ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

ステッラ劇場第4夜 ザンドナイ「コンキータ」1961年トリノライヴ

2009年03月29日 | オペラ
 ヴェルディの大作が続いた後、近代のオペラ作曲家ザンドナイ「コンキータ」をはじめて聴きました。
ザンドナイはいくつかのオペラの断片を知るくらいでしたが、アリアなど断片的に聴く限り、情熱的で魅力的な曲と思いました。

でも、この全曲を聴いてはっきり言ってアントニエッタ・ステッラの声がもったいない、世紀のヴェルディ声で堂々と歌い通すステッラ、ずっと歌い通しでもその声は豊麗なまま、相手のテノール氏もがんばっているが、歌い手の格が違う・・・。

音楽がステッラの持つ声に対して「小さい」と思えるほど、これは才能の無駄使いではないか、と感じました。
ザンドナイのこのオペラはスペイン的で、コンキータという美女は男を夢中にさせながら、相手を操り、そう・・・谷崎潤一郎「痴人の愛」のナオミのような女、最後は悲惨な結末、ストーリーがわからないので、歌っているイタリア語を懸命に拾って聴いたのですが。こんな役はこれだけの大ソプラノが歌うものではない、ステッラさん、これほどの声が・・・ザンドナイのバカ!

でも上演後はやはり聴衆の歓声や拍手が鳴りやまなかったようです。
ちょっと複雑な気持ち・・・

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「飛翔体」ですって?ミサイルじゃないの!!

2009年03月28日 | 政治
どうしてこんな物騒なこと、じっと待っていなくちゃならないのか、怒髪天を衝く、って感じです。

日本を何と思っているんだ、どうして日本の上空をそんな物騒なものが飛ぶんだ、それを「飛翔体」って!何をいってるんです?ミサイルですよ!!
「ラジオ、テレビを見ておいて」ですって?
オリンピックじゃないんですよ。頭の上をテポドン様が通過なさるんですよ。
コントロールが悪くてストレートでなく、ボールであるかも知れないから、ラジオやテレビでお知らせします、って?

これは何が何でも「何を言ってるんだ!」と怒らなくてはいけないのですよ。
ロシアか中国の上空に変更なさったらいかがですか? できますか?
日本をどう思っているのか、まだ麻生さんだからこれでもマシなほうで、福田だったら!!「あなたとは違います」って北に言えますか?

「前例」を作ってはいけなかったのです。どうしょうもない国だけれど、どうしても日本の上空を飛ぶなら、それだけでも「テロ国家」として世界に訴えてより大きな制裁を考えないと。今頃アメリカも後悔していることでしょう。ヒル国務次官補をイラクへ行かせることも、能力を疑ってきたようです。

それにしてもキム・ヨナは「謝罪」なしのまま、ショート・プログラム一位になってしまいました。
何をしてもいい、なんて思っていたら大変な間違いです。
彼女の母親も態度の大きな人、と聞いていましたが。自浄作用のない親子です。

朝青龍もあっさり負けて!もう知らない!!
相撲も嫌いだ、「レモン・ハート」に飲みにいこうか、本ですが。

結局、「レモン・ハート」へは行かずにステッラをアンコールして、スカッとしました。
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ステッラ劇場第3夜 ヴェルディ「レニャーノの戦い」1961年ミラノスカラ

2009年03月28日 | オペラ
 レニャーノ!これは音楽だけでなく、私の歴史探究に火をつけた!!史実です。
もう聴く前からドキドキです。

しかも主演の3人はステッラ、コレッリ、バスティアニー二ともなると、美女にイケメンふたり、どうしても実際の舞台を彷彿とさせてしまいます。
1961年ミラノスカラのオープニングはヴェルディ没後50年、イタリアのプライドをかけた「レニャーノ」は当時最高最強のキャストで・・・カラスやテバルディはどうしたって?
カラスは前年、ドニゼッティ「ポリウト」(古代ローマ時代の内容)で、衰えてしまった声を聴衆にハッキリさせてしまった・・・客席にはオナシスが陣取り昼寝。
コレッリとバスティアニーニの声はドニゼッティでは不完全燃焼、舞台はあのカラスの独壇場のような演出、聴衆の不満はくすぶっていました。
(よくぞコッソットをいれなかったこと!きっとぶち壊しだったはず。わくわく)

今回のヴェルディ没後50年記念オープニング公演は、スカラの威信をかけてカラスを退け、ヴェルディを上演、カラスより2歳年下のアントニエッタ・ステッラを迎え、昨年の「ポリウト」のイケメンふたりの喉を完全燃焼してもらうべく、開幕しました。

オーケストラは怒涛、合唱は天地を揺るがす、そして3人のヴェルディ歌手はヴェルディの情熱を喉の限りに聴かせ、会場は格別の感動に全身を耳にしたのです。このオペラはイタリア民族の血と涙の史劇だった・・・。

10世紀、ドイツのフリードリヒ一世はヨーロッパ制覇の夢を果たすべく、宮廷の庭まで練兵場にし、念願のイタリア支配政策のためローマカソリックを脅し、ローマ教皇を任命したり政治・宗教を手のうちにおさめ、いよいよイタリアを滅ぼそうと大軍でおしよせてきました。赤ひげのフリードリヒ、というと泣く子も黙る専制君主。

こうききますと、わが「アジア人」の血は「それって赤壁じゃない!」とドキドキ。フリードリヒ一世は曹操か!
一方、ヴェローナの指導者アッリーゴ(コレッリ)とミラノの指導者ロランド(バスティアニー二)は激戦の渦中へ。
アッリーゴの戦死が伝えられ、恋人リーダは父の命令でもうひとりの指導者、ロランドの妻になりますが、アッリーゴは生きていました。
リーダはイタリアきっての美女、父や周囲はアッリーゴに匹敵しイタリアの守護神ともいえる英雄、ロランドに嫁ぐよう、それが「民意」だったようです。

ロランドは自分がまさかの時は妻子をアッリーゴに頼み、激戦へと再び出陣、リーダはかつての恋人アッリーゴを忘れられませんが、お互いにあきらめようとします。しかし、ロランドは妻の不貞を疑い、アッリーゴを幽閉、ロランドはかつて不仲だったコモの指導者と和解し、見事フリードリヒ一世を破り凱旋。アッリーゴは名誉を守ろうと自殺、ロランドは友人と妻の不貞を疑ったことを生涯悔いるのです。

コレッリの声は「乙女心?」をドキドキさせるほど、声もイケメン、彼が悲しみを心も破れよ、と歌うのがたまりません。
一方、バスティアニー二も男の友情が壊れたと悲しみ、私事を忘れるように出陣、なんという高貴さ、そしてステッラは美しいがゆえに運命に翻弄される・・・。

フリードリヒ一世は神聖ローマ皇帝に、フリードリヒ大王となる息子はそんな父に反発、「サロン」で数々の文化を花開かせた人です。(これは曹植が詩にふけったサロンに共通しますが、曹植は悲劇の詩人でした。)

「レニャーノの戦い」では、ヴェローナ、ミラノ、コモらの<ロンバルディ同盟>軍が、策略をもって退却し、追ってきたフリードリヒ一世に牛車で襲い掛かり、王の旗手と馬を殺し、フリードリヒは命からがら逃げた、と史実にあります。

1961年といえば、イタリアオペラで11月にデル・モナコ、レナータ・テバルディが来日、「アンドレア・シェニエ」で開幕したのですが、当時「今イタリアへ行ってもカラだよ」と豪語していた批評家たちは天動説?。

スカラはヴェルディ、それも「レニャーノ」でオープニングしたのです。
「レニャーノ」はあのふたりのレパートリーにはないですね。あのふたりはスカラのシーズンが空いていた、これも日本でふたりを聴けるチャンスになったのですが。スカラ・ヴェルディ没後50年公演というのを当時知りませんでしたから。
・・・ミー先生、感動の連続です。

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ステッラ劇場第2夜 ヴェルディ「アロルド」

2009年03月27日 | オペラ
 当時24歳の若きプリマ、アントニエッタ・ステッラのライヴ、ヴェルディ「アロルド」を聴かせていただきました。

24歳といっても、もう押しも押されぬ大プリマの貫録と実力、素晴らしいですね。「新人歌手」なんて恐れ多くて・・・すでにカラス、テバルディをむこうにまわして大歌劇場のオープニングを任されていたのですもの。

オペラのストーリーは十字軍従軍から帰国した夫アロルド、でも妻ミーナはすでに他の人と。
悩み罪におののくミーナ、あまりに劇的なアリアは高音から低音まで幅広く要求され、喉の威力を存分に聴かせるプリマ中のプリマならではのもの。

オーケストラの海のなかに身を躍らせながら、歌うステッラ、高音が太い声のまま輝かしく響く、これぞヴェルディ声、美しい中音はどのソプラノも寄せ付けない魅力、そして豊かな低音は決してとげとげしくない。

オペラのなかの紅一点だが、彼女は存在感抜群でありながら、決して誇示しない。
アンサンブルやコンチェルタートを盛り上げ、ヴェルディ歌手としての真髄を聴かせています。

このオペラは上演中止された「ステッフェリオ」の焼き直し、聖職者の恋を十字軍の兵士の妻に変えた・・・当時人妻でソプラノ歌手のストレツポー二に「道ならぬ」恋をして、教会から破門状態になっていたヴェルディの思惑も重複してくるようです。彼はのちにストレッポー二とは晴れて結婚できるのですが。

バリトンのプロッティ、アロルドを歌う往年の名テノールであるジーノ・ペンノも美声を聴かせ、オールイタリア声のアンサンブルは建築のようにがっちりと。

オペラが終わると「ドン・カルロ」のエリザベッタの終幕のアリアが・・・エリザベッタの<空しき世を知る神>・・・これはステッラかエリザベッタか・・・
 明日は何を聴こうか・・・今日も昨日の「アッティラ」を聴いていました。
もったいないような毎日です。
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キム・ヨナ選手、まず「謝罪」会見してから競技です。

2009年03月27日 | スポーツ
キム・ヨナ選手は扇動するような発言をして、日韓両国を騒がせたのですから、まずファンや関係者に「謝罪」してから競技するべきです。

わが朝青龍も「謝罪」したのですよ。
でもキム・ヨナ選手の放言は悪質だと思います。
これで韓国のスケートファンは「日本憎し」と騒ぎ、日本側はさっぱりわからないまま、反対に韓国側に「お伺い」するなんてことに。

キム・ヨナ選手と浅田真央選手のライヴァルとして磨き合うことを、ほほえましく思っていたひとりでした。
でも、こんなことがあれば、もうダメですね。

キム・ヨナ選手はこんな騒ぎより目の前の試合に必死と言っていましたが、他人を陥れ、両国を騒がせたことは、たとえそんな気がなかったとしても「謝罪」しなければなりません。
また、「日本人に」だけでなくどこの国の選手に妨害された、としても、正しいルートで抗議するべきです。

とにかく国際試合に出る上は筋を通すように、スケート関係者も考える必要があると思います。
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