「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

             都心の「限界集落」解消への道

2012-05-18 06:24:44 | Weblog
後期高齢者医療制度は”後期”という名称をとっただけで、そのまま存続することになるらしい。何のことはない。民主党は選挙に勝つために、後期医療制度の廃止をマニフェストに掲げ、年寄りたちを騙したことになったわけだ。僕は今でも覚えている。鳩山由紀夫幹事長が東京巣鴨の”おばあちゃんの原宿”へ宣伝カーを乗り付け”後期高齢者医療制度は現代版姥捨て山だ”と獅子吼していたことを。無責任な話だ。

都会での「限界集落」が問題になっている。東京の山手線新大久保駅近くの「戸山団地」約2,300戸の住民が住む高層団地だが、最近住民の高齢化が47.7%と進み、団地内での”孤独死”もでてきて「限界集落」に近づいているという。1970年代に開発された多摩ニュータウンにも同じ現象が出ているとのことだ。

同じ年寄りとして僕も心配だが、そんな中、東京品川区で、24時間見守る機能を持つ高齢者用住宅を区内の東大井に建設して90世帯の入居者を募集すうるという。テレビで僕は住宅の見学会の模様を見たが、よく出来ていてこれなら安全である。単身者用の家賃が1か月7万5千円、世帯者向けが10万円で民間に比べれば安い。「限界集落」解消への一方策だ。

80歳を過ぎてから、僕の周囲でも高齢者医療介護が身近な問題になってきた。先日も91歳でマンションに一人住まいの友人から電話があり、足腰が弱くなり身辺のことが面倒になった、と言ってきた。彼は介護サービスがあることさえ、よく知っていないようだ。6月に旧友会を開くので、別の友人に連絡を取ったら、本人は元気なのだが夫人が認知症で出席できないと返事があった。

後期高齢者医療制度が廃止できないことは僕ら年寄りにも解った。問題は「後期」という言葉をはずかどうかということではない。現実問題となっている「限界集落」とか「孤独死」とか「認知症」をいかに解決できるかである。