アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

正確無比なリズムを作り、それを崩す

2012年08月26日 | ピアノ
和太鼓やってるときは特に思ったけど、音楽のプロとアマを分ける目安としてわかりやすいのは、基本のリズムの正確さかなと。

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リズムがきっかりしっかりしていることは、音楽のクオリティーの大前提で、これがふらついているのはとにかくダメ。もちろん意図的なもの(リタルダンドとかルバートとか)は別だけれども。

和太鼓で、複雑なリズムというのは、練習すればわりとそれっぽく叩けるんだけど、単純にただ
トットットットットットットットットットットットッ…
両手で交互に叩いてみる。そうすると、先生のと私のははっきり違うのだ。

ピアノは打楽器だから(by ヤドヴィ)、ふだんから練習してるみたいなもので…ある程度はね…だから、いっしょに太鼓を習い始めたころ、私とよしぞうではリズムの正確さに大差があった。これは、頭で、耳で、どれだけ正確に捉えられるかの違いもあるとは思うけど、主に手の動きをどれだけきっかり制御できるかという問題で、これは慣れないとできないから。

よしぞうも、やっているうちに大幅にマシになったけど。とにかく、私やよしぞうのレベルで「ちゃんと」叩けているというのと、先生がただ基本打ちをしているときの正確さは、次元が違う。

グルーブのないリズムの追求という動画があって、坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣がコンピュータ・ミュージックを始めたときのことを語り合っている。人間がいくら正確ったって、そりゃコンピュータだったらもっと完璧に正確なわけで:
坂本「あの興奮ってなんだったんだろうね」
細野「試しにファイヤークラッカーを手で弾いてみるとすごくつまんなかった。今は好きなはずなんだけど、当時はグルーブ感が邪魔だった

前の日まではグルーブを追求していた(笑)のに、冒険心で無機的な音楽を追い求めていたんだって。思いついたら止まらない。完璧に正確なことの心地よさに目覚めた、だそうである。

リセット、白紙の世界。それはもうとても新鮮だったんだけれど、それはすぐ飽きちゃって(^^;; 今度は機械のリズムに意図的なゆらぎを組み込み、「こうすると沖縄っぽい」「こうするとニューオーリンズ」とかいう実験をしていった。

結局どういうことかというと、「ノリ」「グルーブ」ということは確かに「揺れ」「ずれ」「音の大小」などなんらかの不均等から生まれるんだろうけれども、一方、「デタラメ」というのは「ノリ」でも「グルーブ」でもなく、仕組まれた揺れがきちんと「ノリ」として伝わるためには、そのベースのリズムがしっかりしていなければならない。

もちろんアマといってもその中でレベルは超~幅広いし、別に上のレベルを目指さなきゃいけない義理というのもないけれども、あえていえばベースに流れるリズムがどのくらい正確であるか、というのはかなり聞く側にとって実は「レベル感」(そんな言葉ない??)を左右しているのかなと思うのである。そこに乗せる「グルーブ」はセンスの問題だし、好き嫌いはそっちで決まるんだけれども。

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コメント (5)
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