ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

マリア・カラスとティト・ゴッビによるヴェルディ「リゴレット」2重唱

2012年01月22日 | オペラ
S醇_, vendetta! Tremenda Vendetta!-Callas and Gobbi-Rigoletto
・・・録音風景

これも子ども時代にトランジスタラジオの「オペラアワー」で聴いた。
もちろん場所は廊下であった。
家族から「うるさい!」といわれて音楽難民として廊下に一個のトランジスタラジオを持って過ごしていたが、私にとっては「特等席」でうっとり聴いていた。

このオペラは、ヴェルディ「リゴレット」でマントヴァ公爵に騙されたリゴレットの娘ジルダが父が「仇を討つ」というのを必死になってとめるところ。マントヴァ公爵はあの<女心の歌>で有名なプレイボーイだが、道化師リゴレットは公爵暗殺を企てる。
公爵を殺したと思ったら自分の娘が身代わりになっていたことに、唖然としながら罪の深さにおののくリゴレット・・・というストーリー。(この原作の戯曲を書いたのがシェニエの弟子、ユーゴーである)

名歌手カラスとバリトンのゴッビとの名コンビである。
イタリアではゴッビはあのカップッチッリと並んで、声そのものの凄さは最低ランクだったという。
しかし、この劇的な歌は最上のリゴレット、ゴッビはブレスコントロールに7年をかけて世界の一流となり、第一人者となったのだ。


カップッチッリは声が最低ランクなんて信じられないが、当時はものすごい声のバリトンがいっぱい存在したのだろう。
カップッチッリの気高い芸術は、ただ大きな声で歌うものではなかった。

カップッチッリが初来日して「シモン・ボッカネグラ」を歌った時、その様子が書かれた文がある。

初めて聴くカップッチッリの声は、そばで聴く限り何のインパクトもない軽い声でした。一方共演したギャウロフは、同じ人間とは思えないほどの凄まじい声で、舞台での第一声で、たくさんの垂れ幕に囲まれた舞台袖全体がビリビリと震えたほどでした。ところがゲネ・プロで、出番を終えた私達が客席で聴いたカップッチッリは、最初の印象を爆発的に吹き飛ばすものでした。ギャウロフの、圧倒的なバリバリした声に何ら劣ることなく、同席した先輩達は勿論のこと、何も知らない当時の私でさえもこれが発声だと認識出来るものだったのです。

 だだっ広いそのホールを満たした二人の声は、人の声の魅力と威力を満喫した始めての体験ともなりました。ちなみに、カップッチッリは、息遣いの勉強に8年を費やしたと聞いたことがあります。
・・・これは演劇だけで出演した人の話です。

コメント (4)
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マリア・カラス、ベッリーニの「夢遊病の女」フィナーレを歌う!

2012年01月22日 | オペラ
Maria Callas: "Ah! Non giunge uman pensiero" Sonnambula Bellini, K醇rln '57


100キロあった体重をかなり落としてスマートになったマリア・カラスは「みにくいあひるの子から白鳥になった」といわれ、舞台姿の美しさは際立っていた。
これはケルンでのライヴ、「信じられない喜び」とハッピーエンドのこのオペラでフィナーレに歌われる。

1957年の録音で、カラスの全盛期は1958年を頂点だった。
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