ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

テバルディ(ソプラノ)とコレッリ(テノ―レ)ヴェルディ「オテッロ」2重唱

2012年01月24日 | オペラ
R. Tebaldi & F. Corelli "Gia nella notte densa" Otello


マリア・カラスと天下二分した名ソプラノ、レナータ・テバルディと世界最高のテノ―レであるフランコ・コレッリが歌うヴェルディ「オテッロ」(シェイクスピアのオセロー)のデュエット。
戦いに勝って凱旋した将軍オテッロとその妻であるデスデモナが聴かせる美しい旋律。

歌がはじまるまで、後ろのオーケストラは音をはずすし、ドキドキしたけれどテバルディの安定した表情、さすがに女丈夫、デル・モナコとジョルダーノ「アンドレア・シェニエ」を歌ったときは、デル・モナコが見上げるほどの大きな女性だが、長身のコレッリとはつりあいがとれて、それぞれの声の魅力と声量、そしてスケールの大きな歌唱に圧倒された。
もうおふたりとも50才をこえていたが、その声のすごいこと、ビシビシ耳を打った。
美しさを兼ね備えた強い声であった。

もうおふたりとも亡くなられた。これは貴重な名演奏である。
テバルディは幼いころ、小児麻痺に苦しみ、克服してきたというが大変優しく落ち着いたプリマドンナだった。
コレッリはオーケストラが音をはずしたりしたときは、顔色を変えたそうだが(リハーサルで)、完全主義者で自分に厳しく、少しでも納得しない時はキャンセルするので有名、そのおかげで代役にドミンゴが登場することになる。
コレッリはステージ恐怖症で、年齢とともにますますそれが大きくなり、数年後引退することになる。
「オテッロ」を得意としたのはデル・モナコであったが、コレッリは性格が違うと言ってコンサートでこうして歌うだけだった。それも完全主義者の持論か・・・聴衆はコレッリの「オテッロ」を聴きたいと願っていたのに。



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