アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

バッハ以前の音楽がむしろ新しく聞こえたのはなぜ?

2017年08月23日 | ピアノ
昨日はバイオリンのレッスンだったので、今年の「ばんたの(素人が伴奏を楽しむ会、改め、「ピアノも、もっとアンサンブル!」)ではバルトークのルーマニア舞曲(with 中川Vn先生)とジョン・ダウランドのCome again(with 海実さん)をやりますよ~というと、

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中川Vn先生も、きーちゃんさんも、ジョン・ダウランド、誰ソレ的な反応(^^;;

まぁ私もごく最近までその名前は意識しておらず…ただ、Come againだけは昔から好きだったんですよ。どこで最初聞いたんだっけかなぁ?? たぶん、ピアノ発表会に来てたゲストの人(ソプラノ)が歌ってたような気が。

とりあえずお聞きください。→Come Again

心浮き立つ美しいメロディー。旋律だけを聞いた場合、違和感ないというかそんなに「古い」感じはしない。この録音の編成ならいかにも「古い」ことはわかるのだけど、私が最初聞いたときはソプラノ一人+ピアノだったもんで、

バッハよりずっと古いなんてことには気がつかなかった。

おおかたのアマチュアピアノ弾きにとっての世界は、バッハさん(あるいはその周辺)から始まるといってもいいくらいで、それ以前にもそりゃあ音楽があっただろうよということを考える機会は少ないのではないだろうか?

バッハとかヴィヴァルディとかは「バロック」に分類されて、
ジョン・ダウランドは「ルネッサンス」に分類されるらしい。ちなみにダウランドさんの誕生日はバッハ(1685生まれ)より100年以上前である(1563生まれ)。関が原の戦いもまだだよ。

昨日手元に届いたばかりの「文化の中の西洋音楽史」からダウランドについての記述を引くと
「ダウランドはモーリーと同様に古いイタリアの音楽ジャンルに立ち返ったが、モーリーとは違ってリュート歌曲(1597年に第一集を出版した)や舞曲に行きついた。彼の中心的主題は憂愁であり、愛の苦悩よりも孤独における深い叡智を題材とした。他人との交わりによる浅薄な楽しみよりも、深遠な洞察の方を好んだのである。マドリガーレで発達した表情豊かな半音階やワード・ペインティングの技法を利用しつつも、ダウランドはその人、作曲家、演奏家としての彼自身の声でもあった。」
とのことなのだが、これは英語がわかんない人が英英辞典を引いてしまったようなもので、「モーリーって誰?」「ワード・ペインティング??」ってな具合に発散してしまい私にとってはあまり意味をなさない。

それはともかく、ジャンルとしては古いらしいがリュート歌曲とかがダウランドらしさなのかな? そして歌われている題材がなんだか「深い」と。

まぁそういうことにして(←自信なし)本の少し先のほうに進むと、バロックはルネッサンスと何が違うかについて書かれていた。

ダウランドと同じ時代に生きながら、ぎりぎり「バロック」に分類されているカッチーニって人がいるんだけど(カッチーニのアヴェマリアなら知ってる~とか思うんだけどあればカッチーニ作じゃないんだよね)、カッチーニはひとりの歌+器楽伴奏のスタイルでよく曲を書いたらしくて、それで目指していたものが「言葉の表す観念の模倣」…歌手があたかも音楽で語ることができるようにする、云々、このあたりはダウランドとあまり変わらないようだけれども、

違うところは、
「伴奏を完全に書き記す代わりにバス旋律のみを記し、和声において演奏するべき音を示すために数字を添える「通奏低音」を用いた」こと。

つまり、伴奏がひっからまったポリフォニーではなく和声進行になったことで、歌が「語って」いてもそれに簡単についていけるようになった。
これは旋律+和音による伴奏スタイルの誕生であり(現代の歌も同じ)、また通奏低音により、作曲家は和音を主体として考えるようになり、長調・短調システムも整えられた。

ダウランドの曲の場合、基本的には四声で作られているんだけれど、ひとりの歌+リュートで残りを弾くということもできる。リュートを現代ピアノに置き換えて、編曲も和声進行的発想で書き直しちゃえばCome Againが妙に新しい歌に聞こえたということらしい。

しかし、通常、ピアノ好きの人の頭で雑に考えると「古い音楽=バッハ=多声音楽」ってなイメージなんだけど、上記の説明でいうバロックとルネッサンスの違いとは話が逆のような。これはどう考えたらいいんだ??

というわけで、帰りの電車の中ではもう少し先まで読んでみます。

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コメント (2)
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