前置きが長かったけど、ようやく「譜読みメソッド」の話。
(前置き…「演奏者の裁量範囲って?」「ワルター・クリーンのモーツァルトの呪縛」「実は譜読みが不得意です」)
←シンプルな曲も、音源なしで弾こうとするとけっこうたいへん
「譜読み」作業の中で、私が比較的得意な部分は、
・五線譜から音の高さを読み取ってしかるべき鍵盤を押すこと
・同じく、音の長さが何拍分なのかを読み取って、リズムの「概略」を組み立てること
…だけ。
どんなテンポで弾くべきか、どんなフレーズ感で弾くべきか、というようなことは、楽譜から読み取るというよりは、テキトーに「聞いた演奏から」コピー。
というような人が、「shig式譜読みメソッド」を読んでみるとどうなるか。
最近、もやーと頭の中にあった、「ほんとうは楽譜ってこういう意味があるんじゃないか」と感じていたものが、
すぱ、すぱ、すぱーーーーっと
整理されてるんです。感動です。
まず、テンポ。LargoとかAndanteとか書いてあるわけですが、これは、(一分あたり)いくつからいくつ、とか決まってるわけではない。単に、一本のものさし上に整然と並んでいるものではないのですね。たとえば、AdagioとGraveは
「このふたつはどちらも「遅い」ように思われがち。」だけれども、Adagioは旋律を装飾たっぷり歌い上げることを指し、Graveは厳格に荘重に演奏することを指すとか。もちろん、shigさんの今回の書き物は薄っぺらいので網羅的には書いてないんだけど、「少しでも疑問に思ったらわたしの文章なんて頼らないで楽語辞典を調べる習慣をつけよう。約束だよ!」とあります(^^;;
また、拍子については「6/8を約分して=3/4なんてしちゃダメ! ダメったらダメ!」と書かれています(笑) これね、私がレッスンに行ってたころ、バッハのイタリア協奏曲の二楽章やってて、先生に「んー、ずいぶんよくなってきたんだけど、3/4になってない(6/8になってる)」とダメ出しされたことがあります。それで、具体的にどうすればいいのかがつかめなくてずいぶん苦労したなぁとか(いや過去形で書いてますがいまでもだいぶ謎)。
それで、いろいろある中で、私が読んでいていちばん「おおおぉぉぉ~」と思ったのは、
「音価の大きい音は、音量も大きい」「音量の大きい音は、音価も大きくなりやすい」のくだり。
つまり、(強弱記号やアクセント記号がついてなかったとして)全部の八分音符をきっちり同じ大きさ同じ長さで弾き、四分音符をきっちりその二倍の長さ(大きさは同じ)で弾くのが「楽譜どおり」って意味じゃないんだってこと。
これって常識なの? みんな知ってたの?? 知らなかったの私だけ??
少なくとも、私は子どものころピアノを習っていて、とにかく「エリーゼのために」まではきちんとレッスンに通っていたんだけれど、楽譜からこれこれこういうフレーズが読み取れるっていうことについては明示的な説明がなかった。だからといってすべてを平板に弾くという意味ではないんだけど。
なんというか…ちょっと押す引く、リズムのゆらぎとかはすべて「演奏者の裁量」で勝手にやってることなのかと思っていたというとさすがに大げさかもしれないけど、いってみればそんな感じ。
そうではなくて、ちゃんと美しいフレーズが…ニュアンスが…楽譜に書き込まれていたんだね。
ということが、なんだかとっても、私にとってはコペルニクス的転回でございました。「あっそうか」と思った瞬間、ワルター・クリーンのモーツァルトのことが頭に浮かび、それがいくらすばらしくても、ある演奏にしばられるのではなく、楽譜を忠実に読み取ったうえで私の演奏をすればいいのだ、というふうに自分なりにまとめられたのです。
折りよく、「ギロック」というきっかけもあり、音源を聞いてまねするのではない譜読みをちょっと試してみようかなと思っています。
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←シンプルな曲も、音源なしで弾こうとするとけっこうたいへん
「譜読み」作業の中で、私が比較的得意な部分は、
・五線譜から音の高さを読み取ってしかるべき鍵盤を押すこと
・同じく、音の長さが何拍分なのかを読み取って、リズムの「概略」を組み立てること
…だけ。
どんなテンポで弾くべきか、どんなフレーズ感で弾くべきか、というようなことは、楽譜から読み取るというよりは、テキトーに「聞いた演奏から」コピー。
というような人が、「shig式譜読みメソッド」を読んでみるとどうなるか。
最近、もやーと頭の中にあった、「ほんとうは楽譜ってこういう意味があるんじゃないか」と感じていたものが、
すぱ、すぱ、すぱーーーーっと
整理されてるんです。感動です。
まず、テンポ。LargoとかAndanteとか書いてあるわけですが、これは、(一分あたり)いくつからいくつ、とか決まってるわけではない。単に、一本のものさし上に整然と並んでいるものではないのですね。たとえば、AdagioとGraveは
「このふたつはどちらも「遅い」ように思われがち。」だけれども、Adagioは旋律を装飾たっぷり歌い上げることを指し、Graveは厳格に荘重に演奏することを指すとか。もちろん、shigさんの今回の書き物は薄っぺらいので網羅的には書いてないんだけど、「少しでも疑問に思ったらわたしの文章なんて頼らないで楽語辞典を調べる習慣をつけよう。約束だよ!」とあります(^^;;
また、拍子については「6/8を約分して=3/4なんてしちゃダメ! ダメったらダメ!」と書かれています(笑) これね、私がレッスンに行ってたころ、バッハのイタリア協奏曲の二楽章やってて、先生に「んー、ずいぶんよくなってきたんだけど、3/4になってない(6/8になってる)」とダメ出しされたことがあります。それで、具体的にどうすればいいのかがつかめなくてずいぶん苦労したなぁとか(いや過去形で書いてますがいまでもだいぶ謎)。
それで、いろいろある中で、私が読んでいていちばん「おおおぉぉぉ~」と思ったのは、
「音価の大きい音は、音量も大きい」「音量の大きい音は、音価も大きくなりやすい」のくだり。
つまり、(強弱記号やアクセント記号がついてなかったとして)全部の八分音符をきっちり同じ大きさ同じ長さで弾き、四分音符をきっちりその二倍の長さ(大きさは同じ)で弾くのが「楽譜どおり」って意味じゃないんだってこと。
これって常識なの? みんな知ってたの?? 知らなかったの私だけ??
少なくとも、私は子どものころピアノを習っていて、とにかく「エリーゼのために」まではきちんとレッスンに通っていたんだけれど、楽譜からこれこれこういうフレーズが読み取れるっていうことについては明示的な説明がなかった。だからといってすべてを平板に弾くという意味ではないんだけど。
なんというか…ちょっと押す引く、リズムのゆらぎとかはすべて「演奏者の裁量」で勝手にやってることなのかと思っていたというとさすがに大げさかもしれないけど、いってみればそんな感じ。
そうではなくて、ちゃんと美しいフレーズが…ニュアンスが…楽譜に書き込まれていたんだね。
ということが、なんだかとっても、私にとってはコペルニクス的転回でございました。「あっそうか」と思った瞬間、ワルター・クリーンのモーツァルトのことが頭に浮かび、それがいくらすばらしくても、ある演奏にしばられるのではなく、楽譜を忠実に読み取ったうえで私の演奏をすればいいのだ、というふうに自分なりにまとめられたのです。
折りよく、「ギロック」というきっかけもあり、音源を聞いてまねするのではない譜読みをちょっと試してみようかなと思っています。
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