別のものを探していてたまたま見た動画なんだけど、カンニング竹山VS安田大サーカスのクロちゃんで10日間練習してピアノ対決するという企画があったらしい。
←10日間完成「戦場のメリークリスマス」!?
双方、ピアノ経験まったくなし。10日間の猛練習後、同じ曲「戦メリ」でガチンコ対決する。ただし指導者が違う。
ま、とりあえず見てみて→「ピアノ演奏対決 ~ カンニング竹山VS安田大サーカスのクロちゃん」
二人とも、未経験から10日間でよくぞここまで、というくらいよく弾けてると思う。それで、この動画では、結局どっちが勝ったのかの部分が含まれていないけれど…
ピアノ好きな人なら、聞いただけでわかるよね。勝ったのはクロちゃん。
竹山もきちんと弾けてると思うけど。というか、むしろこっちのほうが「きちんと」弾けてるか? 変な「間」も少なくて(^^;;
でも、服部先生のコメントにもあるように、クロちゃんのは、「不思議な間」とか、ちょっとぎこちないところも含めて、なんか引き込まれる演奏なんです。竹山の演奏も、最初わりといいかな?? と思ったけど、テーマに入ったところでベタッと味がなくなってしまって、んーこりゃ違う、やっぱり。
この二人の決定的な差というのがどこにあったかというと、むろん素質というのもあるのだろうけど、まず指導者の実力が違う。謎のピアノマンは、自分で弾くのはなかなかうまくてちゃんと魅力ある演奏をするし、作曲もできるそうだけど、指導経験があるわけではないしね。
…しかも…
10日間の指導環境の差がスゴイ。クロちゃんは、広々した部屋に置かれたグランドピアノで練習し、竹山は(この動画で見る限りでは)電気店に置かれたデジピとか、段ボール板に描かれた鍵盤とか(^^;; で練習しているんだから。
曲のゆっくりパートで見るとその差歴然。クロちゃんは、手つきとか動作とかこなれてなくて弾き方はちょっと変だけど、音に気持ちをこめるやり方をつかんでいる。音のひとつひとつが、ちゃんと表情を持っている。編曲も、ペダルの使い方も、現状の技量を最大限に引き出すように、完璧指導されてるってこともあるけれど。
ただ叩くタッチになってしまっている竹山は勝負にならない(竹山が悪いわけではないと思うが)。
つまり、「タッチの差(僅差)」という意味ではなくて「タッチの差(音色)」。これは大きな差で、審査員のコメントも、クロちゃんに対しては「音世界ができている」など、迷いなくほめているけれど、竹山に対しては、いっしょうけんめい言葉を選んでいる。ハネケン「10日間でここまで技巧を自分のものにされたことに敬意を表します」
ところで、クロちゃんのピアノを弾く動作は独特で、体の揺れとかにはずいぶん無駄も多いと感じられる。ここで思い出されるのが先日の記事で触れた「オーバーアクション」だけど、この場合、クロちゃんの「オーバーアクション」をとがめたい人はさすがにいないだろう。
現状の技量の範囲内で、クロちゃんなりの感性を音に伝えるためには、この動作があることがかなりのプラスになって、うまくフレーズ感が作れているような気がします。
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ピアノ好きな人なら、聞いただけでわかるよね。勝ったのはクロちゃん。
竹山もきちんと弾けてると思うけど。というか、むしろこっちのほうが「きちんと」弾けてるか? 変な「間」も少なくて(^^;;
でも、服部先生のコメントにもあるように、クロちゃんのは、「不思議な間」とか、ちょっとぎこちないところも含めて、なんか引き込まれる演奏なんです。竹山の演奏も、最初わりといいかな?? と思ったけど、テーマに入ったところでベタッと味がなくなってしまって、んーこりゃ違う、やっぱり。
この二人の決定的な差というのがどこにあったかというと、むろん素質というのもあるのだろうけど、まず指導者の実力が違う。謎のピアノマンは、自分で弾くのはなかなかうまくてちゃんと魅力ある演奏をするし、作曲もできるそうだけど、指導経験があるわけではないしね。
…しかも…
10日間の指導環境の差がスゴイ。クロちゃんは、広々した部屋に置かれたグランドピアノで練習し、竹山は(この動画で見る限りでは)電気店に置かれたデジピとか、段ボール板に描かれた鍵盤とか(^^;; で練習しているんだから。
曲のゆっくりパートで見るとその差歴然。クロちゃんは、手つきとか動作とかこなれてなくて弾き方はちょっと変だけど、音に気持ちをこめるやり方をつかんでいる。音のひとつひとつが、ちゃんと表情を持っている。編曲も、ペダルの使い方も、現状の技量を最大限に引き出すように、完璧指導されてるってこともあるけれど。
ただ叩くタッチになってしまっている竹山は勝負にならない(竹山が悪いわけではないと思うが)。
つまり、「タッチの差(僅差)」という意味ではなくて「タッチの差(音色)」。これは大きな差で、審査員のコメントも、クロちゃんに対しては「音世界ができている」など、迷いなくほめているけれど、竹山に対しては、いっしょうけんめい言葉を選んでいる。ハネケン「10日間でここまで技巧を自分のものにされたことに敬意を表します」
ところで、クロちゃんのピアノを弾く動作は独特で、体の揺れとかにはずいぶん無駄も多いと感じられる。ここで思い出されるのが先日の記事で触れた「オーバーアクション」だけど、この場合、クロちゃんの「オーバーアクション」をとがめたい人はさすがにいないだろう。
現状の技量の範囲内で、クロちゃんなりの感性を音に伝えるためには、この動作があることがかなりのプラスになって、うまくフレーズ感が作れているような気がします。
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