アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

褒め下手なピアノの先生へ

2019年09月19日 | ピアノ
レッスン中、ほとんど褒めないピアノの先生っていますよね…

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率はよくわからない。客観的な調査もできないし。

褒めない理由は、別に意地悪したいわけではなくて
1. 褒める必要はないと思っているから
2. どう褒めていいか思い浮かばないから
とかが考えられます。

1. の先生は、たぶん真面目な人で、うまくなるためにレッスン来るわけだし、時間中、できるだけ多く要改善点を伝えるのが自分の務めと思っているんですよね。

私が家の近くのヤマハで大人再開ピアノを始めた少しあと、会社の近くのヤマハにしたほうが便利かと思って試したことがあります。そのときの先生がそういうタイプで、とにかくみっちりぎっしりダメ出ししてくるの。言い方は穏やかで、優しい感じの先生ではあるんだけど。

それで、
「レッスンの最初に一回弾いたら、良くなったところを無理やりにでもみつけてまずは褒めてください。注意点は一回のレッスンで三つまでにまとめてください。時間が残ったら雑談してほしい」
とお願いしたらものすごくびっくりした様子で、
「熱心な方と思ったのでできるだけのことをお伝えしたくて」
頑張ってせっせとダメ出ししてたそうです。

でも、このようにお願いしたあとも、やっぱり褒めるのは難しいらしかったですよ…(で、短期で終わったのですが)

「どこを直すべきか」と真剣に考えながら聞いていると、うまく弾けてるところはスルーしちゃうので、褒めるの忘れるとかおゆき先生も言ってましたね。でもおゆき先生は別に褒め下手な先生ではありませんよ(もしそうだったら私が今まで通ってるわけがない)。

褒めないレッスンが行われる理由は、その生徒が下手だからではありません。

もしもピアノの演奏というのが0点から100点までの一本のものさしで評価されるものであれば、10点の演奏とかだったら、褒めるところもないっていうか、あるいは100点の演奏以外褒めないよ、ってな話になってもおかしくはないですが…

ピアノの演奏の良し悪しは、そんな単純なものではなくて、いろいろな要素が絡んでますし、とりわけ大人の趣味ピアノともなれば、ここができてあそこができない、あそこができてここができない、そりゃもう各人のバックグラウンドによってバラバラです。だから、比較的得意な部分を見つけて褒めるというのがまぁ基本ですね。

ブラームスのバラード二番、譜読み始めたてで持っていってどこ褒めるんだか難しいようなレッスンのとき、たとえばおゆき先生は、右手で3つ弾いてる間に左手で4つ弾くとか、二連と三連が切り替わるとか、勘定のややこしいところを私が正しく数えていたのを褒めました。私の得意なとこです。

大人の生徒であれば、曲を選ぶにも、弾くにも、何か思い入れがあってやっていることが多いですから、曲のココが好きなんだな、とか、これが萌え和音なんだな、とわかることもあると思います。そうしたら「ここが好きなのね」と返す…それは褒めてるとはちょっと違うかもしれませんが、好きであるということ、それが伝わったということ、いずれも素敵ですよね。褒めるのと限りなく近いことなので、これもわざわざ口に出して言う価値ありです。

あるいは、初めてのレッスンでないなら、前回と比べて良くなったところを褒めるというのもこれまた基本です。おゆき先生は先日のレッスンのとき、ブラームスのバラード一番の1ページ目、ずいぶんよくなってどうしたいかわかるようになった、と褒めました。何かしら、前回との違いというのがあるわけでしょ? そこを言えばいいのです。

しかしまったく練習する暇がなかったという大人もいるかもなので、まったく前回より良くなっていない場合はどうしたらいいかというと、レッスン内の変化に着目すればOKです。レッスン中、何かアドバイスをして、あるいは見本弾きを聞かせて、それを聞いた生徒が弾き直す。これで良くなっていれば、「そうそう」とか「きれい」とか言えますよね。言いましょう。

というか、もしもレッスン内で何も改善が見られないとしたら、それはもう、褒め下手というよりレッスンに問題ありですね。そんな先生はいらっしゃらないと思いますが…

そこまで頑張って褒めると何がいいのか。

まず、生徒が喜びます(^^)。喜んで、先生のことが、あるいはピアノが、音楽が好きになればそこから始まる良いことづくめ。練習にも気合が入ります。

それと、演奏が良くなるというのは、悪いところを直すだけではなくて、自分の演奏のよい部分をさらに伸ばすとか、あるいは単に自信を持つということによって前進する部分が大きいのです。新しいアイディアも浮かびます。無傷な演奏をするのではなくて、素敵な演奏をするようにしたければなおさらです。それに、改善というのは、悪いところだけに着目してうまくいくわけではなくて、全体の良い悪い両方がわかってこそ効率よく進められるものでしょう?

褒めるのは、聞けてわかって初めてできることです。出鱈目に褒めたらバレます。
褒めるのはプロの技。着目する視点と、褒める表現はいずれも大切です。磨く価値ありです。


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