大久保通りに面して、旧第一信用金庫本店のすぐ近くにあった洋館。
大蔵省印刷局柳町寮(旧斉藤邸)
所在地:新宿区市谷山伏町2-4
建設年:大正初期
構造・階数:木・2
Photo 1995.6.3
今回訪れたら残念ながら建物は全てなくなり、更地になっていた。「ニッポン懐景録」内の「新宿区市谷柳町周辺」というページには、昨年4月撮影の写真が掲載されている。Netで得られた情報を総合すると、どうやら昨年夏までは存在していたようだが、2005年の秋頃に取り壊されたらしい。
屋根は寄棟瓦葺きなので、遠目に見ると洋館という感じではないのだが、外壁はタイル貼りで、観音開きの大きなガラス窓が多用されている。総二階建てに近く、見かけよりは大きく堂々とした建物。また、最後の頃はアコーディオン型の門扉に替えられていたが、10年ほど前のこの写真では立派な木の門扉で、御屋敷然とした風格の漂うお家だった。
大蔵省印刷局の寮だったとのこと。幹部の社宅だったのだろうか?、それともルームシェア?。寮としてどのように使っていたのかは知らないが、昨今の財政再建のために行われた、都心の低未利用地の、再開発もしくは売却の一環だとしたら、とても残念な話だ。
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