「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       ”員数外”の後期高齢者医療

2008-12-27 05:33:45 | Weblog
厚労省が40歳ー74歳のメタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)の調査を
したところ、日本人の”成人”の5人に1人が予備軍まで含めた糖尿病だったとい
う新聞記事があった。年寄りになると、ひがみっぽくなる。それでは僕ら75歳以上
の後期高齢者は”成人”ではなく、プロ野球的にいえば政府の支配下外の人間と
いうのであろうか。

同じ日の新聞に今年6月から実施された後期高齢者に対する罰則つきの「もみじ
マーク」の着用が70歳以上75歳未満と同様に”努力義務”に改正されるようだ。
理由は表示着用率が75%まで上昇したとのことだが、後期高齢者医療との関連
で”高齢者いじめ”ととられる世論に配慮したからだのようだ。

昨夜のテレビで鴨下一郎厚労副大臣が後期高齢者医療の必要性をルル述べてい
いた。僕も日本のの医療制度の現状からみれば仕方がないと思う。が、副大臣が
認めていたように、ある年代で線引きして、前期後期と分けるのには反対だ。それ
ぞれ個人によって肉体年齢も精神年齢も違うからだ。

昨日、僕は近くのクリニックへ今年最後の診療を受けにいった。30年来の高血圧と
今年初めて糖尿病と診断された両方の治療である。糖尿病については、その後の
経過を知るため血液検査を受けた。僕の場合は治療費が3割自己負担のため、この
日、病院と薬局に支払った総額は4870円。年金生活者にとっては決して少なくはな
いが、それよりハラガたつのは、依然として、一定の年齢で線引きする厚労省の高
齢者医療行政である。後期高齢者を員数外にしないで欲しい。

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2 コメント

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付け焼刃の制度 (chobimame)
2008-12-27 08:44:32
日本は高齢者社会ですから、この先医療費の破綻が来ることは十分にわかっています。
だからどこかで医療費負担をしなくてはいけないのもわかります。
しかし高齢者のみに自らの医療費負担をしてもらってもそれは表面を取り繕う制度であり、将来的に医療費の破綻が訪れないかというと非常に危うい制度だと思います。
本当に医療費などのことを考えるなら、北欧なにみ働ける年代の税収を厚くし、その代わり医療費、教育費などの負担をなくすような根本的に大きな改革をしない限り、後期高齢者の保険制度などを作っても破綻はやってきます。
日本の政治は付け焼刃です。将来を見越した政治は行われていません。
孫子の代がどうなろうと知ったことではないのが今の政治です。
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将来への予測 (kakek)
2008-12-27 16:03:48
chobimame さん
戦後、年金制度がスタートした当時は、”ゆりかごから墓場まで”の社会保障国家を目指していました。その結果、将来の予測をばら色に描きすぎたのではないかと思います。この結果、僕らの世代までは厚生年金
生活者ならなんとか老後は送れています。が、すぐ後の団塊世代ですでに破綻が生じています。
まったく専門外ですが、次世代を考えるのならば、社会保障問題について国家的なチームを早急に作り、検討すべきです。一番先に手をつけなければならないのは年金制度の一本化です。これからの高齢化社会に向かって、どこが、このような問題をやっているのか不安ですね。
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