「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         消えた ”松竹たてて祝った”風景

2009-01-02 07:43:08 | Weblog
元旦の東京は抜けるような青空であった。お屠蘇腹の僕は、その解消のため自転車で
駒沢公園まで2㌔の道を遠征した。まず鎮守の神様に初詣でに出かけたが、参道には
100m近い行列が出来ていた。昔はこんな現象はなかった。新聞は今年の正月はおカネ
もなく家に閉じこもる人が多いと予測していたが、”神だのみ”に限ってはそうでもないら
しい。

ブログのネタにとペダルをこぎながら、意識的に家々の門松をみて回った。この界隈は都
内でも有数の高級住宅街である。ところが意外である。正月のお飾りのない家が4割近
くある。紅白に出たある歌手の家にもなかった。誰でもが知っているタレントの家のお飾り
はわが家と同じ千円程度のもの。”松竹たてて”祝っていた家は二軒しかなかった。

             「一月一日」(作詞千家尊福 作曲上真行)

            年の初めの例(ためし)とて 終わりなき世の
            めでたさを
            松竹たてて門ごとに祝う今日こそ
            楽しけれ

昭和も遠くなりにけりーである。戦前、僕らは元旦には学校でこの歌を斉唱、新年を祝った。
町の角ごとには歌のように松と竹とのお飾りがあった。僕らの元旦の原風景の中にはこれ
がある。”松竹ひっくりかえして大騒ぎ”のざれ歌と共に懐かしい。

わが家もそうだが、”日の丸”を掲げている家は一軒しかなかった。新年には国旗を掲揚す
るのも例(ためし)だったが、いつのまにか廃れてしまった。昭和40年初め父親が存命中は
わが家でも必ず掲げていたものだが。来年は掲揚するこにしよう。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日本人 (kakek)
2009-01-02 11:29:54
chobimame さん
百年に一度の経済危機だといいます。昔、町で一番
立派な門松は銀行でしたが、わが町の金融機関はどこもありません。
このような時期には国民を元気つけるのが必要です。なにより日本人を自覚させ、一本化させる施策が大切なのです。筋のと通った誠二を期待しています。
返信する
日本の風習 (chobimame)
2009-01-02 10:28:41
そうですねぇ~
門松は、いまやデパートくらいでしか見ませんね。
私は小さな玄関飾りをぶら下げていますが、
マンションなので門松はしません。
国旗も公共の乗り物くらいでしかみません。
年々日本の風習がなくなってきていますね。
寂しい気もします。
返信する

コメントを投稿