アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

自分にインストールされてあるもの

2019年09月17日 | ピアノ
昨日、海実さんに歌ってもらって伴奏する曲を探していて、シューベルトはいい曲たくさんあるけど他の人も弾くし伴奏弾きにくいし、モーツァルトにしようかな? でもこれ長いな…などとパラパラめくっていると…

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めくっていた本はコレ:
ドイツ歌曲集 1 [改訂新版] 原調版

これまでノーマークだった最初のほう(バロック)に、バッハのBist du bei mirというのがあった。そこをパッとめくったときに、目に入ったのは…これは!! 聞き覚えのあるメロディー。

私が小さかったころ(幼稚園くらい?)、父がアルトリコーダーで吹き、母が伴奏していた曲でした。これ、歌曲だったんですね。ということを50年近く経って知る。こんな曲です→J. S. Bach - Bist du bei mir | Benjamin Appl (baritone)

いい曲(^^) 懐かしい。これにしようっと。

で、そのことをMixiにつぶやいたら、くさぴあさんから「素晴らしい音楽環境だったのですね~」というコメントが。どうだろう、なんか確かに「両親がアンサンブルでBist du bei mirを演奏していました」なんていったらハイソなご家庭みたい(^^;; 実際のところ、父のリコーダーはあんまりうまくなくて、音がひっくり返ったり指を間違えたりする演奏なのでハイソ感は漂ってなかったんだけども。

そのことに限らず、私の小さいころ(というかお腹にいたころから)の環境というのは確かに音楽に溢れていて、ただしそれはかなり残念な演奏のオンパレード。母のところに習いに来ている子どもたちがレッスンで弾くバイエルやブルクミュラーやツェルニーやモーツァルトやベートーベン。それに加えて、父が趣味で歌う歌や、あるいはリコーダーがあったわけだ。

日々、大量の音楽が流れていくわりには、優れた演奏を聞く機会というのはほとんどなく、プロの演奏家のコンサートに行ったり、レコードを聴いたりという習慣はなかった。

逆に、両親が音楽に特段関心なくても、たまたまレコードを買い与えたところ食いつきがよかったなんて場合に諏訪内晶子が育ってしまったりするわけだが(→過去記事「対照的なバイオリニスト-諏訪内晶子と五嶋みどり」)

たぶん、
生ではないけど優れた演奏を浴びるように聞いて育った場合と、
かなり残念な演奏がほとんどだけど生の演奏を浴びるように聞いて育った場合というのは、
まったく違った音楽ライフに繋がっていくような気がする。

というようなことを考えていたときにちょうど「すべてがユルい春子の日記」ブログで「思いっきり「老い」をなげく」を読み、その最後のところで
「父ちゃんからもろたんは、音楽を愛でることかね。年がら年中レコードかけてたね。…(中略)…「聴く」ってことはトシ関係ないから、ええモンを父ちゃんにインストールしてもうたと感謝しよ。」というのがあってストンと来た。

私の育ち方は、プロの音楽家へと繋がっていくものではなかったにしても、とにかく音楽するのが楽しい、特にアンサンブル好き、という面ではとてもプレシャスなものかもしれない。

インストール…自分が能動的にアプリを選んで購入したわけではなくて、親から予め仕込まれていたということでいえばプリインストールというほうが当たってるかな。

そういえば、昨日のおゆき先生レッスン(ブラームス)の中で、先生から「ここはオーケストラでいえば何の楽器だと思う?」と聞かれて、自分の意識の上では「そんなんわかるわけなかろ」と思ったのに口がすらすらと「木管楽器」と答えていて、先生が「そうよね。どの旋律がどういう楽器の音色かを考えて弾くことで、より立体的になってくるんですよ」とか言っている間、

今、私の中のどこかが勝手に返答したぁ!!

ってびっくりしてた。私自身は、ピアノを弾いたり聞いたりに著しく偏ってて、少なくとも意識の上ではオーケストラの音楽に疎いんだけど。実はいろんなものが地味にプリインストールされているのかもしれない…

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コメント (2)
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