その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

3年ぶりのイギリス訪問 (11) 最終回 《美術館いろいろ》

2015-09-11 23:19:52 | 旅行 海外
 だらだらと書いてきたイギリス旅行記も今回が最後です。余り珍しくないところばかりではありますが、訪れた美術館/博物館を記録用に。

【テート・ブリテン】
 イギリス美術の殿堂はやっぱり行かねばならないところ。トラファルガー広場界隈の美術館よりずっと空いているので、落ち着いて鑑賞できます。



 改めて、ここのラファエロ前派コレクションの凄さを再認識しました。日本にも来た「ラファエル前派展」がまだワールドツアー中だと、目玉作品も少ないのではないかと恐れていましたが、ミレイの「オフェーリア」を初めとする主要作品は全て鑑賞可能という嬉しさ一杯。


《この大部屋一面にラファエル前派》

 ワッツ「希望」、ウォーターハウスの「シャーロットの乙女」、ミレイ「マリアーナ」など好きな絵がそろい踏み。展示作品が頻繁に変わるテートブリテンで、ここまで好きな作品がそろい踏みしてくれたのは珍しい体験です。ターナー・コレクションや、日本で行われた個展で好きになったベーコンなどの作品も見られて大満足。


《ウォーターハウス「シャーロットの乙女」》


《ワッツ「希望」:この絵がなぜ希望なのかよくわかりませんが・・・》

【大英博物館】
 トラファルガー界隈の美術館の混み方に恐れをなして、自重していた大英博物館でしたが、自称「大英博物館フリーク」としてはロンドンに来たらやはり行かねばならないところ。帰国便が夕方出発なので、最終日の朝一番に突撃。さすがにまだ空いてましたが、博物館前には金属製の誘導フェンスが設置してあったので、きっと午後になると、そのフェンスに沿って並ぶ必要があるのかもしれません。






 大好きなアッシリアのレリーフを覗いたら、部分部分が貸し出し中で、ところどころが欠落していて全体を見ることができずかなりがっかり。追い打ちをかけたのがメキシコ室。「双頭の蛇」を見たかったのに、何と部屋自体が閉鎖中。ダブルパンチでした。



 それでも、大英博物館には見切れないほどのお宝揃いですから、ギリシャ彫刻やローマの遺品を中心にぶらぶらと2時間弱楽しみました。


【ウォレス美術館】

 最終日の昼食後、まだ2時間は時間があるいうことで、近場のウォレス美術館へ。セルフリッジデパートの裏という好立地にありながら、この邸宅美術館の落ち着いた雰囲気は以前から大好きです。絵はフランスロココ調のものが多く、必ずしも私の趣味ではないのですが、場の雰囲気に誘われます。久しぶりにハルスの「笑う騎士」とも再会しました。


《在住時はこの部屋で開催されたカクテルパーティに参加させて頂いたことも。右手前に「笑う騎士」》


 現地6泊(ロンドン5泊、コッツウォルズ1泊)のイギリス再訪は、思いのほかせわしくて、ダリッチ美術館、ケンウッドハウス、デザイン美術館など行きたかったけど、行けなかったところがいくつも残ってしまいました。それでも、久しぶりに前の職場の同僚たちにも会えたし、ロンドンのブログ仲間の皆さんとも旧交を温めることができたのは、訪れたスポット以上に有意義なものでした。超充実の夏休みにしてくれたイギリスに大感謝。今度行けるのはいつになるでしょうか?
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3年ぶりのイギリス訪問 (10) 《BBCプロムス PROM35 STORY OF SWING》

2015-09-10 23:54:49 | 旅行 海外
夏のロンドンと言えば、プロムスは欠かせない風物詩。でも今回のような短い滞在では日程が合わなかったり、是非聞きたいと思う演目は既に売り切れだったりで、半ば諦めモードでした。それでも、駄目もとでボックス・オフィスを訪ねたら、あまり注目はしていなかったもののWeb上では売り切れだったコンサートにリターンチケットが出ていて、迷わずゲット。滞在最終夜、アルバートホールに突撃しました。



3年ぶりのプロムスの雰囲気は全然変わってませんでした。綺麗な円形ホールが美しい照明に照らされ、お祭り気分満載の会場はその場にいあわせるだけでウキウキします。







演目はいわゆる協奏曲、交響曲といったクラシック音楽とは趣が異なり、ジャズバンドによるジャズ演奏です。ジャズ創生期から現代に至るまでのSwing系のジャズナンバーを、2つのバンドが左右に分かれて共演と競演をするというなかなかエキサイティングな企画です。曲は聴いたことのあるものとないもののミックスでしたが、どれもリズミカルかつ耳に馴染みやすいもので、楽しさ満載でした。前に座っていた女性は途中で立ち上がって、踊りはじめたりするほど。

 私は前半は頑張れましたが、後半は、旅行最終夜ということもあって音楽とともに旅の疲れがどかっと噴出し、完全に意識喪失。UKジャズ界では有名な方々の出演だったようなので、ちょっともったいなかったかな。

 欲を言えば、好きな楽団、指揮者で好きなクラシック音楽を聴ければベストではありましたが、プロムス体験ができただけでも良しとしましょう。




19:30 Tuesday 11 Aug 2015
Royal Albert Hall

Clare Teal vocalist/presenter
Jamie Davis vocalist
Elaine Delmar vocalist, Proms debut artist
Guy Barker Big Band
Guy Barker conductor
Winston Rollins Big Band
Winston Rollins conductor

West End Blues/ Strttin' with Some Barbecue
Sing Me a Swing Song (and Let Me Dance)
Sugar Foot Stomp
King Porter Stomp
Prisoner of Love
Lester Leaps In
It Got It Bad (and That Ain't Good)
White Heat
Smoke Rings
Marie
Let Me Off Updown
(I got a Gal in) Kalamazoo
Skyliner

Interval

Trumpet Blues and Cantabile
Why Don't You Do RIght?
Livin'in the SUnlight, Lovin'in the Moonlight
Opus One
Handful of Keys
Lover Man
What Is This Thing Called Love?
Song of the Volga Boatmen
Minnie the Moocher
Sing, SIng, Sing
Proms 2015 Battle Royal (medley)
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3年ぶりのイギリス訪問 (9) 《ロンドン テンプル教会》

2015-09-05 08:05:09 | 旅行 海外
 『古くからロンドンにあるテンプル教会は、クリーム色のカーン石で全体が作られている。強い印象が与えるその円形の建物は、ものものしいファザード、中央にそびえ立つ小塔、片側に張り出した身廊を備え、礼拝の場というよりも軍事要塞の趣を備えている。一一八五年二月十日にエルサレム総主教ヘラクレイオスによって献堂されて以来、ロンドン大火や第一次世界大戦といった動乱のなかを八世紀余りにわたって生き延びてきた。ただ一度、第二次大戦中の一九四一年にドイツ軍の空爆でひどい損傷を受けたが、戦後の修復によってその荘厳な外観を取りもどした。』 
(ダン・ブラウン著、越前敏弥訳『ダ・ヴィンチ・コード(下)』p59より)



 コッツウォルズから戻って、再びロンドン巡り。テンプル教会は、『ダ・ヴィンチ・コード』を読んで是非行きたかったところです。在住時に行こう行こうと思いつつ、週末は休みだし、平日も不定期な時間しか開いてなかったので、結局、行けずじまいだったのです。『ダ・ヴィンチ・コード』を持参して、念願の訪問となりました。



 私のほかには二組の観光客がいるだけでした。非常に簡素で、装飾を廃した内部は、教会としては際立った特徴は感じられませんでした。正面のステンドグラスは、フェアフォードで見たものよりも、細やかで色も艶やか。





 『ダ・ヴィンチ・コード』の舞台はむしろ後方にある円形の間。

 「十体の石の騎士。
 左に五体。右に五体。
 等身大の彫像が、仰向けの安らかな姿勢で床に横たわっている。騎士たちは鎧一式に盾と剣といういでたちで忠実に再現されており、まるで眠っている隙に何者かが忍び込んで石膏で固めたかのような、不気味な印象を与える。彫像はどれも風化が激しかったが、一体一体にはっきりした特徴があり、武具の細部や、腕と脚の位置、顔の表情、盾の模様などが異なっている。」
 
(『ダ・ヴィンチ・コード(下)』p67)


《石の騎士たち(1)》


《石の騎士たち(2)》


《上から見た円形の間》

 加えて、興味深かったのは、教会内で「マグナ・カルタ」から「権利の請願」、「権利の章典」、「アメリカ合衆国独立宣言」に至るまでの原典写しやその解説の展示があったことです。知らなかったのですが、今年は1215年のマグナカルタから800年の記念年なのですね。マグナ・カルタを突きつけられたジョン王にとっては、ロンドン塔が東の本部(Headquarter)であったのに対して、テンプルが西の本部だったそうです。それもあってか、テンプル教会は「LONDON MOTHER CHURCH OF THE COMMON LAW」とロンドンのコモン・ローの聖地を名乗っています。なので、こういった企画をやっているのかもしれません。錆びついた世界史の教科書の知識を思い起こしながら、展示を追うのは、ちょっと賢くなった気分にしてくれます。



 このテンプル教会があるテンプル地区は、極めて不思議なところです。ミドルテンプルとインナーテンプルという2つの法曹学院(Inns of Court)からなる特別地区らしいのですが、その敷地内に入ると、FleetStreetのバスや車の騒音が幻だったように、突然、静寂な空間が訪れます。こんなロンドンのど真ん中に、こんな静かなところがあるなんて、
まさに別世界。街中の喧騒につかれた時には是非、お勧めします。


《テンプル地区の地図》


《フリートストリートからの入口。狭いです。》


《法曹院の人たちのよう》

2015年8月11日



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3年ぶりのイギリス訪問 (8) 《コッツウォルズ フェアフォード》

2015-09-01 23:46:39 | 旅行 海外
 フランプトン・マンセルを出て、ロンドンに戻る道すがら、コッツウォルズ南東部にあるケルムスコット村に立ち寄るつもりでした。ウイリアム・モリスが、ロゼッティと住んでいたケルムスコット・マナーを訪ねてみたかったためです。しかし、その途中にフェアフォード(Fairford)という町を通ったところ、引き寄せられるものを感じ、衝動的に立ち寄りました。
 
 サイレンスターから東に10キロぐらい行ったところで、忽然と現れるフェアフォードは石造りの建物で統一された街並みが落ち着いた雰囲気を醸し出しています。人口も4000名ほどいるようですし、中心部には小さな銀行もありましたので、小さいながらも立派な町と言えるでしょう。近くには空軍基地があるようで、ググると7月に行われる国際エア・ショウの記事がたくさん出てきます。




《町の中心部のマーケットプレイスの前にあるパブ兼ホテルThe Bull Hotel》

 この町で一番魅かれたのは、中心部にあるセント・メアリー教会です。どうしてこんな小さな町にこれほどの立派な教会があるのかというほどの教会。1497年設立とのこと。



 素晴らしいのは、教会内のステンドグラス。中世後期のガラスのステンドガラスがそのまま残っているのは、イギリスの中でもこの教会だけだとか。ガラスは1500年~1507年に作られたものだそうです。聖書の物語を表すステンドグラスの見学には、入口でおばあさんが音声ガイドを貸してくれます。一枚一枚をゆっくり鑑賞していると、あっという間に1時間近くが過ぎてしまいます。


《旧約聖書より》


《キリストの復活の朝》


《甦ったキリスト》


《キリストの昇天と聖霊降臨祭》

 教会の近くには公園があり、長閑な雰囲気です。周辺には川が流れ、池もあり、ウォ―キングのコースもいくつかある様子。ただ、この日はあいにく、雨が降り始めていたので、ウォ―キングは断念。



 二時間程度の滞在でしたが、フェアフォードも個性的で魅力的な町でした。予想外の滞在にケルムスコット・マナー訪問は断念。フェアフォードもガイドブックではあまり見た覚えがないのですが、コッツウォルズにはそれぞれの個性を持った村や町がいろいろありますね。ここも泊まってゆっくりしたい町した。
 
(つづく)
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3年ぶりのイギリス訪問 (7) 《コッツウォルズ フランプトン・マンセル》

2015-08-30 09:09:33 | 旅行 海外
 コッツウォルズのガイドブックは沢山出版されていますが、フランプトン・マンセルについて紹介された本はいまだ見たことありません。コッツウォルズの宿泊施設を探していて、ホテル予約サイトで偶然見つけたパブ併設のInn(旅館)が良さそうだったので、訪ねてたところの村がフランプトン・マンセルです。

 場所は、コッツウォルズの首都ともいえるサイレンスターとストラウドの間を結ぶ主要道路であるA419沿いにあり、60世帯、200人ほどの小さな小さな村。フロム川(River Frome)により形成されたフロム峡谷(Frome valley)の南側にあります。なので、コッツウォルズにある平原やなだらかな丘の地形とは異なり、かなり急な谷あいにある村です。


《泊まったパブ件旅館 クラウン・イン》


《さっそく、ビールをちびちび飲みながらまったりと》

 坂ばかりの村の散策はちょっとしんどいところもありますが、コッツォルズの他の村とは異なる趣が楽しめます。


《セント・ルーク教会 1843年建立です》


《村の子供たちの移動手段は馬?》

 谷あいを降りていくと、谷底にフロム川が流れ、並行して鉄道が走っています。川沿いはFootpathになっています。


《てくてくと・・・》


《けっこうワイルド系のFootpath》


《川に沿って走る鉄道》


《なんとFootpathは線路を踏切もなしに渡れと 「止まって、見て、聞いて」からね》


《鉄道の煉瓦の高架橋 なかなか趣があります》


《中央奥に見える村が峡谷を挟んで北側の村》

 1633年築のサイダー・ハウスだった建物を利用したパブ(ザ クラウン・イン)も落ち着いた雰囲気でくつろげます。地元のオーガニック・エールでのんびりと。夕食もそこで典型的パブ料理を。


《エールいろいろ》


《名物?のロースト・ビーフ》

 写真は撮らなかったのですが、宿泊はこのパブの裏側に別棟になっています。イギリスの宿としてはとっても広々としていて、リラックスできます。1泊ではもったいなさすぎるぐらい。


《滞在中、この朝だけだったイングリッシュ・ブレックファースト》

 ロンドンとは真逆の静寂の時間を過ごすことができました。

(つづく)
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3年ぶりのイギリス訪問 (6) 《オックスフォード & コッツウォルズ》

2015-08-29 08:24:49 | 旅行 海外
 せっかくの機会なので、車を借りて1泊2日でロンドンを脱出しました。向かったのはオックスフォードとコッツウォルズ。

 ロンドンから車で1時間ちょっと走らせてオックスフォードへ。目的地はアシュモリアン博物館です。事前に情報を得ていた特別展「偉大なる英国絵画展(Great British Drawings)」がお目当てです。ゲインズバラ、ターナー、ロゼッティ、ミレイ、ハントからホックニーとイギリス美術を一望する企画で、しかも多くが一般公開初ものというふれこみです。

 が、残念ながらわざわざ特別展料9ポンドを払って鑑賞するほどの展示ではありませんでした。デッサンや小型の水彩画など、比較的軽めの作品が多く、私にはあまり興味をそそられず。30分程度で特別展会場は退出しました。


《これが大学博物館だからね~》

 それでもアシュモリアンの一般展示の絵画は、ルネッサンスからラファエロ前派やピサロのコレクションなどなど、目が眩む展示が一杯ですから、そちらのほうを楽しみました。ロンドンの混みこみ美術館を離れ、ゆったりマイペース。いつもながら、これが大学の美術館なんて信じられないです。歴史と伝統の重みを感じざる得ません。

 オックスフォード市内も少しぶらぶら。ただ、ここもロンドン同様、ツアー観光客、語学学校の生徒達と思しきグループ、一般観光客らで一杯。8月で大学生が夏休みで不在なことも手伝ってか、キャンパスと言うよりは完全に観光地と化してました。それでも、天気の良い中、中世から続くカレッジを覗きながら街をブラ歩きするのは何とも気持ちよいものです。


《ピンボケですが街の雰囲気だけ》


《ボドリアン図書館。14世紀からの図書館です》



 この後、この日の宿泊のサイレンスターから西に10kほど行ったコッツォルズ中部にあるフランプトン・マンセルという村に向かいます。途中、コッツォルズの中でも有名なBurford(バーフォード)、Bibury(バイブリ―)の村を通りましたが、こちらも観光客で一杯で、駐車場所さえ探すのに一苦労と言う感じだったので、バイブリーでセントメアリー教会に立ち寄った以外は素通りして宿に向かいました。


《バイブリーのセントメアリ教会》


《いかにもコッツォルズっぽいお庭》

 コッツォルズは車を走らせているだけでストレスが抜けますね。コッツォルズ名物の羊はそう多く見かけませんでしたが、ゆるやかな段丘のある、視界いっぱいに広がる牧草地や草地を突っ切ってのドライブは、イギリスならではの田舎の魅力をたっぷり味わえます。ドライブ風景を写真を撮らなかったのが残念。

(つづく)
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3年ぶりのイギリス訪問 (5) 《ウィリアム・ホガース巡り》

2015-08-26 07:25:52 | 旅行 海外
 今回のロンドン訪問では高橋裕子さんの『イギリス美術史』(岩波新書)で紹介されていたウィリアム・ホガースの油彩を見ることも「やりたいこと」の一つでした。有名な版画「ジン横丁」「ビール通り」は大英博物館所蔵(ただこの2枚はどこかで観た記憶はあるのですが、大英博物館で見た覚えはありません)ですが、まずはこれまで足を運んだことが無かったサー・ジョン・ソーン博物館がターゲット。


《ジン横丁 これは大英博物館》

 同博物館は大英博物館の近くにある邸宅博物館です(ホルボーン駅から徒歩7分ぐらい)。「イギリスの建築家ジョン・ソーンの旧邸宅を用いた美術館、博物館であり、ソーンの個人的な趣味により収集された美術品コレクションを展示」(Wikiより引用)しています。さほど広いとは言えない邸宅に美術品や工芸品が所狭しと展示(というより設置)してあります。写真不可だったので、イメージはHPをご覧ください。


《うっかりすると通り過ぎてしまうサー・ジョン・ソーン博物館》

 ここには、ホガースの有名な風刺画の連作「放蕩息子一代記」(タイトルの和訳は色々あるようです)と「選挙」があります。どちらも1階の奥まった部屋にあります。人が5,6名も入れば触れ合う10畳程度の大きさです。「放蕩息子一代記」の8枚は部屋に入って左手にある開き扉の内側に隠されているので注意してください。扉が閉まっている場合は、部屋管理のおじさんが居ますので、開いてもらうようにお願いしましょう。私が部屋に入った時は、たまたま先客のために扉が開いていました。「選挙」は、その開き扉の外側と反対側の壁に掛けてあります。一枚一枚、パーツパーツの意味などを類推しながら当時の様子を想像するのは楽しい時間です。


《放蕩息子一代記の一枚》


《選挙の一枚》

(サー・ジョン・ソーン博物館には、これ以外にも大英博物館にありそうな古代の石の棺桶とか、個人の趣味とは言えここまでやるのかという品々がいろいろあります。入館無料ですから、覗くだけでも価値ありです)

 ホガースの絵はナショナル・ギャラリーにもあります。これまで有名な「グラハム家の子供たち」は見ていましたが、六連作の「当世結婚事情」はあまりじっくり見てなかったので、混みこみのギャラリーの中、この連作だけはじっくり鑑賞しました。絵そのものよりも、このユーモアセンスが良いですね。現代の漫画や新聞・雑誌にある風刺イラストと通じるものがある上に、当時の風俗が伺い知れて興味深いです。

 
《当世結婚事情の一枚》


 これ以上書くと、ホガースを勉強されたブログ仲間の守屋さんに笑われそうなので、この辺にしておきます。
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3年ぶりのイギリス訪問(3) 《素晴らしいロンドン公園ジョギング》

2015-08-22 10:07:40 | 旅行 海外
今回のイギリス訪問は幸運にも天気に恵まれました。気温も暑すぎず寒すぎずで、寒さに備えてスーツケースに詰め込んだセーターやハイネックのシャッツは全くの無用の長物と相成りました。

その気候の良さにも誘われて、ロンドンに来たからにはやっぱり恒例の公園ジョギング。宿泊もハイドパーク近くであったので、毎朝、ケンジントン・ガーデンズ→ハイドパーク→グリーンパーク→セント・ジェームスパークという4公園の縦走を楽しみました。素晴らしい、朝の公園風景をご紹介したいと思います。

8月7日 6:10~7:10
《ケンジントン・ガーデンズ入口にあるイタリア庭園 雲がだんだん途切れて、朝日が木々の頭を照らし始めます》

《ケンジントン宮殿も朝日を浴びて黄金色に輝きはじめます》

《神秘的美しさに息を飲みます》

 《ハイドパークの池 やっぱりいました 泳いでいる人(写真中央と奥)》

 《7時近くになると、ジョギング、サイクリング、通勤者など公園にも人が増えてきます @ハイドパーク》

8月9日 6:40~7:40
 《在住時はここが季節の定点観測地点でした。木々の葉に
は既に秋の気配が感じられます》

《ハイドパークの鴨》

《セント・ジェームスパーク出入り口からバッキンガム宮殿を臨む》


 ロンドン観光される方は、ジョギングシューズを忘れずに!
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3年ぶりのイギリス訪問(2) 《大混みロンドン!》

2015-08-20 07:15:34 | 旅行 海外
街を歩いていて思ったのは、「ロンドンの夏って、こんなに観光客が多かった?」。人ごみの東京を離れて、ロンドンでまったりしようという思惑は大きく裏切られる混雑ぶり。有名観光スポットの混み具合は経験が無いほどで、国会議事堂があるウエストミンスター界隈やロンドンのへそともいえるトラファルガー広場廻りは、人ごみに酔ってしまう程です。

《この写真では観光客はさほど映ってませんが、この反対側は人で一杯でした》

 ナショナル・ギャラリー、ナショナル・ポートレートギャラリーの再訪を楽しみにしていたのですが、東京の人気特別展ばりの会場は絵を鑑賞する雰囲気とかけ離れ、30分もたず退散しました。当地でお会いしたロンドン在住のブログ仲間さんによると、「ロンドンオリンピックの翌年こそ一旦落ちたものの、その後観光客は増え続けている」とか。この時期に、落ち着きを求めてロンドンを訪れるのはやめた方がよさそうです。

《ナショナルギャラリー この辺りはまだ空いている方でした》

 あと、落ち着きの無さを感じたのは、街のいたるところで建設関連の工事が行われていたこともあるかと思います。3年前には見たことも無いビルが建っているし、建物の建て替え、改築もあちこちで行われ、クレーン車や足場を組んだ建物がやたら目立ちます。なんかアジアの国にでもいるような建設工事ブームのようにも見え、ロンドンの不動産市況が好調を続けているのも分かる気がしました。ただ、私のイメージに残っていた、「活気はあるが落ちついた都会ロンドン」とはちょっと違っていたのは残念です。

《タワーブリッジ近くのテムズ川南岸から 頭でっかちの高層ビルは初めて見ました。その左側の空間にクレーン車のクレーンが何本も見えます》

 そんな時は、迷わずパブの生ぬるいエールで、ゆっくりするのが一番です。最近は東京でも随分、イギリス式やアイリッシュ系のパブのお店も増えて、イギリスのエールも飲めるようになってきましたが、どうも東京で飲むエールは冷え過ぎ。真昼間からパブで、ロンドンの気候ならではの、生ぬるいエールをちびちび飲んで、「これだよ、これ」と自己満足に浸っていました。



(つづく)
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3年ぶりのイギリス訪問 (1) 《いきなり、これかよー》

2015-08-18 00:40:12 | 旅行 海外
夏休みを使って、3年ぶりにロンドンを訪ねました。その一部始終をご紹介。

ヒースロー空港からロンドン市内に向かう列車の車窓から景色を眺めていると、帰ってきた感覚と旅行に来た感覚がミックスされて、なにか妙に落ち着かない気分でした。パディントン駅から自宅ではなくホテルに向かうというのも、不思議に感じられる現実です。

ロンドン市内に着いて、早々にロンドン名物に出くわします。そう、在住時に散々迷惑を被った地下鉄ストライキ。今回は、地下鉄の運転手さん達が9月から始まる週末24時間運行に関する処遇を巡っての抗議運動のようでしたが、いきなり48時間のストライキ(の2日目)にかち合いました。折角、飛行機が予定より早く到着し、陽が高い17:00過ぎに宿にチェックインできたのに、一番の移動手段を封じられ、何とも腹立たしい。ストにより、道路もバスやタクシーで大渋滞で身動きが取れません。結局その日は宿の周辺をぶらぶらするにとどまりました。何か、最初からこのロンドン滞在は嫌な予感・・・。

《この風景、妙に懐かしい→こちら



そして、スト明けの翌朝も忘れていたものを思い出せてくれるものがいろいろ。地下鉄駅で朝から切符を求める長い行列(キュー)。ロンドン居住者であれば慣れっこで気にならないキューも、時間を有効に使いたい旅行者にはイライラの素にしかなりません。駅係員の対応のそっけなさやチケット販売機の分からなさにもムカッ。う~ん、いつの間にか、日本標準に慣れてしまっている自分を笑ってしまう余裕さえ無くしてました。

まあ、そんな思い通りにいかないことはあっても、最高温度35度の東京から、最低気温13~15度、最高気温23~24度のロンドンは天国です。日中でこそ半袖で大丈夫ですが、朝晩は長袖でないと肌寒いぐらい。夕焼けの空も広く、綺麗ですし、やっぱりロンドンはいい。

《ロンドンの夕暮れ》

(つづく)
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コッツウォルズ アッパー・スローター ローズ・オブ・ザ・マナー (Lords of the Manor)  2011年夏

2015-08-04 23:59:59 | 旅行 海外
 今回のコッツウォルズ訪問は、マナーハウスへの宿泊が主目的でした。予約サイトの情報を参考にして、アッパー・スローターのローズ・オブ・ザ・マナーというマナーハウスを選んだのですが、これが大正解。素晴らしいホテルでした。

もともとは、17世紀の教区牧師の邸宅だったという建物は、大邸宅というほどではありませんが、落ち着いたたたずまいのお屋敷です。


《正面》

屋敷の裏側にある庭園も手入れが行き届いていて、心が休まります。ロンドンとは別世界。








《こんな庭を前にして、アフタヌーン・ティでリラックス》

このホテルの売りの一つは併設されたレストラン。ミシェランの星ももらっているレストランで、ハイレベルなコース料理を楽しみました。頼んだメイン料理によって、それぞれの料理に合うワインリストを渡してもらえるので、ワイン選びもさほど難しくありません。


《こんな雰囲気です》

 部屋やロビーの写真を撮り忘れたのですが、落ち着いた内装でソファでくつろぎながら本を読むのに最適です。ここは自信をもってお勧めできます。


《全景です》

 2011年8月訪問

 ※Lords of the Manorのホームページはこちら→
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コッツウォルズ アッパー&ロウアースローター (Upper Slaughter and Lower Slaughter)

2015-08-01 07:00:58 | 旅行 海外
 ケンブリッジから車で2時間半、約160キロ走って、コッツウォルズへ。コッツウォルズは3回目の訪問ですが、この時訪れたのはアッパー・スローターというコッツウォルズエリア中部のボートン・オン・ザ・ウォーター郊外の村です。宿のことは別エントリーで紹介しますが、この村はこれまで訪問した観光地的なコッツウォルズとは全く異なった、素朴で落ち着いた村でした。

 宿で荷物を下ろし、夕方に周囲を散策。静かに流れる川、小さな教会、たまに行き交う村の人々など、ロンドンとは打って変わった時間の流れに癒されます。宿の人から聞いたのですが、この村は観光バスが停車できるような駐車場スペース無い上に、周囲の道も狭いので観光バスが通ることさえ無いとか。それが、この村の静けさの大きな一因であるようです。

《村をのんびりと流れるアイ川》

《村というからには必ずなくてはならない教会》

《この村の交通手段は馬のようです?この人だけなく、何人も馬に乗った村人らしき人を見かけました》

 果たしてこの村、人口は何人なのだろうか。きっと100名もいないのではないかという印象です。村というより、集落と言う言葉の方が合います。店も一軒も見かけませんでした。

《翌朝のジョギング途中で撮った村の全景》

 この村を通るFootpathを歩くと、隣村のロウアー・スローターを経て、有名な観光地ボートン・オン・ザ・ウオーターまで片道3.5kほどです。翌朝に、隣村のロウアー・スローターまでの往復3k程度の簡単なWalking(散歩)を楽しみました。

コッツウォルズらしい羊の群れの中を歩きます。ちょっと糞を踏まずに歩くのが難しいぐらいで、本当は周りの景色を楽しみながら歩きたいのですが、視線は足元に集中というWalkingになりました。

《こっちに向かわれるとちょっと怖い》

《ちょっとどいてください》

 ロウアー・スラウターはこじんまりした村ながら、アッパー・スラウターよりは大きい村でした。立派なマナーハウスも2軒あります。ただ、それでも、いわゆる観光バスツアーが立ち寄るようなところではないようで、ゆっくり、静かな雰囲気を楽しめます。

 《アイ川が隣村から続いています》

 《アイ川を利用した水車小屋》

 《ここにも村の教会が》

《こじんまりと静かに佇む家々が並びます》

 落ち着いたコッツウオルズを楽しみたい方には、アッパー&ロウアースローター以上の村は無いような気がします。

 2011年8月訪問

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初めてのケンブリッジ観光 (2011年夏)

2015-07-31 00:42:34 | 旅行 海外
 (数年前の写真を整理していたら、ブログに記録していないイギリス滞在時の旅行写真がいくつかあったので、随時アップしていきたいと思います。)

 もう4年も前になりますが、2011年8月に1泊2日でロンドンからケンブリッジ、コッツウォルズを周回ドライブしました。

 オックスフォードには行っているけど、ケンブリッジを訪ねたのは初めてです。何かと比較される二つの大学町ですが、職場のイギリス人に「訪れるならオックスフォードとケンブリッジはどっちが良い?」と聞くと、なぜか「もちろんケンブリッジだよ」と応える同僚が圧倒的に多いんです。

 ロンドンから車を二時間弱走らせると、オックスフォードよりずっとこじんまりとした大学街ケンブリッジに到着します。夏休みのせいか人影もまばらで、少し寂しいぐらいでした。天気も雨がいつ降ってもおかしくないような曇り空で、しかも8月とは思えない寒空。


《まずは街をうろうろ。路地一つにも歴史を感じます》

 ケンブリッジといえば、やっぱりキングス・カレッジということで、1441年にヘンリー六世によって創設されたというケンブリッジのランドマークを訪れました。礼拝堂の神々しいこと。


《礼拝堂のステンドグラスの美しさは感動的》


《中庭から見るカレッジ》

 もう一つのケンブリッジ名物と言えば、ケム河のパンティング。ただ、この日は8月というのに、ウインドブレーカーを上着に着込んだぐらいの肌寒さ。とてもボートを乗る気分ではありませんでした。それに、中国人の夏休みの語学留学生達がボートの上で大声でふざけあって、優雅な風情も台無しで、これは大いに興ざめ。


《写真じゃ、中国人学生のばか騒ぎは伝わらないのが慰めです》


《キングス・カレッジの裏手からの景色は非常に美しい》

 しばらく、さまざまなカレッジを覗きながら街を散策し、その後フィッツウィリアム博物館へ。オックスフォードのアシュモリアン博物館もびっくりでしたが、ケンブリッジも負けてません。エジプトや古代ローマの遺品からルネッサンスの絵画、イギリス絵画、印象派など実に多彩かつ高いレベルの展示に満ちています。


《建物からしてすごい》


《博物館内》

 半日観光では消化不良感が残りましたが、あまりの寒さに街を散策する気も起きず、車に戻り次の目的地コッツウォルズへ向かいました。

(つづく)
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2011 クリスマス イスタンブール旅行 (その4)

2013-01-01 09:11:28 | 旅行 海外
2011年12月26日 午前

 この日も天気最高。まずは、エジプシャンバザールへ。スパイスバザールとも言われているらしい。朝早すぎてまだ人出は少ないが、多種多様なスパイスが売っており、とってもカラフルだし、匂いも刺激的。







 続いて、路面電車を乗り継いでテオドシウスの城壁へ。ローマフリークの端くれとしては、イスタンブールに来たら訪ずれなくてはいけないところ。イスタンブルールを守ったローマ人の城壁である。



 かなり急だが一応上れるようになっていた。勇気を出して、登る。


 壁の上からはイスタンブールの絶景が臨めた。



《壁が続いてるのもわかる》


≪南側。逆光だけど海やイスラム寺院が見えます≫

 上ったは良いが下りてくるのは、本当に怖くて大変だった。足がすくむ。まだ年寄りの域には達してないが、年寄りの冷や水とはこのことだろう。

 続いて、テオドシウスの城壁の近くにあるカーリエ博物館へ。5世紀に修道院として建てられたのだが、その後オスマン朝時代にイスラム寺院に転用された。ここが素晴らしいのは、13~14世紀に描かれたモザイク画。イスラム時代に漆喰で塗りつぶされていたものを、20世紀になって考古学者たちによって発見されたとのこと。これが、本当に素晴らしい。ビザンティン美術に関心がある人は必見だと思う。博物館と言う名にはなっているが、修道院の遺跡だから、静かで、落ち着いた雰囲気は、何とも清められた気持ちになる。市街の喧騒に少し疲れ始めたところだったので、なおさらだった。



 

 





 「地球の歩き方」には所要時間30分と記載してあるが、1時間は優に楽しむことが出来る。ここは、本当におススメ。

 再び、路面電車を乗り継いで市街へ。

(つづく)

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2011クリスマス イスタンブール旅行(その3)

2012-12-27 23:48:54 | 旅行 海外
ホテルに戻って少し休憩後、午後の部へ出撃。


(奥の西日を受けたところが新市街)

今度は金角湾を渡って、新市街へ。歴史的観光地が中心の旧市街と比べ、新市街には今のインタンブルールが溢れていた。とにかく凄い人。クリスマスだが流石になんちゃってイスラムと言われつつも、流石にクリスマスソングが街中に流れると言うようなことは無かった。それでも、通りにはイルミネーションが・・・


(タクスィム広場)


(イスタンブルールでもハイセンスなイスティクラール通り)


街は新興国ならではの街の活気に満ち溢れている。もう日本にこの津波のように押し寄せる人や街全体から滲み出る活力は物凄い。私の会社はまだイスタンブールにオフィスは無いが、絶対にここに打って出るべきと確信した。街をぶらついていると、日本並みに美味しそうなお店をみかける。店頭でおばさんがこねている餃子の皮のようなものが気になり、そのレストランに入る。餃子のような包みもののレストランへ入る。ボレキというトルコ風パイらしい。うまかった。















日本にもありそうな露店たち。こうして見るとイスタンブールはどうみてもアジアだ。久しぶりにアジア風の熱気に当てられ大興奮。









 ホテルへの帰り道、多くの人がモスクに入って行くのを見かけ、混じって入ってみる。夕のお祈りの時間らしい。イスラム教特有の大音響の読経がスピーカーから流れてきて、皆、一心に祈りを捧げている。しかし、そこには男性しかいない。あれ、女性もいたはずだがと思って見回したら、何と出入り口近くにまるで牢屋のように木の格子で完全に仕切られた一角があり、そこに多数の女性陣たちが、押し込められて祈りをささげている。大きなモスクの本堂中央に男性陣が思い思いに自由にスペースを使い祈っているのに対して、余りにも対照的にまるで罪人のような扱われている女性陣を目の当たりにし、強烈なカルチャーショックに見舞われた。こんな差別があっていいのか?この女性たちは、自分たちをこんな風に扱う宗教に向かい、何を祈っているのか?理屈としてはイスラムの男尊女卑を知っていたものの、自分の理解を超えた光景を見て、ただただ頭の中が混乱してしまった。これは理解できない・・・。小一時間で祈りの時間は終り、皆、思い思いにモスクを出るのに混じって退出する。たいていのことには驚かないぐらいまで歳を重ねたと思っていた自分には、久しぶりの強烈な異文化体験だった。

(つづく)
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