アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

日雇い、若者と高齢者

2017年08月30日 | 生活
大学生の子どもを持って初めて知った「日雇い」の現状…

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自分が大学生のころはすんごい好景気で(バブル)、条件のいい家庭教師がいくらでもあったのであんまりそれ以外のバイトをしたことがない。

それで、自分の子どもが「日雇い」登録してバイトに行くというので、最初は大丈夫かな~と思っていたんですが、
もうすっかり慣れて「明日早い」「あっそ」って感じになりました。

仕事を選ばなければだいたい行きたい日に入れられるようです。一日まるごと空いてる日に行けば8000円とかそれ以上になりますから、個別塾よりよいと言っています。個別塾の先生をするのは時給にすると日雇いよりよさそうですが、一日8時間働くというわけにはいかず、1コマとか2コマのために足を運び、なんだかんだでコマ前後の業務もありますからあまり稼げないのです。まぁ大学がある日は個別塾のバイトしかできないのでそれも入れていますが。

賃金の不払いなどの問題はこれまで一度もなく、
残業になる場合は残業代がきちんと払われ、
逆に早く終わった場合も当初の予定金額はちゃんともらえます。

作業指示をする人が理不尽に怒ったりすることは絶対ないとはいえませんが、
とにかくその日だけのことですし、
パワハラのようなプレッシャーはむしろかけようがないという感じです。

仕事内容はいろいろで、
草むしり、引っ越し、イベント設営撤収のようなものから
Tシャツを畳んでパッケージするような作業から
エアコン取付工事、排水管清掃、受水槽清掃など…

えっそんなことできんの(o_o)? って感じですがもちろん、日雇いになんのスキルも期待されていませんから、なんでもかんでも助手です。
運べっちゃ運びますし、スイッチ入れろったら入れます。その程度。
配送助手、清掃助手とかいって何をするかと思えば駐禁取られないようにただ車内で待機するって仕事もありました。

自分で働きたい分だけ働いて、気楽で、
お小遣いとしては十分稼げますから、

就職しないでこれでプータラ生きられないかな…

なんてことがよぎったりすることもあるようですが(笑)
ちょっと待て。それ、親の家っちゅーインフラがあること前提でしょ。
計算してごらん、そんなんで一人で(まともには)暮らせません。

けど実際、なんとなくバイトしてネットカフェに寝泊まりして、特に困りもせず不満にも思わず暮らしている若者がいるというのはまぁそうかなという感じです。今は一時期より「人手不足」な雰囲気があり、とりあえず時間を守って到着して人の指示を聞いて動ける健康な若者であれば、その場限りの仕事でなんとかなってしまうということはあるようです。

それってひとたび体を壊したら終わりでは…??

とも思いますが若者はあんまりそういうことで悩まない。そういうもんですね、いつの時代でも。

それで、ではリストラされた人その他、いろんな事情から非正規就労にはじき出されてきた中高年も、健康でさえあればその程度の(一日8時間8000円、交通費別)仕事はできるものなのかとなんとなく思ってしまいますが、それは大きな考え違いのようです。

今日の電車の中で「東大卒貧困ワーカー」という本を読んでいましたところ、
「還暦だが健康診断の血液検査の数値はすべて正常で、裸眼視力1.2。100mを12秒台で走れる体力」
の著者がいろんな職業紹介にトライするのですがほとんど門前払い。

販売系の仕事などが「若い女の子がいい」というなら「まだ」わかるのですが、
コールセンターも「女性、35歳まで」

水質検査のためのサンプリングなんて別に若くなくてもよさそうですが各戸を回るのでいちおう接客か? 「40代前半まで。接客で高齢者は相手に不快感を与えるから紹介できない」

外車ディーラーで車を移動する係も「30代前半まで、女性のお客様に印象が良い人という条件があるため」

それならお客様とまったく接しない仕事はというと、まさにうちの子がやったみたいな、宅配トラックの駐禁対策の同乗者の仕事。これも40歳未満限定。理由は、ドライバーより年下じゃないと偉ぶってトラブルになったりするから(…そりゃ人によるとしか)

年齢と関係なさそうな職種の、安い時給の日雇い/短期で、大学生でありさえすれば使えるヤツでも使えないヤツでも、とりあえずツーツーに雇ってもらえる職場が軒並みダメ。

年齢でハネられない仕事を選んでいくと、ものすごい安かったり。
安いっていっても最低賃金はどうするの? というと、短い時間で区切って実際はもっと長い拘束時間があるけど払わないとか、
途中で難癖つけて帰らせるとか、
交通費払わないとか、
まぁいろいろです。いちばんひどいのは、研修中はタダとか安いとかで、研修だけで切っちゃう(もとよりそのつもり)

あるいはものすごく危険だったりキツかったり。

清掃の仕事であっても、かっこいい制服に身を包んでお客様に見えるところでさっと掃除するポジションには若者が、
もっときたない・暑いなどの裏方でハードな清掃するポジションには年寄りが。


…こんな年齢差別してたら日本ダメになるよね…!?

非正規のままずるずるいけちゃった若者にはスキルが蓄積せず
中高年が持っている豊富なスキルは活用されず
年金もどんどん後ズレしていくというのに高齢者の生活手段がなく

そりゃダメでしょ。そもそも年齢差別の根っこってどこにあるんだろう。

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音の始まりと終わり

2017年08月30日 | ピアノ
ゆかりちゃんの一時帰国でコンサートがあるってんで行ってきました。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←バイオリンってすごい楽器だな(私は活用できてないな)と思った

豪華絢爛! イタリアン・バロックの妙技
ってサブタイトルで、ほんと豪華なラインナップでした。バロックって派手なんだな、っていうか…

バイオリン二人、チェロ、チェンバロ

っていう四人体制。

1stバイオリンは、ゆかりちゃんのコンサート行ったときに何度か見たことのある「森のくまさん」(と私が勝手に心の中で呼んでいる人)でした。
前に見たときも「めちゃうま」だったけど今回はさらにパワーアップしてて技術もオーラもすごい。

最初の曲はガッロって作曲家でそんなん知らんって感じだったけど、聞いてみると、あれ、この曲知ってる!! いったいどこで…

と思ったらストラビンスキーのブルチネッラの原曲として云々とありました。時代めっさ飛びこえたね。

そのへんもかなり華やかなところのある曲でしたが、ジェミニアーニとか、ヴェラチーニとかの「誰ソレ」の前半のあと、
タルティーニ、コレッリ、ヴィヴァルディ
ときたらもうその豪華絢爛なこと!!

こんな掛け合いができたらそりゃ楽しいだろうねという丁々発止。

ふんわりした空気感で盤石にアンサンブルを支えるゆかりちゃん。

「森のくまさん」のガタイにのっかってるバイオリンは、ちょこんとまるでおもちゃみたいに見えるけど、
そこからものすごく豊かな響きが。

バロック・バイオリンの場合、ビブラートをかけない音(開放弦含む)を多用することもあって、
基本的な音色はプレーンというか…でも滑らかなシルクという感じで。

それにときどきちょっとかかるビブラートや、
なにより音の始まりと終わりのニュアンスが豊富で、
ものすごくいろんな表現があるんです。

時間でいえば、音の「のびてるところ」というのが大半なのであって、
音の立ち上がりとか切るとことかはほんの一瞬でしょ。

でも印象はすごく変わるんだよね…

ピアノはいったん音を出しちゃったあとはボリュームアップすることもできないし、バイオリンとは違う。
チェンバロの場合は、それでいうと「ピアノ側」。いったん弦をはじき終わっちゃったあとは音が減衰していくだけなんだけど、
でもその音をどこで切るかということはコントロールするわけ。

というか、ピアノにおいてはタッチによる強弱が表現の中で重要な要素になっているけど、チェンバロではそれができないので、その分、音をどこまで伸ばしてどう切るか、というのがとても重要なのね。


ピアノじゃない楽器の「妙技」を見る(聴く)と、へぇ~と思うことはいろいろある。

今日は…ピアノでも、打鍵のタイミングだけじゃなくて、音の始まりと終わりに注意を払うと案外大きく印象が変わるかなぁというようなことをつらつらと考えていた。コンサート終わってからね。

まぁ曲を聞いてる間はそれどころじゃなく聞いていました。とにかくかっこよかったよ!!


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