるにせよ、なかなか成功した会だったのではないかと。

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…思ったわけですよ。弾いてる側としては。ところが、聞きにきてくれたよしぞうはぜんぜん違う感想を持ったようで。

「エレクトーンうるさすぎる!! バイオリンぜんぜん聞こえないよ!! エレクトーン聞きにきたんじゃないのに」
うーむ。弾いている分には、エレクトーンきっかけでなんとか合わせているという都合があるもんだから、エレクトーンの存在はありがたくこそあれ、うるさいと聞こえているということには思い至らなかった。

まぁ、何で演奏するにしても、主観的な聞こえ方と、客席での聞こえ方が違うってことが問題になるわけだけど…

それで、録音を聞いてみた(これとて、生で客席で聞くのとはだいぶ感じが違うとは思うが)。

まず、エレクトーンの入らない演目。ヘンデルの水上の音楽は…これはねー、縦線が合わないとさすがに気持ち悪い曲なんで、弾いてるときすでに、合ってないことはよくわかってた(^^;; お世辞にもよい出来とはいえない。まぁみんな硬くって、大崩壊しないだけなんとかマシだったくらい。

お互いに、さぐりさぐりいってるのがなんか、重たい感じの演奏になってるね。とはいえ、聞いてびっくりということはない(弾いててわかってた)けど、1stと2ndの音量バランスが悪いところとかは気になるな。これ、当日ちょうどよくするのって難しいね。練習のときと本番で微妙に面子が違ってたりして、練習の場面だけでは予想ができないし。

同じく、エレクトーンの入らない、ゴッドファーザーのテーマは、みんなも舞台に乗る気持ちがこなれてきて、なかなかいい感じ。欲をいえば、ピチカートのところのリズムが鈍いのと、臨時記号のところの音程が甘いのと…こりゃ、ちょっとした心がけではどもならんから置いとくとして。これはなかなかいい演奏ですよ~♪ エレクトーンみたいなテンポまとめ係がいなくても、わりと縦線も合ってます(除く、ザッツ)。フレーズ感もいいですね。

ところが、ホール・ニュー・ワールドになると、エレクトーンの音のボリュームがなかなか破壊的で、曲が静かな間はまぁまぁバイオリンも聞こえるのだが、盛り上がるところになると、もうエレクトーンしか聞こえない。この曲は、特に初心者中心に集まった曲なので、自力ではあんまり盛り上がらないという問題(^^;; もあるのだが。舞台の上で聞く分には、わりとよく弾けてたんだけどね。

さらに、アルベニスのタンゴになると…これは、主観的には一番いい出来だったと思うんだけど。うーん…これは、一番ひどい。何がひどいって、さっきのホール・ニュー・ワールドよりも、弾いている人数が少ないことと、それから、エレクトーンの伴奏が弦楽器音で和音をぐわーんと鳴らす形が多かったことが相まって、曲の筋が見えないくらいのシロモノになってしまっている。つまり、伴奏の和音部分(エレクトーンの、弦楽器音)があまりに大きくて、旋律が聞こえないのだ。

別にエレクトーンの先生が悪いというのではなくて、舞台上ではおかしくないように聞こえるのだから、要するに、PA通して客席の頭上にあるスピーカーからがんがんに鳴らしてるのがいけないのだ。リハのときにでも、客席で誰かチェックして、ボリュームを下げればいい話だったのでは…というか、もともと、舞台上でははっきり聞こえるほうがいいし(それをリファレンスにして合わせているから)、客席にはそんなにエレクトーンが強く聞こえる必要はないんだから、何も音響を通さないでエレクトーンが舞台上で鳴っている生音(っていうのか?)が聞こえるだけでいいような気もする。

バイオリンの先生方は、何人もいるんだけど、みんな生徒の世話(チューニングとか…)や欠席者分の出演などで舞台上、舞台袖を忙しく立ち回っていて、客席でどっしり音のバランスをチェックしていた人はいなかったと思われる。

結果的に、参加者の満足度は(たぶん)高かったんだけど、聞いてる人にはたいへん残念な発表会になってしまったんですね。

教訓: 客席でのチェックは欠かせません。

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コメント (4)
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