当時24歳の若きプリマ、アントニエッタ・ステッラのライヴ、ヴェルディ「アロルド」を聴かせていただきました。
24歳といっても、もう押しも押されぬ大プリマの貫録と実力、素晴らしいですね。「新人歌手」なんて恐れ多くて・・・すでにカラス、テバルディをむこうにまわして大歌劇場のオープニングを任されていたのですもの。
オペラのストーリーは十字軍従軍から帰国した夫アロルド、でも妻ミーナはすでに他の人と。
悩み罪におののくミーナ、あまりに劇的なアリアは高音から低音まで幅広く要求され、喉の威力を存分に聴かせるプリマ中のプリマならではのもの。
オーケストラの海のなかに身を躍らせながら、歌うステッラ、高音が太い声のまま輝かしく響く、これぞヴェルディ声、美しい中音はどのソプラノも寄せ付けない魅力、そして豊かな低音は決してとげとげしくない。
オペラのなかの紅一点だが、彼女は存在感抜群でありながら、決して誇示しない。
アンサンブルやコンチェルタートを盛り上げ、ヴェルディ歌手としての真髄を聴かせています。
このオペラは上演中止された「ステッフェリオ」の焼き直し、聖職者の恋を十字軍の兵士の妻に変えた・・・当時人妻でソプラノ歌手のストレツポー二に「道ならぬ」恋をして、教会から破門状態になっていたヴェルディの思惑も重複してくるようです。彼はのちにストレッポー二とは晴れて結婚できるのですが。
バリトンのプロッティ、アロルドを歌う往年の名テノールであるジーノ・ペンノも美声を聴かせ、オールイタリア声のアンサンブルは建築のようにがっちりと。
オペラが終わると「ドン・カルロ」のエリザベッタの終幕のアリアが・・・エリザベッタの<空しき世を知る神>・・・これはステッラかエリザベッタか・・・
明日は何を聴こうか・・・今日も昨日の「アッティラ」を聴いていました。
もったいないような毎日です。
24歳といっても、もう押しも押されぬ大プリマの貫録と実力、素晴らしいですね。「新人歌手」なんて恐れ多くて・・・すでにカラス、テバルディをむこうにまわして大歌劇場のオープニングを任されていたのですもの。
オペラのストーリーは十字軍従軍から帰国した夫アロルド、でも妻ミーナはすでに他の人と。
悩み罪におののくミーナ、あまりに劇的なアリアは高音から低音まで幅広く要求され、喉の威力を存分に聴かせるプリマ中のプリマならではのもの。
オーケストラの海のなかに身を躍らせながら、歌うステッラ、高音が太い声のまま輝かしく響く、これぞヴェルディ声、美しい中音はどのソプラノも寄せ付けない魅力、そして豊かな低音は決してとげとげしくない。
オペラのなかの紅一点だが、彼女は存在感抜群でありながら、決して誇示しない。
アンサンブルやコンチェルタートを盛り上げ、ヴェルディ歌手としての真髄を聴かせています。
このオペラは上演中止された「ステッフェリオ」の焼き直し、聖職者の恋を十字軍の兵士の妻に変えた・・・当時人妻でソプラノ歌手のストレツポー二に「道ならぬ」恋をして、教会から破門状態になっていたヴェルディの思惑も重複してくるようです。彼はのちにストレッポー二とは晴れて結婚できるのですが。
バリトンのプロッティ、アロルドを歌う往年の名テノールであるジーノ・ペンノも美声を聴かせ、オールイタリア声のアンサンブルは建築のようにがっちりと。
オペラが終わると「ドン・カルロ」のエリザベッタの終幕のアリアが・・・エリザベッタの<空しき世を知る神>・・・これはステッラかエリザベッタか・・・
明日は何を聴こうか・・・今日も昨日の「アッティラ」を聴いていました。
もったいないような毎日です。