「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

海自のガダルカナル島でのご遺骨”収集”

2014-06-25 05:11:47 | Weblog
海上自衛隊の練習船が今秋9月、先の大戦の激戦地であったガダルカナル島で収集されたご遺骨を日本に運ぶことになった(「産経新聞」)この記事を読んで僕は早やとちりして海自隊員が現地でご遺骨の収集に当たるものと感違いした。いよいよ政府は海外でのご遺骨収集に本格的に乗り出したものと思った。しかし、記事によると、そうではなく海自の練習船「かしま」など3隻が、たまたま民間団体が収集した時期にガダルカナルに入港するので、日本へご遺骨を運ぼうというのにすぎない。

ガダルカナルでのご遺骨収集は昭和30年1月、当時の運輸省航海練習船「大成丸」が戦後初めて海外の激戦地を巡り、ご遺骨の収集作業に当たった時、ガダルカナルにも立ち寄り、短時日に858のご遺骨を収集した。その後は本格的な政府の収集作業はなく、最近は厚労省が民間団体に依嘱して毎年、収集に当たっている。今年も9月に13日白15日の予定で実施されるが、その民間団体のHPによると、今年の収集隊員26人の募集は終わったが、この収集作業にかかる費用は一人30万円、個人払いとある。

硫黄島でのご遺骨作業は現在、どうなっているのだろうか。島の飛行場の滑走路の下には沢山のご遺骨がそのままになっているとの情報があり、この滑走路を移す計画があると聞いたが、その後どうなっているのだろうか。硫黄島は日本の土地(東京都小笠原島)であるのに、ご遺骨の収集はこの状態である。ガダルカナル(ソロモン諸島)は、外国の地であり、ご遺骨の収集にも障壁があるのも理解できる。しかし、半世紀前の「大成丸」の時代とは国際情勢は違ってきている。例えば「大成丸」の時には、ご遺骨収集を断った地域や国の中にも、許可するところも出てきたのではないか。問題は政府のご遺骨収集に対する”やる気”度である。


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2 コメント

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無かったこと (chobimame)
2014-06-25 09:11:32
遺骨収集は、政府が責任をもって全て回収するべきです。国が国民に責任を果たすとは、こういうことも含めてだと思います。国民が暴走して勝手に行った戦ではないのですから。
日本は戦後、戦争に関する事項には、臭いものに蓋という行動ばかりが目立ちます。米国、韓国、中国の顔色ばかり見た結果、日本人として大切な心を失ったとしか思えません。戦没者や遺族の気持ちを考えれば、こんな行動は出来ないはずです。
ことなかれ主義が、反日日本人を生み出す結果になり、韓国、中国を付け上がらせる結果にも繋がっています。
日本はもっと全ての事に毅然とした態度をしなくてはいけません。
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誠意をもって収集を (kakek)
2014-06-27 07:13:47
chobimame さん
遺骨収集船「大成丸」が海外各地の激戦地を回り、3か月に渡り遺骨を収集しましたが、この時は運輸省の若い練習生までが、実際に取集作業に当たっています。海自は練習航海の途中ラバウルに立ち寄り、民間団体のボランティアの集められた、ご遺骨を持ち帰るだけです。
毎年、海自は練習航海で激戦地で合った地域を訪問しています。遺骨収集は相手国の都合もあり、日本人が考えるほど簡単なものではありませんが、日本が公式ルートを通じて交渉すれば許可すると思います。
カリマンタン(ボルネオ)のサマリンダ街道のご遺骨は
収集されていません。大成丸も立ちより収集を願い出たのですが、その当時のインドネシアの国内情勢もあって断られています。政府の誠意さえあれば、今なら可能です。
シンガポーと目と鼻の先の島に、戦後70年経つのに旧日本軍の上陸用舟艇ダイハツが残骸をさらしているのが実態です。
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