先日、さんすう苦手なの? (新型コロナワクチンの記事より)を書くときにいろいろ読んだ中で、「人口動態統計」というのがあって、
←人命は地球より重い…のであれば、コロナ以外のことも重要。
たとえばこの記事: 年間死亡数11年ぶり減 コロナ対策で感染症激減(日本経済新聞社)にありますけど、ほんとに特別な年…いろいろあった2020年、日本人が何人亡くなったのか。さすがに日本では、人が亡くなって気が付かない(統計にのらない)ということはごくたまにしかないので、いいことも悪いこともおしなべて結局どうだったのかを知るには確かな材料となります。
そうすると、日本ではこれまで「死亡」が年々増えていたところ(高齢化が進んでいるので当然)、久々に減ったということです。新型コロナで亡くなった方の数よりずっと、肺炎・心疾患・脳血管障害・インフルエンザ・不慮の事故で亡くなる人が減ったという結果になりました。
この記事は、今年二月のものですが、2020年分の集計はまだ途中までしか終わっていないようで死因の増減は9月までとなっています。もっと詳細なデータは今年6月に出ています。
令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)
この資料では、表6が「死亡数・死亡率(人口10万対),死因簡単分類別」となっていて、「感染症及び寄生虫症」から始まって死因の分類が並んでいます。新型コロナといったら感染症かなと思ってしまいますが、インフルエンザも新型コロナもここには含まれていません。「呼吸器系の疾患」という大分類があってこの中に「インフルエンザ」がありますが、これが前年の3,575人から954人に減っています。新型コロナの分類は一番下、「その他の特殊目的用コード」とされていて3,466人が亡くなっています。全死亡の0.3%を占めています。
0.3%というのは、多いというべきか少ないというべきかわかりません。感覚的には、教育やら文化やら経済やら人と人とのふれあいやら…莫大な犠牲を払った存在感と、なんとなく釣り合いがとれていない気がします。しかし、そうしなかった場合どうなっていたのかを実験して比べることができないのでなんとも。
とにかく、結果として、2020年はそんなに人が亡くならなかった…生き延びた…とは言えるでしょう。けれど、今年がどうなっているかは気になります。今年に入ってからのほうが多くの人が新型コロナで亡くなっていますし、それだけでなく、みんながコロナにかまけていることで、かえって増えてしまう死亡があれば一年経ってみてじわりこの統計に乗ってくるわけです。他の病気やら自殺やら。
ところで、新型コロナワクチン接種後に亡くなった人などについての「報告」が「医師が予防接種との関連性が高いと認める症状」であって「予防接種との関連性が高いと医師が認める期間に発生した場合」になされ(しかも、報告されないものがどのくらいあるかは調べようがない状況)、それは専門家によって精査されたうえで大半は「情報不足で判断できない」分類になるので、「ワクチンが原因で亡くなった」とされるにはものすごく高いハードルがあるのですが、逆に、
「新型コロナで亡くなった」ということについては、
-------「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」
○ 厚生労働省としては、可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点から、感染症法に基づく報告による新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、亡くなった方を集計して公表する取扱いとしています。
○ したがって、事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」については、厳密な死因を問いません。新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、入院中や療養中に亡くなった方については、都道府県等において公表するとともに、厚生労働省への報告を行うようお願いいたします。
-------(太字はアンダンテによる)
PCR陽性(になったことがある)からの療養中で亡くなった方は因果関係とか直接の死因は何だったとかはともかく数えます。ということで、これまでの「インフルエンザ」の分類とは少し性格の違う数え方になっています。
日本国内の死者数(NHKまとめ)の注釈に、「※埼玉県は2020年6月19日、「死亡した人の計上方法を、国の示した基準をもとに見直した結果、死亡した感染者が13人増えた」と発表しました。それぞれの死亡日が明らかになっていないため、上記のグラフでは2020年6月19日に表示しています。」とあるのは、この文書が出た(2020年6月18日)関係での数え直しにあたります。
また、「死亡」を考えるときには、年齢(と性別)によって状況が大きく異なるという点が重要なので、この記事も興味深いです。(データは、厚労省の報告書を見ればいいことなのですが、グラフにしてくれないと見にくいですからね)
4人に1人の死因はがん ―2020年人口動態統計 : マスクや “密” 回避効果で肺炎は減少
年齢階級別の死因割合(下のほうのグラフ)を見ると、まず、ドッキリしてしまうのが自殺(のグラフ上の面積)の大きさです。なぜこんなに存在感があるのかといえば、最も死なない年齢(10歳くらいから二十代)の人たちでいうと相対的に自殺の割合が大きいということです(メルカトル図法でグリーンランドが大きく見えるような感じ)。
男女でグラフの違いを見てみますと、男性のほうが「不慮の事故」「心疾患」が多く、女性のほうが「がん」に偏っているということが見て取れます。50代女性でいうと死因の半分以上はがん。コロナに振り回されて不健康な生活(具体的には、運動不足)にならないようにしたほうがよさそうです。
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たとえばこの記事: 年間死亡数11年ぶり減 コロナ対策で感染症激減(日本経済新聞社)にありますけど、ほんとに特別な年…いろいろあった2020年、日本人が何人亡くなったのか。さすがに日本では、人が亡くなって気が付かない(統計にのらない)ということはごくたまにしかないので、いいことも悪いこともおしなべて結局どうだったのかを知るには確かな材料となります。
そうすると、日本ではこれまで「死亡」が年々増えていたところ(高齢化が進んでいるので当然)、久々に減ったということです。新型コロナで亡くなった方の数よりずっと、肺炎・心疾患・脳血管障害・インフルエンザ・不慮の事故で亡くなる人が減ったという結果になりました。
この記事は、今年二月のものですが、2020年分の集計はまだ途中までしか終わっていないようで死因の増減は9月までとなっています。もっと詳細なデータは今年6月に出ています。
令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)
この資料では、表6が「死亡数・死亡率(人口10万対),死因簡単分類別」となっていて、「感染症及び寄生虫症」から始まって死因の分類が並んでいます。新型コロナといったら感染症かなと思ってしまいますが、インフルエンザも新型コロナもここには含まれていません。「呼吸器系の疾患」という大分類があってこの中に「インフルエンザ」がありますが、これが前年の3,575人から954人に減っています。新型コロナの分類は一番下、「その他の特殊目的用コード」とされていて3,466人が亡くなっています。全死亡の0.3%を占めています。
0.3%というのは、多いというべきか少ないというべきかわかりません。感覚的には、教育やら文化やら経済やら人と人とのふれあいやら…莫大な犠牲を払った存在感と、なんとなく釣り合いがとれていない気がします。しかし、そうしなかった場合どうなっていたのかを実験して比べることができないのでなんとも。
とにかく、結果として、2020年はそんなに人が亡くならなかった…生き延びた…とは言えるでしょう。けれど、今年がどうなっているかは気になります。今年に入ってからのほうが多くの人が新型コロナで亡くなっていますし、それだけでなく、みんながコロナにかまけていることで、かえって増えてしまう死亡があれば一年経ってみてじわりこの統計に乗ってくるわけです。他の病気やら自殺やら。
ところで、新型コロナワクチン接種後に亡くなった人などについての「報告」が「医師が予防接種との関連性が高いと認める症状」であって「予防接種との関連性が高いと医師が認める期間に発生した場合」になされ(しかも、報告されないものがどのくらいあるかは調べようがない状況)、それは専門家によって精査されたうえで大半は「情報不足で判断できない」分類になるので、「ワクチンが原因で亡くなった」とされるにはものすごく高いハードルがあるのですが、逆に、
「新型コロナで亡くなった」ということについては、
-------「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」
○ 厚生労働省としては、可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点から、感染症法に基づく報告による新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、亡くなった方を集計して公表する取扱いとしています。
○ したがって、事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」については、厳密な死因を問いません。新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、入院中や療養中に亡くなった方については、都道府県等において公表するとともに、厚生労働省への報告を行うようお願いいたします。
-------(太字はアンダンテによる)
PCR陽性(になったことがある)からの療養中で亡くなった方は因果関係とか直接の死因は何だったとかはともかく数えます。ということで、これまでの「インフルエンザ」の分類とは少し性格の違う数え方になっています。
日本国内の死者数(NHKまとめ)の注釈に、「※埼玉県は2020年6月19日、「死亡した人の計上方法を、国の示した基準をもとに見直した結果、死亡した感染者が13人増えた」と発表しました。それぞれの死亡日が明らかになっていないため、上記のグラフでは2020年6月19日に表示しています。」とあるのは、この文書が出た(2020年6月18日)関係での数え直しにあたります。
また、「死亡」を考えるときには、年齢(と性別)によって状況が大きく異なるという点が重要なので、この記事も興味深いです。(データは、厚労省の報告書を見ればいいことなのですが、グラフにしてくれないと見にくいですからね)
4人に1人の死因はがん ―2020年人口動態統計 : マスクや “密” 回避効果で肺炎は減少
年齢階級別の死因割合(下のほうのグラフ)を見ると、まず、ドッキリしてしまうのが自殺(のグラフ上の面積)の大きさです。なぜこんなに存在感があるのかといえば、最も死なない年齢(10歳くらいから二十代)の人たちでいうと相対的に自殺の割合が大きいということです(メルカトル図法でグリーンランドが大きく見えるような感じ)。
男女でグラフの違いを見てみますと、男性のほうが「不慮の事故」「心疾患」が多く、女性のほうが「がん」に偏っているということが見て取れます。50代女性でいうと死因の半分以上はがん。コロナに振り回されて不健康な生活(具体的には、運動不足)にならないようにしたほうがよさそうです。
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